忘却への扉

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日本の過ちと同じことを

2015-03-02 | 平和を
 【 イスラム国の洗脳教育衝撃 】 今治市 男性 (82 ・ 無職)

 ◇17日朝の民放情報番組で「衝撃『イスラム国』の子ども教育…異教徒への殺意」を見て、まさしく衝撃を受けた。この少年たちと同じような教育を私も体験したからだ。
 ◇第2次大戦の開戦とともに強くなった戦時教育は、「非常時」という言葉とともに常軌を逸した狂気の世界へ変わった。適正文化排除の名のもとに多くの国の言語、書物、音楽、宗教などが統制され、視野から消えた。「勝ち抜く僕ら少国民。天皇陛下の御為に死ねと教えた父母の、赤い心を受け継いで心に決死の白襷(たすき)、掛けて勇んで突撃だ」と歌って行軍した記憶は今も消えない。白紙に近い少年の頭脳には善悪正邪の別なく鮮烈に焼き付けられ、時には恐ろしい後遺症をもたらす。
 ◇少年を洗脳して死をを恐れぬイスラム戦士とするのも容易かもしれない。私は体験から恐れる。「対岸の火事」ではない。かつての日本が陥り、私たちと世界の人たちを苦しめた過ちを子孫に繰り返させてはならない。]

                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

ちっとも青くなかった青

2015-03-02 | 共に
 【 地 軸 】 2015/2/27 地方紙1面下段記事より

 [「子どものころ、青いという字をじっと見て、ちっとも青くないことに驚いた」。作家川上未映子さんの一文に感心する。意味と言葉は、当たり前につながっているようで案外そうでもない。
 ▲文字を長時間見つめたり何度も書いていたりすると、構造がバラバラに見えてきて「あれ、こんな字だったけ」と分からなくなる。誰しも経験があるだろうこの現象を、認知心理学用語で「ゲシュタルト崩壊」と呼ぶ。名の驚きがまた、不安な心情に合致して忘れ難い。
 ▲最近とみに政治の場で言葉が「崩壊」を起こし、意味に不安を覚えて胸がざわつくことが増えた。あれ、そんな意味だったっけ―と。
 ▲東京電力は原発事故の汚染水の概要流出を10カ月近く隠し、放置していた。かつて安倍晋三首相は「状況はコントロールされている」と言い切ったが、田中俊一原子力規制委員長は「降雨の影響はコントロールできない」、民主党の枝野幸男幹事長も「アンダーコントロールではない」。管理しきれていないことだけは明白。と思いきや、菅義偉官房長官は港湾外の放射性物質濃度が低いので「コントロールされている」。なぜそうなるのか、意味をつかめず不安が募る。
 ▲あまりに無責任な「責任」も飛び交う。辞任大臣の「任命責任はある」が、結果の攻めは負わない。事実誤認のヤジを飛ばしても、訂正して終わり…。政治への「信頼」は崩壊寸前。取り戻す力は、誠実な言葉にしかない。]