クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

これは・・・

2022-04-22 11:03:20 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
旧車クラブ状態がなぜかここのところ続いています⋯

最近預かったクルマをリフトアップしたところ、写真のような、見慣れないものがついています。

今回の入庫理由には関係ないのですが、あまり見かけない工作物だったので取り上げてみました。



左右が繋がっているリンクの真ん中から出ている黒いロッドは、
ブレーキの配管途中にあるプレッシャーコントロールバルブ(通称Pバルブ)につながっているので、
リヤ車高を反映させて、ブレーキの液圧をコントロールするものです。

フルブレーキを掛ければお尻が軽くなって、リヤタイヤがブレーキロックしやすくなるのを回避するため装置。

ちなみにこのクルマは四輪駆動車なので、前後タイヤの回転数につながりがあります。

なのでリヤタイヤのみがロックすることは考えにくいのですが、フロントタイヤがその時どんな路面を捉えているかで
リヤタイヤもその影響を受けるかもしれないことが考えられます。

逆にリヤタイヤがロックすると繋がっているフロントに影響が及ぶとも言えます。

なのでリヤブレーキの液圧コントロールがついているわけです。

減速中にエンジンブレーキが強くかかっている時と、クラッチを切った時とでは
リヤタイヤのブレーキの効きの合計値が変わってきます。

どこに照準を合わせるのかと、不安定な事態に陥らない利かせ方の両方を考えてセッティングするわけです⋯

アイスバーンもあれば、ドライ舗装もあります、定員乗車とトランクに荷物いっぱい、
燃料満タンもあれば、一人気楽ドライブもあります。

ブレーキは最短距離で止めることができる機能を有していなければいけないのですが、
タイヤ荷重が変化した時に同じ効かせ方ではが不都合が生じる⋯

いろいろなシーンがこの工作物から見て取れます。