クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

メガマスターシリンダー

2009-06-19 17:04:22 | セッティングレポート(SUSPENSIONDRIVE)
FD3S用のメガマスターシリンダーKITが
あと一点のパーツを残して準備できた。
これで、スポーツ走行での限界ブレーキ、街乗り、
ワインディングでのコントロールブレーキが踏力比例型で
実に扱い易くなる。
マスターシリンダー径が大きくなった事と、専用のマスターシリンダーストッパーで、
ガッチリと受け止めて、取付け剛性を向上させたからだ。
限りなくレーシングマシンの「それ」である。
ペダルタッチが重くなる事と、制動力そのものが改善されるKITではないので
ご注意を。
しかし、最近の日本車のブレーキタッチは一体どうしたものだろうか。
車両重量はジリジリと、必ずと言って良いほど重くなってきているのに、
ぺダルタッチは、ただ軽く信頼性に乏しい。
踏めば効くが、制動力のコントロールは難しい。
中には足応え無しで制動力の立ち上がる、信じられないものまである。
そこで、仮にの話だが(皆さんで考えてみて欲しい話として)
マスターバックのホースを外して、アシスト無しのブレーキで
街に出たとしよう。
車を止めるのは右足の筋力頼みである。
ブレーキのシステムは能力を備えているから思い切り踏めば止まれる。
しかし「右足で止める」と感じた途端、誰しも本能的に速度は控えめになり、
車間も広くなる。急停車のイメージが湧いてこない。
となると、急に不安になったりもする。
車体の重量、或いは走行速度を、右足とブレーキによって感じられる事で
実は安全運転に繋がる、と個人的には思っている。
ところが、町を走っている車は、足の指先だけでも急減速し、
車重を感じさせない事が殆どだ。
だから、速度管理、車間が甘くなるのだ。
パワーアシストの使いすぎ、頼りすぎに起因し、正しい使用目的を
見失ってしまっているのだ。
腕力が必要なハンドルなら、コーナーリングスピードは
自分の腕力に聞く事になり、右足で止めなければいけないと思えば、
スピードなんか出せないハズだ。
ペダルタッチが「重ければ良い」訳ではないが、加減が欲しいところ。
安全な車と呼ぶ為には、速度、車重を常にドライバーに意識させる事だ・・・
と、思っている。


 

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4 コメント

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違和感ブレーキの現実 (くるまじいさん)
2009-06-20 04:32:23
T社車に多いといわれているカックン・ブレーキですが、その他のメーカーの新型車にも「違和感大ブレーキ」が増えました、困ったことです。

カックン・ブレーキには、2種類ありますね。
①ペダルに足を乗せた程度で、いきなり効力発生。
②一定踏力でブレーキ操作しているのに、停止寸前で急激に食いつくように減速Gが上昇。

上記の①、②のブレーキ操作感の車を運転すると、ブレーキ操作の度に「不愉快&ストレス」が溜ります。

国政さんのご意見、全くの同感ですよ。
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カックンブレーキ (くにまさ)
2009-06-20 13:28:58
某メーカーのブレーキ担当が、一定踏力で踏んでいて、徐々に効きが立ち上がっていくのが良い(ビルドアップと呼ぶらしい)とハッキリコメントしていました。
ブレーキングは予測動作というのを知らない発言かと思います。
バスとか電車でこんなブレーキ掛けられたら、だまりません!!
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Unknown (たべ)
2009-06-25 14:52:35
先日はモニターの件でお世話になりました。
高速での長距離移動も快適になり大満足です。
サーキットでのテストが楽しみです♪

"メガマスターシリンダー"の試乗をさせていただいた時は「町乗りでは必要ないかな?」と感じましたが今日の「安全な車と呼ぶ為には、速度、車重を常にドライバーに意識させる事だ」の一言はなるほどなぁ~と思いました。

チャンスがあれば自分の車でも試してみたいと思います。
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Unknown (くにまさ)
2009-06-26 13:28:49
モニターの件、遠路ご来店ありがとうございました、期待通りの結果で何よりでした。
サーキットでのインプレッションも楽しみにしています。
メガマスターシリンダーは、最後の部品が約3週間で出来る予定です、ご都合がよろしい日に又改めて試乗されてみてはいかがでしょうか?
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