まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

桃だろう 昔話

2023-12-22 | ことわざ 昔話
昔、あるところにおじいさんとおばあさんが、仲良く、時々けんかもしながら暮らしておりました。
おじいさんは、東の山へしば刈りにおばさんは川へ洗濯に行きました。

おばあさんが、川で洗濯をしていると、川の上のほうから大きな洗濯機がぷかぷかと流れてきました。
おばあさんは、洗濯が重労働なので、洗濯機を拾って帰ろうとしましたが、それをうまく使える術を知らなかったので諦めました。
すると、その洗濯機の後から大きな桃がどんぶらこと流れてきましたので、お腹もすいていたことだし、たらいに入れて持ち帰りました。

家へ帰って、おじいさんと食べようとしたら、中から男の子が飛び出しました。
桃から生まれたので、「桃だろう」と、名前をつけました。
おばあさんは、洗濯よりも育児のほうがもっと重労働だということに気づきましたが、男の子の可愛さに一生懸命育てました。
18歳まで、子供手当てがもらえて、18歳の誕生日にはいきなり選挙権がもらえるという、大人か子供か分からんような世の中ではなく、桃だろうは良い子に育ちました。
そして、金銀財宝をパーティ券というもので懐に入れた鬼を退治しに行くことになりました。
鬼が島へ行く時に、おばあさんはきびだんごを桃だろうに持たせようとしましたが、お金がなくて、きび団子の粉が買えず、粉飾という粉で作りましたら、雉もサルも犬も見向きもしません。
おじいさんはお金を稼ぐために、東の芝刈りに行ったのですが、不正がらみの大八車(ダイハツ)が壊れてしまい、帰えれなくなりました。
結局、桃だろうはひとりで鬼退治に行くことになりました。
誠実だった桃だろうは、ひとりで戦っても勝ち目はありません。
鬼が島の鬼に捕まって、誠実がひきはがされて政治通になりました。
袖の下がふっくらとなりましたから、それで、おじいさんとおばあさんに少しは楽をさせてあげられるはずです。
めでたし めでたし


膝退(しったい)は成功のもと

2016-06-01 | ことわざ 昔話

能美市の大会でM先生が「ことわざ読んだよ。面白かったわ。」と、おっしゃった。100号の「弓道石川」に、リバイバルとして載せたのだが、実は何年も昔のものなので、自分の中では少し面白くなくなっていた。新しいものは面白い。

ところで、M先生にこの前矢渡で失敗した話をした。「本座へ戻らず座ってしまって、そのまま知らん顔して続けてしまいましたわ。」と、言っていると「わたしもあったよ・・。」と、言う。持的射礼のおん前で審査の要領で座ってしまって、審判席の先生から「戻ってください。」と、言われたそうだ。5人いるので一人だけ置き去りにして、みんなが本座へ戻る訳にはいかん。何も言われなければ、そのまま審査の間合いでやるしかないと思う。

M先生は「膝退で、本座へ戻ったわ・・。膝退は成功のもと。あら、わたしにもできたわ。」で、あった。「それいただきます。それとも、先生の名前で載せましょうか。」がははは・・・。と、終わった。

どんな失敗も、次の成功につながる。しかし、失敗を積み重ねるのもつらい。

 


四字熟語

2015-02-27 | ことわざ 昔話

最近声をあげて笑わない殿。声をあげて笑うのにも体力と気力がいることが分かった。

四字熟語を作ったよーー。

以前ことわざをもじって遊んだので、今度はどうです。笑って笑って

無秒嘘臭 むびょううそくさい

   会のない弓なんて嘘くさい。とはいえ、矢が行ってしまう辛さ。

一弦古爺 いちげんこじ

    この弦、長い間切れていないなあ。なんか心配。なかなか頑固な爺さんみたい。 

百射両乱  ひゃくしゃりょうらん

    百射会で頑張りすぎて、両手がだんだん乱れてきたようす。

弓体依然  きゅうたいいぜん

    本来の旧態依然と同様、自分では射を変えたつもりが殆ど変っていないことをいう。

弓転直下  きゅうてんちょっか

    手の内が悪くて悩んでいる。弓が回ったと思ったら手からずるりと落ちている。

   


弓道ことわざ その3

2010-05-16 | ことわざ 昔話

では、第3弾。
楽しんでもらえたら嬉しいです。
この前の試合で、○谷さんに「久しぶりに、出てましたね」と。
この台詞だけで通じてしまう。
このことわざを初披露したのは、彼が金沢大学へ行っている最中、国体強化で知り合って大学の弓道誌に提供したことがあったっけ。

弓を続けていて一番の楽しみは、人とのつながりかもしれないと思うこの頃。
弓引きに悪い人はいないと、亡き北村会長がおっしゃっていた。
確かに癖のある人は多いが、悪い人はいませんね。

会の充実ご存じない (芋の煮えたもご存じない)
 もっと引いて、身体と弓が一体になって、充満する気を感じ、持満の会というものを感じること。これが出来ないんだよねえ。煮上がるまで箸でちくちく芋をいじくるな。矢が勝手に離れるまで伸びあっていろ。と、言いたいのに。今日も4射3ビクだった。ビクがくると自分が芋になった気分だ。

開(あ)いた矢口は的に立たぬ (開いた口には戸はたたぬ)
 また矢口が開いてしまった。こうなっては縮んだ身体はなかなか元へ戻らない。
的に矢が刺さってはくれないだろうことを分かっていながら、離さなくてはならない寂しさ。

離して天に恥じず (仰いで天に恥じず)
 充実して離した時は、どこへでも行け。自分は充分尽くしたのだと勢いよく離れるものだ。充分伸びあったときは、自信満々天に恥じない充実の離れ。しかし、扇い(あおい)で離れてはいかん。

浅掛けの打沈 (朝駆けの駄賃)
 慌てて弓を引くときには、弦にかける妻手にも集中せず、ただ掛けて急いで引けば矢は沈む。ここで言う浅掛けとは、かけを浅く弦にかけることではなく、気持ちが浅く、慌てて掛けるという意味。

あらよの月(雨夜の月) あまよのつき
 あるにはあっても、現実には見えないもののたとえである。金体白色西半月の月とは射で顕わすとどうなるのか、毎回「あらよっ」と離していては見えないのである。

会なくして縁にあてるな (網なくして淵をのぞくな)
 十分な用意をしなくて成功はおぼつかないというたとえだが、会がなくても、的の縁に喰らい込む勢いのある矢がでることがある。この時、儲けたとか成功したと思ってしまう浅はかな自分がいる。


弓道ことわざ その2

2010-04-28 | ことわざ 昔話

古いファイルを開けると、流行おくれが出てきます。
しかし、ことわざは古くても、生き続けていますね。
いや、最近はもとのことわざの存在も危ういかもしれません。

弓史に一勝を得る(九死に一生を得る)
絶体絶命の時に、奇跡が起きるように、一射絶命の射をして、大きな大会で生き残るという意味も含む。大きな大会で優勝し、弓史に残ることはすばらしい。
しかし、大きな大会で、大失敗をしでかし、一笑を得ないように。
筆者は、小的大会で予選通過して、大きな遠近の的をダイナミックに外してしまったとき、観客にどおっと笑われた。
厳粛な道場に、笑いの渦が流れ込むと、寄席にはない失笑と名のつく笑いがあることをこの時痛切に感じた。

浅掛けの打沈 (朝駆けの駄賃)
慌てて弓を引くときには、弦にかける妻手にも集中せず、ただ掛けて急いで引けば矢は沈む。ここで言う浅掛けとは、かけを浅く弦にかけることではなく、気持ちが浅く、慌てて引くという意味。


戴くものは、はずれでも賞品 (戴くものは夏でも小袖)
 決勝戦の近目で大はずれしちゃいましたが、賞に喰い込むことができまして、賞品を貰ったとたん自分の射のまずさを忘れてしまいました。欲の深い本性が精進の心を遠ざける。


弓が変われど主変わらず (相手変われど主変わらず)
 ここが変、あこが変と終いには弓を変えてみるといいかもって・・言うじゃなーい。
 でも、あなたが変なんですから。残念!弓が変われど主変わらず斬りーと、耳の中で聞こえてきそう。


  これは、相当に古くなりました。流行というものは怖いです。