羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

彫刻館

2012年12月11日 | Weblog
クリスマスか。。。あんまりぴんとこないなあ・・・。
イルミネーションも以前ほどワクワクしなくなった。
人がたくさんいるところを避けて避けて歩く。
雑木林を歩いていくと風がふいて空から枯れ葉がたくさん降って来る。
名残りの祝祭。
立ち止まって冬空を見上げる。
三人の子どもたちを連れてよくこの林を散歩した。
風が吹いて枯れ葉が舞うと子どもたちは両手を上げて歓声をあげたっけ。

今はひとりで知らない横道を見つけてそこを曲がる。
動物園の裏に出た。
賑やかな声、何かの音、ここは象さんの住処の裏あたりだろうか。
そういえば彫刻館でミニコンサートがあるはずだった。
彫刻館が見える通りに出る。
ふとここで男の子と歩いたことを思い出した。
わたしたちはバイト先で知り合った学生どうし。
彼は故郷の北海道にガールフレンドがいた。
わたしにはなかなか会えない多忙な記者の恋人がいた。
ある日、バイトが突然キャンセルされてぽっかり時間の空いた二人は
何となく井の頭公園まで戻ってきて
わたしの提案で彫刻館を案内した。
夕暮れまで歩いて、何だか帰りそびれたおかしな夏休みだった。

好きでもない男の子とつきあって過ごした二十代のわたし。
あの頃、やっぱりクリスマスは大切な1日だったんだろうな。
でもきっと、やっぱりわたしは恋人には会えなくて女友達とケーキを食べたり
していたんだろう。吉祥寺で。