黒姫Time

登山ガイド・自然ガイド「山音」のブログ
黒姫にログハウスを建て、黒姫山を望みマイペースで活動する暮らしを綴ります。

薬師岳

2018-06-28 20:41:09 | 
4日間薬師岳周辺へ。


前半は良いお天気、後半は大荒れ。
晴れた日はいい展望とお花が楽しめました。

太郎平小屋から朝の薬師岳。雲との競演。


水晶岳から黒部五郎岳までの山並みも


薬師峠付近には雪解けのミズバショウとリュウキンカ


ところどころ沢沿いに残雪ありでアイゼンがあった方が
良いです。踏み抜きも注意。
薬師平から上の東面も大きく残雪あり。

雪が溶けたところからハクサンイチゲ


槍ヶ岳も見えてくる。


ハクサンイチゲ、チングルマ、コイワカガミの競演
綺麗です。


薬師岳山荘付近にタカネスミレやキバナシャクナゲ



読売新道も一望


岩に張り付くイワウメも咲き始め


ブーケのようなミヤマキンバイ


少し赤みのある花のタカネヤハズハハコ


クロマメノキ、アオノツガザクラ、コメバツガザクラ
ミネズオウなど矮性低木




赤みの強いコイワカガミ


剣岳方面もよく見えました



楽しんだ前半と一転、後半はガスと強風雨。
大荒れの下山は花の写真はほぼ撮れず・・・
ただ雪の上にヒダサンショウウオ
標高的にハクバサンショウウオかも を発見。

なかなか見られない成体を初めて見られてテンション


強い風と沢と化した登山道の上部と雨が止んで
ブヨの襲撃を食らった樹林帯を無事下山。

小遠見山

2018-06-23 18:08:53 | 
長野県環境保全研究所主催の自然ふれあい講座へ。
小遠見山からカクネ里氷河を正面から見るというもの。


雨を心配しながらゴンドラとリフトを乗り継いで
一気に地蔵の頭下へ。参加者は定員の20名。
高曇りで展望は良いのでこのまま天気が保ってくれれば、
と思いながらスタート。

地蔵の沼はコバイケイソウが良い感じ。


サラサドウダンが満開のところが多かった。


ウラジロヨウラクも下の方は満開、標高を上げるに連れて
蕾に。まだまだ楽しめそう。


足元にイワカガミ、ツマトリソウ、マイズルソウ、
ゴゼンタチバナなどなど



上部になるとナナカマド、ハクサンシャクナゲも



高妻山、火打山など見慣れた山々も見る方向が違うと新鮮。


小遠見山からはカクネ里氷河が目の前に。
後立山連峰、白馬連峰もくっきり。



地質専門家の解説を聞きながらカクネ里氷河を眺める。


氷河に認定されてからまだ数ヶ月。
長野県で初めて認定された氷河ということでこれから
注目を浴びるトレッキングコースになりそう。

ポツポツと雨があたり始めて下山。
地蔵の頭で解散。
地蔵の頭ではニッコウキスゲが咲き始め。


イワシモツケも良い感じ。


高山植物園はコマクサ、ミヤマオダマキが盛りでした。

観音沢研修

2018-06-21 19:37:32 | 
昨日、今日と静岡山岳自然ガイド協会の研修で霧ヶ峰へ。
ビーナスラインが通り、車で気軽に行ける霧ヶ峰ですが、
古道を辿って行く観音沢ルートは、草原景観で有名な
それとは真逆の景観を歩きます。

初日はあいにくの雨模様で尖石縄文考古館、下社春宮、
万治の石仏、神長官守矢資料館など見学。
観音沢古道を歩くための歴史的背景を学びました。

下社で最も古い建築物 下馬橋

神長官守矢資料館の外観

資料館を作った建築家藤森照信氏の茶室の数々




2日目は雨も止んで天気は回復。大平から入山です。
深緑の広葉樹林が広がる入口付近。
大きなカツラの樹がお出迎え。


牧場や住居、畑の跡の他、わさび田跡も。


湿った場所にクリンソウの群落がいくつか。終盤です。


今回目を引いたのはハクウンボクとオオバアサガラの白い花。
どちらもゴージャスな感じで、深緑の森の中に映えていました。
(オオバアサガラの花)


林道から上部は苔むした沢沿いで渡渉もあり。
蒸し暑かった空気が一変、涼しい空気に変わりました。


炭焼き窯の跡や地層からの水の吹き出し場所があったり、
見頃のショウキランはひときわ輝いていました。


屏風岩は板状節理の岩壁。


壁の空間に千手観音像が安置されています。


板状節理の岩壁は崩落が激しく、最近も大きく崩れました。
いつまた崩れてもおかしくない脆い岩壁。
その周辺は沢を渡渉が続くので要注意。


二股の橋を渡り、急な斜面のトラバースが続き、
沢の右岸と左岸を行ったり来たり。
観音橋が見えたら旧御射山社もすぐ。
草原が広がり、古代の祭事場所がこつ然と現れます。


八島ヶ原湿原歩道を歩き、草地化が始まっている湿原を
見つつ、1万年前の様子を想像したり、花々を愛でたり。


スズラン

グンナイフウロ

オオカサモチ

ニシキウツギ


下りは合倉林道を。
御柱の切り株、黒曜石の地層、様々な広葉樹、樅の植林など
アスファルトの歩きですが、いろいろ楽しめました。

紅葉の時期も良いところです。
ぜひご一緒しましょう〜。

アファンの森で

2018-06-19 19:56:05 | 専門学校実習
雨に振られること無く過ごせた1日。
午前中はアファンの森の整備で薮仮作業。
「草刈りより楽しい」らしい。


鉈、鋸を使って汗かいて薮を刈ればスッキリした森に。
ほんの一部の場所だけれど、作業前と作業後の差を
ハッキリとわかるのは良かったようです。

午後はアファンセンターで名誉校長のC.W.ニコル氏の
講演を聞き、アファンの森スタッフによる森の解説。
サウンドシェルターの周りは新しいチップを敷いて
ありました。


第2回実習開始

2018-06-16 17:25:56 | 専門学校実習
昨日から前半組の第2回実習が始まっています。

霧雨の中、鎌の使い方と草刈り、昆虫調査の基礎、
キャンプ技術、押し葉標本、焚き火技術などなど
午前、午後と3つの班に分かれて同時進行。

草刈り鎌の研ぎ方


昆虫採集、ちょっと気温が低くてあまり飛んでいない。


押し葉標本の説明


大きめの薪から焚き火を起してご飯を炊く。



強い雨にはならず、焚き火が心地いい涼しい一日でした。
明日、明後日も同様プログラムが続く・・・

花の高妻山

2018-06-14 16:01:50 | 
今日は良い天気の中、高妻山へ。


今年はどこも花の開花が早いのでここはどうだろう。

昨年大きく登山道が壊れた大洞沢を登っていくと
さっそくコケイランが咲いてます。
なかなか上手く撮れないけれど・・・


沢を行ったり来たり、足場も悪いところが多く
荒れているけれど、ピンクテープやマーカーは
わかりやすくついています。ご苦労様です!
とはいえ、ガスっていたりヘッドランプでの行動
の際は注意が必要ですね。

沢沿いはラショウモンカズラやオオバミゾホウズキ
カラマツソウがそこここに。



ニリンソウは少し登ってから見られました。
朝露にしっとり濡れて。


ところどころ、頭の上にサラサドウダン。
稜線上にもたくさん


サンカヨウはほぼ終わり、スポットライトを浴びた
花が綺麗でした。


マムシグサはよく見るけれど、こちらは初めて
ヒロハテンナンショウ。葉が一枚ですね。


一不動避難小屋から登ったり下ったりの尾根歩き。
早速ツマトリソウが足元にたくさん登場


グンナイフウロは一不動の辺りに。


イブキジャコウソウが咲き始め


足元に花が続きます。
ゴゼンタチバナ、ミツバオウレン、イワカガミ




一輪、イチヨウランを見かけました。
ただ、なかなか上手く撮れない。


見晴らしの良い崖っぷちにヨツバシオガマが咲き始め


展望が良く、八ヶ岳、富士山も。


戸隠山、西岳、北アルプス方面も見えてきます。


岩場に張り付くツツジの仲間
アカモノ(イワハゼ)

コケモモ


六弥勒を下りると妙高山、火打山、焼山が並ぶ展望。


ところどころに咲いているものの、そろそろ終盤の
ツバメオモト


九勢至付近から山頂への急登が目の前に聳える。
シラネアオイが多い場所。
ただ終わっているものも多く、今週末ぐらいまでか・・・


ムラサキヤシオツツジも青空に映えます。


急登もほぼ雪は無く、アイゼン、ピッケルは不要。
ただ浮き石があるので落石に注意。

十阿弥陀から岩場移動。
岩場にトガクシナズナ


ミヤマダイコンソウも


山頂からの展望も良かった!


北アルプス一望、剱岳も見えました。


雨飾山もくっきり、


もちろん黒姫山も


山頂に最後に何輪かのタカネザクラ


山頂でのんびり景色を堪能しながら大休止。
アマツバメが勢い良く飛んでいました。

六弥勒まで往路下山、そこから弥勒尾根で牧場へ。
途中にブナ林とクロベの細尾根。
ブナのあがりこ、いつの間にか名前がついていました。
「ブナ仙人」


昼過ぎに牧場へ合流。
陽射しは強いけれど爽やかな風が吹いて歩きやすい。
一日良いお天気で花も展望も満喫できました。

浅間山を見ながら歩く

2018-06-09 18:56:23 | ガイドツアー報告
天気予報は回復傾向、展望を期待して黒斑山〜仙人岳へ。

スタート地点の車坂峠は青空も見えて、思いのほか早い
天気の回復に気分も上がります。
お客様と合流していざ出発。

登山者も多い人気のエリア。登りは表コースから。
足元はツガザクラ、イワカガミが華やかに彩り、少し
暗い針葉樹林内をアズマシャクナゲが明るく照らします。


シェルター手前の登りはハードルの如く腿上げを要求
される微妙な階段を頑張って登ります。

槍ケ鞘からドーンと見える(はずの)・・・・・浅間山。

見えない・・・残念ながら雲の中でした。


気を取り直してトーミの頭へ。
ハクサンイチゲが盛り


タカネスミレかヤツガタケキスミレか、黄色いスミレも
ちらほら


下の方が雲であまり見えないとはいえ、断崖絶壁です。
この時点ではまだ仙人岳方面も見えず。
天気は回復傾向を信じて黒斑山へ。
雲の中の浅間山をバックに写真を撮りながら
「あとで加工して浅間山を描きます」
とフォロー?しつつ先へ進みます。

すると黒斑火山崩壊の縁の全貌が見えて、浅間山も雲の中
から見え隠れしながら、ついにくっきり姿を現してくれました。


蛇骨岳に向う途中からとても良い展望になって
みなさん撮影タイム


蛇骨岳からは北側が開け四阿山がよく見えます。

岩陰にはツガザクラの他にミネズオウや
コメバツガザクラ


イワヒゲも


白ゾレを進んでがれ場を登れば仙人岳
一層浅間山が近くなりました。


今日は仙人岳から往路下山。


黒斑山に戻って再度浅間山をバックに撮影
加工しなくてすみました。

トーミの頭からは草すべりの下る人、登る人が一望。
高所恐怖症の人はちょっと覗けないかも。


帰りは中コースから。
途中の開けた場所のイワカガミ群落が綺麗でした。


予定通り天気回復して素晴らしい展望歩きが出来ました。
みなさん、お疲れ様でした。

戸隠散策

2018-06-07 21:27:26 | 
心地良い天気の中、戸隠散策。
久々の奥社参道はすっかり緑鮮やかな空間に。


鏡池からの戸隠山はいつも裏切らない格好良さ。


硯石から荒倉山はすっきりみえていたけれど
北アルプスはやや雲がかかっていました。


森林植物園を通ると樹々の花。
ツリバナの花がゆらゆらと風に揺れて


ガマズミもちょうど良く。


ヤブデマリは装飾花が落ちているものもあるけれど
場所によっては良い感じ


ハナイカダもありました。


リスの食痕かな、カラマツぼっくり


湿ったところにクリンソウ。


レンゲツツジ、タニウツギは終盤



サワフタギも咲き始め、白色の花が目立つ


ギンランもひっそりと


上からはわかり難いので葉っぱをめくってみると
ミヤマナルコユリ


小鳥が池の周辺でギンリョウソウ咲き始め


湿地が少なくなってきてモウセンゴケも居場所が・・・


のんびりと歩くにはちょうど良い。

空を見て歩く霧ヶ峰

2018-06-05 20:20:43 | 
霧ヶ峰でガイドのための気象講座。
一日目は机上講座、二日目は空見ハイク。

霧ヶ峰は空が開けていて360°展望も良いところ。
雲や風の変化を見ながら歩いてきました。

ヤマテンの猪熊さんの解説を伺いながら、刻々と
変化する雲や風の変化を感じながらの一日。





八島ヶ原湿原にはすでにワタスゲの綿毛が・・・早い。

黒斑山〜仙人岳

2018-06-03 22:50:14 | 
良い天気になった今日は浅間山を見に黒斑山〜仙人岳。
さすがに日曜日、車坂峠の駐車場は8:30を回って
しまったら車がいっぱい。何とか停めて表コースを。

すぐに花々が出迎えてくれました。
イワカガミやツガザクラ。



ところどころにハクサンイチゲも


アズマシャクナゲは中間部が良い感じ


シェルター近くになってミツバオウレンや
ヒメイチゲ。



槍ヶ鞘からトーミの頭の間にハクサンイチゲが
点々と。まだ蕾もあるのでこれからいいかも。


トーミの頭から黒斑火山の崩壊面を一望


蛇骨岳周辺から仙人岳までの岩場にミネズオウ


心地良い仙人岳からの景色を堪能


下りは中コースで。
コミヤマカタバミ、ヒメイチゲが足元に


下山したら高原だけど結構気温上昇してました。
しばらくお花が楽しめそうです。