まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

めて かって

2024-02-28 | 弓道
先日の「右」の定義に、「弓を引くほうが右」を思い浮かべることが出来なかった。
わたくしとしたことが・・。コメントを頂いて気づいた次第で。
週に3回、必ず道場に行っているというのに。
弓を忘れた名人がいたけど、わたしの場合は迷人である。

それにしても、最近の高校生に「めて肘でしっかり引いて!」と、言ったらきょとんとされた。
「馬手に血刀、弓手に手綱」などと言っても、余計に分からないようだ。
わたしの言い慣れているのは、弓手(ゆんで)と馬手・妻手(めて)である。
いわゆる「押手」に対して「引手」のことなのだが。
押手というと、押すイメージがある。
弓手は角見が効いていたら、ことさら押さなくても、手の内が出来ていて、しっかり引いて、下筋が張っていればよいと思うのだが。
この辺の表現が難しい。それを、押すというのかもしれない。
手の内を決めたら、何もしなくてもひたすら引くと、自然と弓手は応えてくれて推すという感じになる。
口で言うのは簡単だが、その手の内が決まらないのである。
離れた後、向こう弦になっていて愕然とする。
つい力が入って、翌日目覚めたら弓手の中指がこわばっていたりする。
こんなとこに力を入れていたのか!と、その時分かっても次には違う問題が起きて、そんなことを何十年繰り返して、実のならない木のようだ。

昼休みに職場の辞書をつぶさに見た。
広辞苑(岩波書店)は、「右手 右の方、めて。」と、ある。めては、ひらがなである。
集英社の国語辞典は、「右手 右の方。めて・馬手」と、ある。
角川書店は「右手 右の手、また右の方、右側」だった。
ここで辞書では行き詰まる「めて」。

しかし、めては「妻手」とも書く。なぜ妻の手か?弓手が夫なのか?
弓手に従うからか?いや、先の説明では、めてが引いて弓手が応えるのである。やはり妻は重要なのか?
近所の散髪屋のおばちゃんが、「亭主のバカは隠せるが、嫁のバカは隠せない」と、言っていた。嫁がしっかりしていないと家は回らないという説である。
妻手を「勝手(かって)」とも言う。辞書にも、勝手とは「弓を引くときの右手をいう」とある。
何故勝手なのか?妻はお勝手を任されているからか。一生懸命張り合わせると、勝手に跳んでいくからか。
謎である。
「現代弓道小事典」では、「かって」とは、「弓手又は押手と称する左に対して、馬手・妻手と称する右手の事を勝手という。古くは引手といった。」
あらら、古くは引手?
謎は深まる。

何故そう言うのかは、諸説あるのだろうが、指導の際「ひきて」というより、「めて」「かって」のほうが、口から飛び出しやすい。

ちなみに、わたしの妻手は奥ゆかしい。勝手に飛び跳ねもせず、弓手に影響も及ぼさず。



舟を編む

2024-02-26 | TV
BSNHK日曜夜10時から、三浦しをん原作の、辞書つくりの番組である。
第1回で、心臓を鷲掴みにされた気がした。
言葉は、人を救い殺しもする。殺し文句はいいが、心折れる言葉を自分が知らない間に発しているかもしれない怖さ。
さて、辞書には、それぞれ人間味あふれる違いがあるとか。
ドラマの中で、「右」という言葉の定義をいうところがあった。

高2の孫はさらっと「北に向いたときに東になる方」と、言った。
中3の弟は、にこっと笑って人差し指を自分の右に向けた。
娘もわたしも「左の反対側!」と、言った。
そして、付け加えた。
「左の反対側、箸を持つ方・・いや、ぎっちょの人もおるしダメやね」と、言うと、娘から「不適切やよ、ぎっちょって」あ、ドラマ「ふてほど」でやっていたね。
孫は「ぎっちょって何?」と、言った。
「びっことか、めくらとか・・そういうの不適切」
右が主流という考えが差別とか、多様性からはみ出るわけだ。
私の彼は左利き♪がいいね。
医療関係の仕事の婿殿は「心臓がある反対の方」と、なるほど。

ドラマの中で、「なんて」を、連発する主人公の彼女に先生は言う。
「すべての言葉には、その言葉が生まれてきた理由があります。想いを誰かに届けるために。」
「その言葉「なんて」を、辞書で引いてみてください。辞書はあなたを誉めもしませんが、けして責めたりもしません。・・」という。
このドラマもはまりますよ。

ちなみに、「右」は我が家の8センチの「言泉」には「正面を南に向けたときの西側にあたる側。人体で通常、心臓のある方と反対の側。右翼・・・・・。
少し小ぶりの和洋併用「広辞典」では、「左の反対」となっていた。
辞典の大きさにより、内容が長短あるのだ。
明解国語辞典では、「アナログ時計の文字盤に向かった時に、一時から五時までの表示のある側。多くの人が、箸、ペン、金づちを持つ方。」
箸とペンは分かるが、次に金づちとは?それならば、包丁も入れて欲しいものだ。片手落ちではないか。
しかし、私たち家族が言うすべてが載っていた!
辞書はおしゃべりだ。家族のだんらんと同様、いろいろ言うね。
他に「明と書いた月の方。一の字の書き終わり」というのもあった。
どの辞書にするかい?

ちなみに我が家の辞書はどれも古くて、「携帯電話」は、載っていない。
最新の辞書を購入するとしたら、右で迷って買えなくなる。

最新の辞書を作るとして、右に加えたいのは「パソコンのテンキーのある方」と、言いたい。それが載った辞書を探そう。
きっと、わたしと馬が合うだろう。辞書が馬?



久方の焼肉

2024-02-24 | 料理
娘家族と、「手塚屋」へ行った。加賀市の指折りの焼肉店である。
とはいえ、加賀市の焼肉店を数えたら両手に収まりそうで、すべて指折りか?
孫たちは大盛りのご飯と共に食す。
焼肉店へは友達と行くことはない。
おしゃべりが楽しい者同士、肉を焦がすこと必至である。
しかし、何年ぶりか。旨すぎる。


肉の合間に、孫たちが核を持つか持たないかの話になり、中高生もちゃんと考えているのだなと思った。
ロシアはプーチンがいなくなっても、第2のプーチンが出てくるんだよ。


キムチの盛り合わせが出てきたら、話は変わって宇宙人がいるかいないかの話で、これまた想像の世界で激論を戦わせ、間に入って「落ち着いて相手の話を聞きましょう」と、言いつつ、誰かわたしにも、この言葉を投げかけて欲しいものだと思う。


孫たちの成長を喜び、楽しい時間はあっという間に終わるものだ。
成長もあっという間で、成長の裏には老化があると気付かないふりをする。

おやつ作り

2024-02-17 | 小さきもの
孫娘(3年生)のクラスが、インフルエンザのため学級閉鎖になったので、一緒におやつ作りをした。
正月に、ホットケーキミックスで何か作ろうと約束していたのもあって、楽しい時を過ごせた。
先生も休んどる・・とのこと。
ふたりで、色々話しながら、先日縄跳び大会の2重跳びが学年一位だったこと、「すごい!」と、言ったら学年一クラスで23人だとのこと。
それでも1番はすごいね。
前跳びも1番だったとか。ママと練習したんや・・と。
いいね。練習の成果が出て、ばぁばはなかなか稽古の成果がでず、やり過ぎると肩が痛くなるし、ただばぁばと言わないね。

さて、きちんと分量を量り「リンゴのホットケーキ」を、石油ストーブの弱火にかけている間に、もう一つチョコレートのケーキをオーブンで焼くことにした。
チョコレートを砕いて、バターとコーヒーを少し入れて大人の味。
nanaは、コーヒーの香りが好きなのだそうだ。
味覚が大人だ。


リンゴのホットケーキは、森永の粉。すごく膨らんだ。



チョコのほうは、甘みが少ないが卵2個を使ったせいか、オーブンの中で膨らんで、ふたりで「おおっー!!」


ふたりで味見して、残りはきれいな箱にアルミホイルを敷いて、ラッピングし、お土産に持ち帰ることにした。
お姉ちゃんが、「ばぁばんち行くの、ずる~い」と、羨ましがっていたそうで。

午後にラッピングした。
箱のふたには、画像をプリントして、後はnanaが得意の絵と文を添えてくれた。



素晴らしい出来に「いぇ~い!!」
わたしも楽しいひと時だった。
インフルエンザで高校の部活も休みとなった。






住民税均等割のみ課税世帯

2024-02-11 | 暮らし
「価格高騰重点支援給付金」支給要件確認書
この名目も長いが、この意味は理解できる。
加賀市から給付金がもらえるという通知が届いた。
封書で届いたので怪しいものではないとまず判断する。
しかし、冒頭に「住民税均等割のみ課税世帯分」とあって、この言葉が分からない。
娘に聞いてみたが、そもそもそういう通知は届いていない。
たぶん、「所得税を納めていない収入の少ない方」なのだろうが、住民税はその所得税との関連があるのだろう。
表題に「所得が少なく税を納めていない方」と、あると分かりやすいが。
要するに、所得が少なく非課税となり、均等割のみ課税される世帯である。
そもそも、住民税は所得割と均等割から成り立っているのだそうだ。
知らんかったわ。

サラリーマンなどは、勤務先の会社から「給与支払報告書」が市区町村に提出される。また、公的年金等を受領している人は、その公的年金等の支払者から「公的年金支払報告書」が市区町村に提出され、市区町村ではこれらの課税資料をもとに税額計算するので、別途住民税の申告は必要はない。

というわけで、年金をもらっていて、パートで働いているわたしは、申告の必要がないということ。
それで、10万円をいただけるということ。
これはありがたいけれど、本当に公平なのだろうか。
消費税を下げれば、全員公平なのだが。
資産家でも働いていない高齢者は、貧困ではないけれどいただけますわね。
高額の裏金を持っている方などは、こんなちまちましたお金は必要ないだろうけど、その方たちが考えたことなんですね。

少し学んだけれども、やっぱり腑に落ちなかった。
腑に落ちなくても、いただけるものはありがたくいただきましょう。
能登の応援をしましょう。







鳥居解体

2024-02-08 | 暮らし
町内の白山神社の鳥居が、今回の地震で左柱上部に亀裂が入り、一部石の滑落があったということで、解体が決まった。
専門家の診断で、次に同程度の地震があれば倒壊する危険性があるとのこと。

昭和4年に建てられたものだそうだ。
うちの婆さんと同じ年だ。
写真を撮るなり、目に焼きつけていただければとの案内がきた。




完全に分断された割れ目。


神社の入り口にも大きな鳥居があって、これは昭和50年という銘板があった。
しかし、その鳥居にも不穏なひびが入っている。
大丈夫かな。



ついでに、殿の預金講仲間が作った町内の由来の石碑を見るが、囲いの木が伸びてきて目立たない。


それでも綺麗に磨かれていて、裏には同級生12人の名が刻まれている。
先日、Hさんとスポーツ協会の会議の後で話をしていて、
「もう会は解散したわ」とのことだった。
12人のうち都会に出た方が2名。物故者4名。
まだ6人いるとはいえ、会のお世話をする人が次々になくなったので仕方がないのかもしれない。
会の名前は丑年の仲間で「正牛会」(せいぎゅうかい)
ベビーブームの仲間たちで、いわゆる団塊の世代である。
この後、同級生で男子が12名の世代はない。
孫のkenは、昨年の地蔵盆に、同学年の男子がいないのでひとりで番をしていた。
昭和世代は神社の鳥居と共に消えていくような気がする。
そして、令和の鳥居が春祭りまでに出来上がるそうだ。
新しい時代は、コロナと地震で始まって大変だけれど、その分力強い子供たちが育つだろう。
草葉の陰でじぃじが応援している。
ほんとに、草葉の陰って感じやね。殿よ。









郵便事情

2024-02-01 | 暮らし
加賀市の郵便局の、年賀状を受け付ける箱が3箱から2箱に減った。
今までは「県外」「県内」「市内」に、分かれていたが「県内・市内」が、ひとつになったからだ。
要するに、市内に出した郵便物は、一旦金沢へ運ばれて、「新金沢」の消印が押されて戻ってくる。
おまけに、土曜日曜は配達しないので、金曜に出したものは、ややもすると火曜に配達されるというものだ。
時間帯にもよるが、木曜に出せば月曜になる可能性がある。
なので、市内の急ぎの郵便は、ポストに入れず直接渡したほうが早いねという話だ。
正月休みに「総会案内」の、往復はがきを作り、正月明けに投函するのだが、今年は総会日を2月4日にしたので、返信が遅れる可能性もあるだろうと思っていたが、何とか1月31日までに全員の返信をもらえてほっとした。
いつも稽古している仲間には、初射会で会うときに手作りの往復ハガキもどきを渡すのだが、震災のために道場が使えず、急遽全員に往復ハガキを送ることになった。
道場が再開されたので、稽古のついでに返信ハガキを持ってきてくれるので助かる。

が、しかし「往復ハガキ」は、昭和っぽいせいか、若者はハガキの返信の仕方を知らないようである。

宛先は、そのまま呼び捨てになったままはよいとして、返信のほうに折り曲げてセロテープで止めて送り返してくるのもある。
メールやLINEなど方法はあるが、全員がメールで返信してこないし、スマホとパソコンと郵便と、通信手段も多様化というもの。
仕事としては、メールが楽なのだけど、終始パソコンが壊れていて使えないという方もいらっしゃる。
多様化というのはある意味、しっちゃかめっちゃかという気もしないでもない。
自由だ。
自由はとりまとめが大変だ。