あわら市は加賀からすぐだ。そこのトリムパーク弓道大会へ、加賀仲間と出場した。小さな道場だが、心配りの行き届いた運営だった。「楽しんでいってください。」と、迎えられた。
前の夜、道場でみんなと稽古しながら、小松へ持っていった殿の弓をもう一度試すことにした。全く中らず、それでもしっかり妻手を飛ばすとなんとか中ったが、一緒にチームを組むメンバーには、初めから申し訳ない気持ちだったが、お互い何が出るか分からないところが試合の怖さ。
わたしは、初めてトリムパークへ行ったので公園内を一回りした。広い公園に親子連れが大勢い来ていた。寒い日ではあったが、天気は良かった。後で分かったことだが、娘が子どもを連れて来ていたらしい。そういえば、弓道着の人が歩いていたと。それは、わたしではないか。
試合では、ひたすら大きく引くことだけ考えた。1回目3中した。昨夜は12射ほどしても2中しか中らず、矢がのどばかり行っていたので、チームの仲間から「上出来、上出来」と、お褒めの言葉。お互いのチームを応援しながら、楽しい昼食時間と、弓道談義。試合の場では相変わらずの向こう弦と、短い会は今更どうもできない。いつもの自分をそのまま出すしかない。
後半、再度チャレンジ。始めの1本が三人とも的中した時、久々に緊張した。結局皆中逃しをしてしまった。4本目で皆中賞のりんごが頭にひらめいたのである。それでも、女子の6中は決勝戦へ行けることとなった。5人だったので、外しても5位までの入賞が出来るという消極的な気持ちで臨んだ。1射め的中。瞬間みんなの「よしっ!」の声が聞こえた。おおっ!何年ぶりだろう、決勝に出てみんなのよしっ!を、聞くことが出来るのは。
結果、大学生ら若い人2名が敗退し3人になった。ここで、外れても3位だと思って落ち着いて引いたら的中。若い人が外して、結局年配者2名が残った。吉永小百合 対 太地喜和子の闘いとなった。この時、本日2度目の中てたい気持ちになった。1度目はりんご、2度目は賞品はメロンだと噂されていたからだ。かくして、矢は地面にささり殿があっかんべえをしたような気がした。結果準優勝で賞品は大きな梨の詰め合わせをいただいた。めでたし、めでたし。
能登のR君が男子個人優勝で納射をした。後で彼から、わたしを応援していたのだと聞かされた。福井の試合で、石川のふたりで納射をしたかったと。しかし、それは道場破りみたいで義理に反するからこれで良いのだと、訳のわからない言い訳をして笑いあった。
みんなは待っていてくれて、帰りに芦原温泉に入って帰った。弓拭き用のタオル1本を持って入ったのである。風呂からあがって本日の反省を語った。いつものように後1本でチームも入賞とかいう話となる。わたしの反省は「次回はタオル2本と、下着を持ってきたい。」と、締めた。