クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

いい脚あり〼 ゼロタッチバネ その10

2021-09-23 11:45:30 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
NCECゼロタッチバネとビルシュタインダンパー

NCEC用に専用開発したサスペンションキットは、ゼロタッチバネに合わせてチューニングした
ビルシュタインダンパーとの組み合わせです。

純正ダンパーとゼロタッチバネの組み合わせもテストしてみたのですが、バネレートが2倍強にまでなると、
動きのところどころで減衰不足を感じる時があります。

そこでゼロタッチバネとの減衰のマッチングを取り直しました。

キットは、ハンドリングの良さ、楽しさ、乗り心地、安定性、ロードスターらしさと言った項目を
円グラフにすると、外縁に沿って5点5点5点5点5点。

あくまで自己採点ですが⋯グラフの見た目が丸で、要は乗り易くできましたということです。

純正のソフトなバネ仕様の場合、バンプラバーに体重を預けて押しつぶしながら旋回している割合が強いのですが、
ゼロタッチバネでバネレートが高くなった分、今度はバネが主役で旋回中の荷重を多めに支えてくれるので、
バンプラバーは二番目に荷重を受け持つ係になります。

⋯⋯これは旋回中のサスペンションの柔軟性、粘り感、深いところまで舵が効くと言ったことにつながります。

純正車高よりもやや低目のセッティングですが「適正車高」あるいは「健全ハイト」と呼べるアーム角位置なので、
狙い通りロール角は少な目、もちろんロールしているのですが、フラットに戻ろうとする力が強く、
倒れ込み感を全くと言っていいほど感じません。

躊躇しながらハンドルを切り込む感じではないので「幅広く」運転の組み立てに応えてくれます。
勝手にリヤが流れ出したりするようなこともありません。

この応答が体感できるのは、サスペンションの動きを丸ごと的の中に収めることができたセッティングの時⋯です。

丁寧な走りにもなんなく応えてくれます。

ということでNCECロードスター用のゼロタッチバネを基本としてビルシュタインダンパーと組み合わせた
サスペンションキットの開発完了です。


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