日曜日、実家の山を孫たちと歩く。どんぐりや、松ぼっくりを拾い、山椒の枝をとる。子供たちは、みかんを採って食べながら、どんぐり拾いを楽しんでいた。
猿の子たちは、彼らのひい爺さんの作った山小屋前の松の木に登ったり、ぶら下がったり。製作者であるわたしの父は入院中で、果たしてこの山小屋へはもう来ることができないであろうと思うと寂しい。
家へ帰って、秋を飾る。栗は小さくてどんぐりとかわらないほどの大きさだ。山を歩くといろいろな植物に出会い面白い。しかし、栗の実を食い荒らしてある跡があるので、たぶん猪であろうと母は言う。
犬のように悠然と横切っていく動物にあったりする。尻尾がふんわりしているのと、顔が少しとがっているのできつねかと思える。
昨年の秋、孫たちの栗拾いに殿が一緒に山に登ってきた。ずっと腰かけて栗拾いを見ていた。どんなにしんどかっただろうと今になって思う。殿は殆ど辛いと言わなかったので、その頃は体力が落ちたのだと思う程度だった。娘と「あの栗の木の下に座っていたね。」と言いながら、思い出していた。
昼になって雲行きが怪しくなってきた。車に乗って帰路についたとたんどしゃぶりの雨になった。危ないところだった。