何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

客は集めるな!

2009-08-29 21:53:48 | Book Reviews
お客様とのきずなを作る3つの関係 客は集めるな!」 中山和義・著、フォレスト出版、2006年7月7日

p.23 商売には利益よりも大切な物があるかもしれない。お客様との深いつながり、強いきずなを作ることが私の仕事だと気がつきました。

p.24 集客に力を入れるのと同じようにお客様の流出防止に力をいれなくてはいけないのです。90%のお客様の継続で満足していては、お客様を増やすことはできません。

p.45 「お客様が集まった後にどのような状況になるのか?」このことを考えないで集客するのは危険すぎます。

p.54 安いものを求めてくるお客様は必要ない。本当に良い布団を求めてくる人をお客様にしたいからです。私は本当に睡眠で悩んでいる人を助けてあげたいのです。

 薬局においても、患者であれば誰が来てくれてもよいのか? 何か買ってさえくれればよいのか?
 スタッフの姿勢や専門性を気に入って来局してくれる人であふれるようでありたいのではないのか。


p.59 集客に成功してお客様が増えても、スタッフが不幸になったりスタッフのモチベーションが下がったりしては逆効果です。

p.61 「ここのクラブは儲け主義だから気をつけた方がいいわよ」

p.62 お客様が増えてきた代わりに常連だったお客様が減ったときには必ず原因がありますので注意が必要です。

p.70 お客様にとって必要な会社やお店になるには経営者、スタッフ、お客様の三つの関係が互いに強いきずなで結ばれていなければいけません。

p.91 目的を与え続ければ、お客様は必ずお店が必要になるのです。
 さらに、お客様に目的をどこまで達成することができたのか、その成長を明確にしてあげることで、スタッフとのきずなを強くすることができます。

p.104 お酒を飲みすぎて酔っぱらっているのに「もっと、飲んで騒ぎましょう」と言うバーのママさんよりも「今日は飲みすぎだからもう帰りなさい」と叱ってくれるママさんに人はひかれていきます。真剣に叱れば、必ず気持ちが伝わってきずなが強くなります。

p.111-2 なぜ、ねぎらいの言葉が大切なのでしょうか? それは、人が自分の行動や考え方を認めてくれる人の言葉を真剣に聞くからです。人の行動を変えようと思って一方的に命令しても誰も見向きもしません。

p.123 スタッフとお客様とのきずなが強ければ、会社の売り上げは上がります。しかし、スタッフの力だけに頼ったのでは会社の業績は安定しません。

p.150-1 経営者はスタッフに「もっと、お客様を増やせ」とか「売り上げが下がっているから、今月はもっと売り上げを上げてくれ」とどうしても命令だけを伝えがちです。スタッフにとっては、一生懸命頑張っているのに怒られているように感じるので、どんどん辛くなります。命令する代わりに「いつも、がんばってくれてありがとう」というようなねぎらいの言葉をかける必要があったのです。

p.170 本当の正義というものは決して恰好のいいものではないし、そのために必ず自分も傷つくものです。そういう捨て身、献身の心なくして正義は行えません。

p.202-3 (お客様は)一度、仲間のコミュニティーを作ると、そこにいることが好きになります。仲間のコミュニティーにいることで安心するのです。
 お店や会社を利用するお客様で新しいコミュニティーを作るには、どうすればいいのでしょうか?

p.210 ボランティアはお客様の心を掴むためにするものではありませんが、結果としてお客様の気持ちをひきつけることになります。
 利益のためではなく、世の中のために行動する経営者とのきずなを、お客様は強くしたいのです。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トータル・リワード講演メモ

2009-08-29 09:21:26 | 思いつくまま
 石田淳さんの『組織が大きく変わる「最高の報酬」』発刊を記念した講演会に参加したときのメモ。

 日本のマネジメントは、アメリカの10年前をなぞっている。
 80年代、アメリカは日本がいいものを作って市場に出てきたことで、成果主義を導入して対応しようとした。90年代になると、アジアが安くていいものを作るようになったことで、日本が成果主義を導入した。
 いまアメリカは社員を大事にしようと、トータル・リワードを導入している。日本でも3~5年後に入ってくるのではないか。その時、成果主義は死語になっている。

 非金銭的報酬は、工夫次第で無限に生み出すことができる。報われ感のあるもの。

A 感謝と認知
 ほめる。はやく、具体的に。感謝は目に見える形にするとよい。
 認知-存在承認、行為承認、結果承認
 離職率はコミュニケーションの量と直結する。

B ワークライフバランス(仕事と私生活の両立)
 日本では優秀な女性の活用が遅れている。ひとつのラインしかない。少なくとも3つのラインを用意してあげる。

C 企業文化と体質の伝承
 組織に一体感を出す。企業内大学。
 「この人の下で働けて幸せだ」

D 成長機会の提供
 成長を実感させる。

E 労働環境の整備
 職場環境も非金銭的な報酬である。

F 具体的な行動の明確化と指示
 人は評価がないと続けられない。報告を出しただけで評価する。
 何をどのようにすべきか、きちんと示す。
 正しい仕事の仕方、進め方を教えてあげる。


◆「劣後順位」
 やらないことを決めてあげる。やらなくていいことを徹底的に排除する。
 優先順位だけでは疲弊してしまう。
 すべてをやろうとしない。時間がないから、すべてはできない。

◆チームで競争させる
 10km走るのに、1人でマラソンをするより、駅伝のように皆で走ったほうが生産性が上がる。
 ポイント制は有効なツール。すぐに結果がわかる。
 今の20代は、即時強化に慣れている。遅延強化には不慣れ。

◆人ができない理由
1)やりかたがわからない
 知識(を教えて)+技能(をトレーニングする)
2)続けられない
 続けられる環境を作る。意思とやる気だけでは継続しない(これだけで出来る人は約2%)。
 どの行動を徹底するか示す。結果と直結している行動を言語化する。
Comments (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする