友人のM君がお世話になっている酒屋の大将の別荘にK君と共に招待していただきました。
別荘は滋賀県の永源寺にあり、気ままにやろうということで木間々山荘(きままさんそう)と名付けておられます。
お酒を飲むので電車で行きましたが、JR近江八幡からさらにバスで45分ほど奥地にはいる便利の悪いところです。
私の家からは3時間ほどかかりますが、しかしその分その一軒家は静かで緑豊かな場所に建っていました。
ベランダ前の林には猿や鹿が現れ、冬は雪が積もるそうです。
別荘は仲間の人達が協力して建てられたそうで、まだ使用された木が新鮮な香りを出していました。
今回の参加者は私たち以外に、建設に係わった宮大工の方や、左官屋さん、調理器具をやっておられる方など多士済々でした。
中には1年で100回もゴルフに行って余生を送られている羨ましい方もおられました。
建材は太い木や、分厚い一枚板など立派な材木が使用されており、外から見るのとは随分と違う贅沢な建前です。
調理器具も立派なもので、それも仲間の方が別注仕様で作成されたようです。
包丁は何十万もするものでした。
つぎは蕎麦打ちをやるとのことで、これも友人の方から立派な道具を入手されています。
下世話な話ですが、それらの一つ一つが並大抵の値段ではありません。
調度品の掛け軸や飾り皿はどれも百万はする代物でした。
道楽と言う世界を見せていただいた感じです。
陶芸屋さんもやるようですが、私が手を出せるような代物ではありません。
辻村史郎氏とその息子さんの作品が並んでいました。
大将は「世界的な陶芸家の辻村氏にお世話になったので、その息子さんを世に送り出すのが恩返しだと思うので…」とおっしゃっていました。
私は以前にその辻村氏のぐい飲みを友人から頂いております。
石窯も作られていて、今回はそこでピザや岩魚や松茸を焼きました。
窯で焼いた為なのか、木々を眺めながら外で食べた為か、随分と美味しく感じました。
焼きたてのピザや松茸も美味しかったですが、一番は岩魚でした。
朝一番に取ってきた岩魚で、焼き上げているとピンと尻尾が跳ね上がりました。
新鮮ですから頭から尻尾まで骨ごと食べることが出来ます。
私は所望して2匹をいただきました。
焼酎はなかなか手に入らないブランド焼酎ばかりで飲み放題でした。
家庭的な芋煮と山菜ごはんが美味しくて、特にお漬物に目がない私はお代わりをしてしまいました。
大将は円満なお人柄と推測され、仲間の皆様も気さくな人たちばかりです。
それなりのまとまり具合の感じで、現役引退後はこうありたいという見本のような集いでした。
焼き物にも興味がある私は、辻村作品を直接手にとって数多く眺められたことが一番良かったです。