何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

忘れてはいけないことを思い出してみる日

2009-08-28 23:08:35 | 思いつくまま
 8月24日は薬害根絶デー。「1999年8月24日、厚生労働省の前庭に、「薬害根絶 誓いの碑」が建立され、サリドマイド・スモン・薬害エイズなどの悲惨な薬害を引き起こした反省と謝罪がなされました。」ということで、薬害を繰り返さないよう、同じ過ちを犯さないよう、過去を風化させないよう、この日が設けられているのだ。

 8月25日は福岡で3児を乗せた車が福岡市の職員による飲酒運転で追突に遭い、水中に転落し、幼い命が奪われた命日でもある。福岡県警では、飲酒運転撲滅を願い、組織の綱紀粛正も兼ねて飲酒運転撲滅大会を開催したところ、なんと同日に県警巡査部長による飲酒運転でのひき逃げ事故があった。

 8月は、6、9日には原爆が投下されたこともあり、核廃絶に向けて記念式典が行われ、15日は終戦記念日でもある。

 過去の事実を見据えてこそ、明日がある。

 薬局でも、ある日を決めて、過去の過ちを繰り返さないために、反省をするための記念日を設けてはどうだろうか。創立記念日のような、華やかな記念日ではない。もし、二度と起こしてはいけないようなことを経験したことがあるようなら、たとえば重大な調剤事故を起こしたことがあるのなら、その日を「調剤事故撲滅デー」などとして、メッセージを伝え、振り返ってみるのもいいかもしれない。
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リンゴが教えてくれたこと

2009-08-28 22:22:53 | Book Reviews
「リンゴが教えてくれたこと」 木村秋則・著、日経プレミアムシリーズ、2009年5月8日

p.79 私も例外ではありません。ただ毎日が失敗の繰り返しだから分かったのです。常識や人と反対のことをやってきたから答えにたどりついたと言えなくもありません。

p.80 「足りない、足りない、工夫が足りない」

p.130 私はサラリーマン時代に、原価計算などの仕事で経営の効率化を追求した人間の一人です。だけど農業というのは、非効率なやり方が実は最も効率的になることもある不思議な世界です。私は効率を求めない方法をとりました。それは土を守り、作物を守るためです。

p.141-2 私の栽培技術はそろそろ終着点に近いところまで来ているので、マニュアル化して次の世代に伝えたいと思っています。畑の中で寺子屋のようなものでいいから、私のような異端児とともに学べる場所をつくりたい。技術はもちろん、もっと大事な栽培の心をしっかり学んでほしいのです。

p.193 「木村さん、なぜ自然農法としないで、自然栽培なんですか」とよく聞かれます。栽培という言葉を使意味は、農業は抽象論ではなく経済行為だからです。生活ができないとせっかくの志も半ばでやめざるを得ません。だから農法論ではありません。百姓は作物を栽培して生活をしていかなければなりません。経済的にも成り立つやり方でないといけません。

p.195 大規模農家でリンゴ園をやった人はみな失敗しています。リンゴは手作業の割合が大きく、人件費など経費がものすごくかかるからです。


 機械化がリンゴの成長に対し、足を引っ張っている。一件、合理化、省力化、効率化のように見えるかもしれないが、やってみるとそうではないという。
 調剤も、この20~30年ほどの間に相当機械化が進んだ。経営者からすれば、それによって人件費を浮かせるためのものだと思われていた。いや、今もそうだと信じて疑わない者もいるだろう。

 しかし機械化、IT化は労務費削減のためにあったのではない。
 リンゴが実ったとしても、果たして患者の健康状態の改善や、安全確保にはどれだけ寄与できたのであろうか。QOLに貢献したのだろうか。

 業務の外見は著しく進歩した。問題は、それによって国民の健康や安全にどれだけプラスの変化をもたらしたかだ。コンピュータばかりでなく、薬剤師の質の向上によっても、それらが問われているのだと思う

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