まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

今日の白山

2021-04-26 | 白山
買い物に出て白山がやたら美しいと、ついつい追いかけてしまう。


いよいよ田植えの準備で、耕されて水がはられている。




今日あたり富士写ケ岳にはさぞかしたくさんの人が登っていることだろう。
シャクナゲの季節である。
ずっと加茂町を周ると、ディスカウントショップにでる。
そうだ!ビール券が貯まっていた。
山に登る代わりに、白山の水の手取川と、立山を買った。
酒で登るとしようか。
殿がいたら二つ返事だろう。お菓子の替わりにお供えして・・と。

白山という銘柄の酒もあったのだが、高いところにあって取れなかった。
値段も高そうだった。

今宵は白山の上に満月。
これは呑まずにいられよか。






白山に向かいて

2021-01-21 | 白山
弓始めは大雪で延期してしまい、土日は難しいので、通常の稽古の日に改めて弓はじめをすることになった。
メールでお客さんからいただいた句。
「白山に向かいて礼の弓始め」

今日の白山は最高だった。


実家の母が座ったまま掃除をしたいというので、ハンディクリーナーを買って持っていく。
ボタン一つで操作は簡単。
充電式で、ごみもパカっと外れるのだが、何回もやってもおぼつかない。
気を長くして待つことが難しい。わたしのイライラは伝わってしまう。
ごはんも食べているようで食べていない。
コロッケや、ホットケーキを持っていくと喜んで食べるのだが。
ひとりだと食欲もわかないかもしれない。
帰りの道で、白山を見てもう少し大きな気持ちになれたらと思う。




雨の白山

2020-07-12 | 白山
待ちに待った白山登山。予定を立ててみんなでケビンですき焼きをするため、牛肉を買い、卵を割れないケースに入れるため「ひらおか」まで買いに行き、すき焼き係の準備万端。


しかし、当日曇っている。スマホの気象レーダーは、石川には雨雲がかかっていない。
みんなの意見は覆しにくい。
いっそ雨が降っていれば反対できるのだが、明日の午前までは大丈夫?という、自分たちに有利な判断で登る。
わたしもシュラフも買ったし・・・と、さすがにアイゼンはいらない。
新しいザックは思いのほか入るので、お茶やカメラも入れて量ると7キロになった。



7月5
日朝出発、夏のぎらぎら炎天下より登りやすいが、景色がなあ・・。
それでも、花が道のわきに咲いていて可愛い。
ササユリが濡れていて可哀そう。寒さで疲れた感じに見える。
自分自身を見るようだ。サユリ頑張れ。




甚之助小屋で休憩。いつもなら周りの山々が見えるのに。
雲の中。霧にけむるかんじだ。
南竜ケ馬場までもう一息だ。
4時間から5時間の登山は平気になってきて、甚之助小屋までも近く感じた。



しかし、ケビンに到着して、いつもより疲れた。雨に濡れたせいか、朝からお腹の調子が良くないのであまり食べなかったので、いわゆるシャリばてか。


だが、すき焼きでよみがえる。



この後は、シュラフで寝たがケビンに簡易の畳があり、敷いて寢ることが出来て良かった。床の上とは大違いだ。
山というのは過酷なのだ。
ケビンに畳に、外とはいえトイレが整備されているのはありがたい。けれど、トイレへいくたびカッパを着て行かなくてはならないのと、真っ暗でヘッドライトを点けても、つい足元のくぼみにはまって転んでしまった。濡れただけで済んだが。


翌日朝、雨がひどくならないうちにテント場横の雪渓を横切って帰る。
こんな雨の日に、晴れ間があったとはいえ登る人の気が知れないと、日頃は思う。
しかし、みんなで予定を立てて、楽しい宴の準備をして冷凍した数々の品を思うと中止を言い出せなくなる。誰かが止めようと言うのを待つ状態になるのだ。
そして、誰も止めようと言い出さない。
ひとりだと誰も登らないと思うが、仲間の力はある意味危険でもある。
それでも、仲間の「気を付けて」の声掛けでみんな無事で下りたが、雨でぐっしょり。
帰りの温泉で着替えて、蕎麦と熱いお茶でほっこりした。


何日もかけてパッキングしたものを、荷ほどきしてすべてを洗濯機に入れて、ザックを干す。
晴れた日を選んで干したいがこの梅雨では・・・。
お疲れ登山。反省登山。

Another Hakusan

2020-06-16 | 白山
職場の山の先輩から、You Tubeで「もう一つの白山」を、観るように勧められた。
甚之助谷の地滑りを食い止めるための工事をしたドキュメントで、45分ほどである。
初めて登った時、甚之助小屋から眺める景色に感動していたが、何回か登るうちに、小屋の横の地滑りがだんだんひどくなっていくような気がした。
友達と大丈夫なのかなあと話したことがある。
先輩は年々ひどくなっていくとも言っていた。
その時にはもう既に工事が始まっていたのだった。
白山は水が豊富であることは、こういう地滑りが起きるということで、そのために砂防が出来て、砂防を造るための道が登山道となった。
山に登るとき、登山道を当たり前のように登っているけれど、みんな多くの人の努力の上にある。
今年の白山はコロナの為に、毛布の貸し出しはできないのでシュラフがいる。
宿泊人数の制限がある。
マスク着用、消毒アルコール必要。こんな登山になるとは。
それでも楽しみだ。

旗陽橋(きようばし)

2020-04-08 | 白山
大聖寺川沿いの花見を終えて実家へ戻るときに、旗陽橋(きようばし)を周る。

旗陽橋は、深田久弥が「白山が一番美しく見える場所」と書いていた。
車でゆっくり橋の上を通ると、「きれいやね―」と、喜んでいた。
天気に恵まれ、時間に恵まれるということはなかなかなくて、今日は本当に良かった。

母を家まで送った帰りに、川沿いを歩いた。

新幹線工事のクレーンが見える。

あまりに綺麗で、娘たちにスマホで撮ってラインに送ったら、ピンボケだった。
娘たちは「絵画のようだ」と、言ってくれて、なるほど絵に描いたようなとはこのことかと思った。


右手前に鞍掛山が見えて、別山まで広がってみえる。
確かに一番きれいに見える。


菜の花も綺麗で、ついつい何枚も撮ってしまう。

土手のところで、ドローンを飛ばしている人がいた。
どんな景色が観えるのだろう、興味がわく。





向こうに見えていた橋まで歩いたが、景色はいまいちで、もうひとつ向こうの橋まで行ってみた。
ひとりで観るのがもったいなくて、やたらシャッターを切りながら、一眼レフが欲しいなあと改めて思う。
この川沿いを歩いている時は、コロナのことをすっかり忘れていた。



中央公園散歩

2020-02-15 | 白山

木の枝の分かれ方は、フィボナッチ数列であると知ってから、木の枝を見るのが楽しみになってきた。
剪定されるとその分かれ方は乱れてしまうのだろうか。
規則正しく増えていく枝分かれが面白い。じっとみていると吸い込まれる。


それと、不思議なのは、部分的に見える山は大きく感じる。




カメラの倍率は同じなので、写真で撮ると同じ大きさであることが分かる。
しかし、肉眼で観るとやたら白山が大きいと思えるのは下の景色だ。
大聖寺の街並みから観えるときも、まるでレンズで拡大したように見えるのは錯覚なのだけど、その錯覚が感動を呼ぶ。
人も、恋愛中錯覚を起こして結婚してしまいますね。
オキシトシンが多くなるといいのだそうで。
残念ながら、この年になると錯覚も起こさなくなるけれど、楽しい、きれい、面白いことが見つかれば元気でいられる。


線に潰されて窮屈そうな白山。


白山花盛り その3

2019-07-25 | 白山

夕食前に自然観察員の方のガイドで室堂平周辺を散策した。

白山の花の説明を生きた花を見ながら聴くことは貴重だ。

花の名前、特徴、今年は3年に一度のコバイケイソウの花がよく咲いたこと。「クロユリのにおいはすごいですよー」一緒に説明を聴いていた女性と嗅いでみた。花の「匂い」とは言えない。「臭い」だ。このくさい花が石川県の花とは・・・

ミヤマクロユリ

夕食は自炊棟で食べた。今年は余裕があったのかビールが飲めた。初めての年は、疲労困憊でビールも食事も喉を通らず、みそ汁だけやっと食べていたように思う。

消灯時間は20時30分なので、山での夜はひたすら早く寝るしかない。早朝の太鼓は3時半くらいになるので、早起きするためにも寝る。ヘッドライトを枕元において明日の晴れを祈るしかない。日曜の夜のせいか、自炊棟はわたしたち以外には2人しかいなかった。静かだ。静かすぎる。

 が、翌朝太鼓は鳴らなかった。雨だ。

 7時50分下山開始。軍手はみるみる濡れていく。寒いかと思ったが歩いているうちに汗をかいてくる。

雪渓で先に出発していた小学生の団体に会う。ロープを渡して、カラビナで確保してひとりずつ渡していた。ロープ回収をする前に、私たちを渡してくれた。子供たちより先に下りる。

大倉山避難小屋で1枚脱いだ。休憩にあんぱんとコーヒーを飲むつもりだったが、小学生の団体が来たので、場所をあけるために出発した。子供たちは「おやつ食べてもいい?」と、元気そうだが雨なので心が折れてる子もいる様子。

昨日から前になったり、後になったりしているので、今日もこの子たちが無事に下りれますようにと自分も心配なくせに、心で祈っていた。先生やガイドの方は凄いなと思う。一番小さい子は1年生だ。子供を預かるのは大変だが、子供たちにとっては貴重な体験だろう。

11時に大白川の登山口に着いた。ずぶ濡れで温泉へ直行。

雨に降られたけれど、暑くなくてよい登山だった。仲間の皆様に感謝。今回で3回目の同級生登山は一応一区切り。来年のことは分からないが、とにかく3年というのは卒業の年でもある。残りの人生は、無理をしない登山に替えていきたいのでわたしも一旦卒業。

 

 

 


白山花盛り その2

2019-07-25 | 白山

今年の白山は雪が少なく、雪解けが早かったが、4月に寒波が訪れたので花の咲くのが遅れたようだ。

平瀬道は階段が多いが、急坂の危険なところはほとんどなく登りやすい。

途中、雪渓があり小学生たちをガイドさんと先生が、ロープを張って安全確保して登らせていた。わたしも一歩一歩慎重に足を運ぶ。

グンナイフウロ

イワギキョウ

 登りきるとコバイケイソウが咲いている。一昨年、昨年と登っているが、コバイケイソウが群生しているのは今年初めてだ。

 

 室堂付近は、コバイケイソウの群生だ。

 

 ミツバノバイカオウレン

6時間かかって室堂到着。今年は涼しくて体力消耗せず良かった。昨年のカンカン照りの観光新道は火あぶりのスルメの気分だったことを思い出し、今年の過ごしやすさに感謝。

さて、室堂にある奥宮に参拝し、令和元年限定発売のバッジを買った。奥宮でなくては買えないバッジである。それも毎年すぐ売り切れるそうだ。御朱印も買った。何回も登れないので貴重な買い物である。

コイワカガミ

ハクサンコザクラ

ミヤマキンバイ

ミヤマタンポポ

ミヤマガラシ

ハクサンフウロのピンクが可愛いお花畑。

 


白山花盛り その1

2019-07-22 | 白山

今年は平瀬道を歩く。7月21日日曜。駐車場には50台ほど車が停まっていた。当然ながら名古屋や岐阜ナンバーが多い。

8時に到着したときに、小学生の団体が出発して行った。小学生でも登れる簡単な山という人がいるが、つらさや事故はどこに潜んでいるか分からない。若い先生が何人もついていた。小学生より、お婆のほうが危ない。息が切れそうだ。アミノバイタルのゼリーを飲み、平瀬道にはトイレがないのですませて登る。

水が豊富な白山だが、平瀬道には飲み水もない。砂防新道は水もトイレも完備しているので、人気があると思う。

8時10分登山届を出して大白川の登山口より出発。

曇り空なので涼しく、階段が多いが平坦なところも多く、6.9kmだが昨年のギラギラ暑かった観光新道より登りやすかった。気候の影響も大いにある。

タカネニガナ

カメラの蓋が開きにくく、中途半端に開くので調子が悪い。買えば良かったかなと思いつつ、ついに登山の日を迎えてしまって残念な気持ち。花の接写もできないし。登山の日までにカメラを買う暇もなかったなあ。

歩くにつれ、白水湖が見え隠れしてわくわくする。

 ヨツバヒヨドリ 

 オオバミゾホウズキ

 平瀬道は階段が多い。そして、階段にも花が溢れている。

 ヤグルマソウ かな?

モミジカラマツ 

花に気を取られながら歩いているうちに、大倉山山頂。標高2038.6m。その後、大倉山避難小屋で休憩。おやつ代わりにみそ汁とマス寿司を食べる。

 ゴゼンタチバナ

 ヨツバシオガマ

ニッコウキスゲが見ごろ。ハクサンフウロモ咲いていてお花畑になっている。

 

 ハクサンフウロ

 ハクサンシャクナゲ 

 キヌガサソウが群生していた。 手前にあるのはサンカヨウ。

 イブキトラノオ


消える白山

2018-12-18 | 白山

白山に登れない季節は、白山の写真を撮ることが楽しい。冠雪の白山は美しい。

晴れた日に外に出ると、つい写したくなる。家の近所の撮影スポットである。

しかし、新幹線の工事で、見通しの良かった場所が消えていく。小学校の時、悪いことをしたら「おーりゃりゃこりゃりゃ、先生に言うちゃろ」と、言ってはやす言葉があった。それを、ふと思い出した。あーりゃりゃこりゃりゃである。誰に言いつければいいのだ。もう少しで、この場所から白山が消える。

 


久々の白山

2018-02-15 | 白山

曇天の空と、白い砂のようにさらさら降る雪がようやく治まって、白山が浮かび上がった。

父の見舞いに行って、実家の母に特製天ぷらうどんを作ってあげた帰り、車の中から見事な山が見えた。赤信号で慌てて撮ったのでどうなったか分からなかったが、家へ帰って見たら案外良かった。

雪化粧とはよくいったもので、雪が降ると美しい。女性も化粧をすると美しい。化粧をすると王子様がくるだろうか。いや、年は隠せない。

 


白山日和

2017-11-29 | 白山

母を連れて父の見舞いに行った後、あまりに白山が綺麗なので中央公園を通って帰る。

父は、自宅の山の後ろに中央公園が出来たとき、大きな庭が出来たと喜んでいた。出来たばかりの公園に、両親は朝早くお城の滑り台を滑ってきたと言っていたことを思い出した。随分昔のことだ。娘が生まれた年に出来たのだから。

実家からの帰りは必ず公園を通る。そこからの白山を撮る。

お城に昇って撮ると、ちょうど木が手前に来る。それも晩秋の気配でいい。

ついでに、自宅への途中は、新幹線の工事で、新幹線が開通したら白山は橋脚で見えなくなるのかもしれないという心配がある。いずれにしても、今日のように晴れると、青空の下の白山を探す。白山日和と言いたい。


今日の白山

2017-11-22 | 白山

山へ行けない日の天気の良い日は、平野から白山を眺めて楽しむ。

医療センターの駐車場から見る白山は気持ちがいい。でも、残念ながら、明るいとデジカメに自分の顔が写って白山の姿が確認できないまま、あたりをつけてシャッターを押す。

 

昨年の今頃は、憧れと不安な気持ちで眺めていた白山。今年は違う意味で、白山を眺める。登れない山が、近くなった。

夕方、ピンク色に染まった白山を見て、幸せな気持ちになった。


白山パノラマ展望台

2017-11-04 | 白山

10月末、ワインパーティの翌日に白山から最も近くて、白山が最も美しく見える場所へ連れて行ってもらった。

「白山パノラマ展望台」(1291m)『岩屋俣谷園地』という白峰村の市ノ瀬駐車場の道路を上ってすぐの登山口からである。

コースタイムは、パノラマ展望台まで1時間半ほどである。紅葉を見るのにちょうど良い遠足だ。おまけに、白山から別山まで一望できるのだ。前日までの雨が止んで期待を胸に。

9時20分に登り始める。ブナを仰いで進んでいく。

標識の右のコースを行き、帰りはブナ平から下りてくる予定。

踏みしめる足元に可愛い落ち葉たち。

白山の後のせいか足が進む。息もあがらない。気温は5℃くらいだろうか。

夫婦ブナ。

何十年連れ添ったのだろう。

登りきると雲がかかっていて残念な状態。しかし、エベレストへ登った山の先生は言う。「ちょうどエベレストの眺めみたいや。雲の上に頂上がでとる・・。」大汝峰が雲の中から顔を出す。午後に晴れるという予想通り、雲はどんどん流れて行く。11時だが昼食にして12時まで待とうという事になった。撮影登山だ。しかし、つくづくみんなのカメラが良いカメラなのが羨ましい。でも、重いカメラは持ち歩けない。性能のいいデジカメで勝負?

出てきた。!!

 別山が見えてきた。「あのチブリ尾根をよくも歩いてきたと思うわ。」と、言うと「頑張ったんなぁ。次はエベレスト行くか!」「そんな、、、死んでしまうわ。」

雲がすっかり去っていき、雪煙・・。あっという間に冬の様子だ。山の夏は一瞬なのだと実感した。

良い写真を撮り、午後1時半に下山し、白山里という温泉に入り楽しい遠足終了。

夜は、元気に弓道へ行くことができた。


 

 


白山日帰り 無事下山

2017-08-23 | 白山

昼食後、弥陀ヶ原を進んだが、ガスが多くて視界が遮られたので戻ることにした。12時20分に観光新道を下り始める。真砂坂あたりは花が多い。

殿が池の小屋が見えるあたりでガスがかかってきて雨の心配もでてきた。

小屋で小休止後、ぽつぽつと雨の気配がするので、ザックカバーをかけて下りる。いつ降ってきても大丈夫なように。

前回も観光新道から下りたので、何とかいけるだろうと思った。しかし、どこまで行っても、ゴロゴロ岩。足が届かない段差もある。手をついて岩を掴んで下りたり、脇へ逃げたりするが、横が崖だったり、落ちた人がいて救助されたということを聞きながら下っていく。ここを踏み外したらけがをするだろうなと思う。

 黒ボコ岩から殿が池避難小屋までコースタイム50分。そこから、慶松平まで50分。別当出合まで1時間として、2時間40分。その速さで下りる自信はない。4時半に到着を目標とした。Tさんの「けがをしないように下りましょう。」の言葉に「ハイ!!」と、返事して気合を入れる。げぇ・・また段差が。前回は同級生の男子(おっちゃんになったが男子である)が、いたので心強かった。今回、か弱くて見目麗しい、サバイバルには程遠い、山女というより深窓の令人が間違って山に迷い込んだようなわたし達である。

行けども行けども、ぬかるみと岩。最後の最後まで続く。変化があって面白いが気を付けて。泥で滑る石や、浮石に気を付けて、ゆっくり見極めて下りていく。見極め中に長い蛇が藪へ入って行った。

途中、膝が痛いと言って立ち止まっているおじさんがいた。ひとりで下っていると、長く感じるだろう登山道を、百合とバラが下りていくのである。時間をかければいつか登れる。いつか下れる。もちろん自分の力量と計画があってのこと。

甚之助小屋での青空はどこへ行ったのだろう。前日の雨のために、石段の砂防新道にはないぬかるみが何か所もあった。

後1km!・・15時40分。もうひとふんばり。滝の音が聞こえ、別当出合の屋根が見えて来たとき、気を抜かないようにと思いつつもはしゃぎたい気持ち。前の人が立ち止まっている。またまた蛇だ。

とうちゃくーーーー!  16時6分。ハイタッチ。

Tさんと、「互いによく頑張ったねえ。」「ケガもなくようございました。」と、称え合った。汗をかいたまま家へ帰り、身体が納豆みたいにねばねばと気持ちが悪い。登山靴を洗った後、風呂に入る。

夜はぐっすり眠れて最高。これでまた何日か楽しいのだ。