黒姫Time

登山ガイド・自然ガイド「山音」のブログ
黒姫にログハウスを建て、黒姫山を望みマイペースで活動する暮らしを綴ります。

馬と森林

2012-11-07 20:08:24 | ワークショップ
C.W.ニコルアファンの森財団主催の
「馬搬技術の伝承研修」に参加。

英国では馬搬が盛んで、ニコルさんがぜひ
この技術をアファンの森で使いたいと熱望し、
アファンの森財団が隣接する国有林の管理運営
協定を結んだことから今回の研修が実現しました。


ヨーロッパではこの馬搬(ホースロギング)
の技術が見直され、現在この馬搬の会社も多く、
若い担い手(女性も)が活躍できる仕事になって
います。ロースロギングの大会もあるそうです。

日本では馬搬の担い手は5名(内4名が70代)。
そのお一人が今回講師役の岩間さん(30代)
環境に配慮した林業を行なっています。


馬搬は林道の整備の必要がなく、地形の急な
森でも環境に限りなく負荷を与えることなく
実施できる技術。
今回実演も見てその迫力、馬力に驚かされて、
日本の馬搬を使った森林整備への可能性にも
気付かされました。

そして馬搬に欠かせないのは馬との信頼関係
の構築。そんな話を岩手で馬術や観光の馬を
調教している牧場オーナーご夫妻から伺いました。
これは対人に関してもまったく同じ。
「いやいやまったくその通り」
と身につまされるお話でした。





午後は紅葉のアファンの森を抜け


隣接する国有林で馬搬の実演。
丸太でも切り株でも乗り越えて5~6本の丸太
を斜面の上から下へ引き出してくる迫力は
力強い。






止まる、ちょっと前、バックなどなど
リーダー岩間さんの掛け声に馬は応えます。
馬搬は格好良かった。
若い担い手が増えると良いと思いました。

最後は馬とのコミュニケーション。
フレンドシップとリーダーシップ。
参加者が数名、手綱を引いて思い通りに
馬を動かせるか挑戦。なかなか難しい。
これもまた人に対しても同じですね。


とても充実した研修会でした。