忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

もらいに いくのは

2012-07-30 | 共に
 『 ん かまんぜ すぐもらいに行くけん 』 何かをいるのだったら持って行くけどとの知人の電話に、持って来てもらわなくてもこちらから取りに行くと返事しているのを聞いていた。
 電話が終わると私の方を見て、『 ゼンゴを釣ったがと あげる言いなはるけん 貰いに行て 』 あれっ!自分が行くのじゃなくて私の役目とは電話での会話と流れが違う。
 逆らっても無駄とすぐに出かける。待ってもらっていたようで紙できちんと包んである。狙った魚とは違うけど釣り好きの彼の夜釣りは大漁だったらしい。
 釣り好きも釣れるのはいいけど釣れすぎると、時には家でも隣近所にも嫌われて無駄にしないのも大変らしい。
 今日また出会ったので先日のゼンゴのお礼を言う。別々の場所で仕事を終え、帰りの言葉をかけると 『ちょっと待って』と小声で内緒事でもある様子。
 『じつはのぉ ゼンゴを釣った夜にな 戻んて来たら うちのネコによう似た親子のネコが居ったがよ 腹が減っとるがか 弱って逃げもようせん』
 『ほんとはいけんがやけんど ゼンゴを2匹やったら 親ネコがくわえ草むらに隠れたがぜ 子ネコは置いたままのがに 可哀想になって 子ネコに「ガンバレよ」 言うたがよ』
 親ネコは逃げたのではなく手に入れた餌を奪われないように、子ネコにも食べさせるために人が居なくなるのを見定めているのだと信じたい。『 あのゼンゴの そいじゃけん ネコが食べた残りもんのがよ 』 とにたっとして見せた。