黒姫Time

登山ガイド・自然ガイド「山音」のブログ
黒姫にログハウスを建て、黒姫山を望みマイペースで活動する暮らしを綴ります。

室堂 弥陀ヶ原 美女平

2019-09-28 22:05:19 | ガイドツアー報告
今日まで3日間、弘南観光さんのツアーガイドで
立山アルペンルートへ。

初日は扇沢から乗物を乗り継ぎ室堂へ。
天気に恵まれ、黒部ダムからの景色も素晴らしい。
雄山方面、赤牛岳方面も見えました。


黒部平のテラスから針ノ木岳、スバリ岳、赤沢岳

室堂到着後、宿泊のみくりが池温泉へ。
ゆっくり温泉と夕食に舌鼓。

2日目、良いお天気に期待が高まります。
みくりが池温泉から朝の奥大日岳。
みくりが池も綺麗な色です。


まずは天狗平〜室堂トレッキング。
剱岳もくっきりの良い展望と紅葉。

続いて弥陀ヶ原へ移動して弥陀ヶ原湿原の散策。
大日連山が目の前に。

立山カルデラ展望台へも足を伸ばし、険しい斜面と
砂防ダムの作業を見下ろします。
この日は立山荘で宿泊。

最終日の今日は美女平の立山スギの森へ。
立山すぎの巨木に目を奪われ、気持ちいい森歩きを
楽しみました。

黒部ダム、室堂平、弥陀ヶ原、美女平、それぞれアルペンルート
を代表する場所をゆっくり歩くツアー、天気にも恵まれ、
立山の違う表情を見ていただけたのではないかと思います。
大変お疲れ様でした。


カラマツ伐倒

2019-09-25 20:52:56 | 専門学校実習
今日は専門学校の実習地の整備を。
普段の実習では学生たちがいるためなかなか出来ない
タープエリアのカラマツの伐倒。
だいぶ弱っているので、強風で倒れる前に倒しておこう
というもの。20m超えの樹高、そこそこ太さを今日は4本、

久々のチェーンソー作業だったけれど、枝打ち、玉切りの他、
太めの1本も狙い通り倒してホッ。
だいぶスッキリしたタープエリア、11月の実習が楽しみ。

西南日本の端の入笠山

2019-09-24 19:28:05 | 
静岡山岳自然ガイド協会の研修で入笠山へ。
地形・地質の専門家の富樫さんを迎えての研修は今年で3年目。
毎年わかりやすい解説と目からウロコのお話が聞けて人気の研修。

昼前から天気が崩れる予報とのことでまずはゴンドラを降りて
すぐのテラスから八ヶ岳を望みながら解説してもらいました。
赤石山脈から続く山並みが裁ち切られる場所が入笠山。
裾野にいくほど急な斜面はそのまま糸魚川静岡構造線です。
その目の前には八ヶ岳の火山列と緩やかな裾野の田畑。

入笠山側は2億年以上前の海底火山の溶岩や火山灰などの
堆積物からなる古い岩。
一方八ヶ岳側は数十万年前以降に地上が出来てから噴火した
火山の噴出物。
八ヶ岳でも南と北とは形が違いますが、南の方が古い火山で
ゴツゴツとした急峻な岩場。
いわゆる長い年月を経て肉がそぎ落とされたガイコツのような感じ。
一方北ヤツは比較的新しい火山でさらにその上にさらに新しい
火山噴出物でコーティングされているような感じ。(蓼科山などわかりやすい)

移動しながらシカ柵の中の入笠湿原へ。
行く途中に初めて見る派手な花。エンビセンノウ。
入笠湿原にはエゾリンドウがまだ咲いていました。

秋の花も所々咲いていて目を楽しませてくれました。
ホソバアカバナやマツムシソウ
アケボノソウ、スズランの実

山頂に着いた途端雨。。。。。
雨具を着込んで真っ白の山頂で。残念ながら大展望は見られず

手早く昼食を摂って山頂に露出している緑色岩の解説や
諏訪湖の成り立ちの話を。

山頂から下山しつつ大阿原湿原へ。
こちらはシカ柵もなく、花がほぼ無い湿原だとか。
入笠湿原のシカ柵の効果を見られます。
木道は滑るので注意!周回コースに大きなチャート。転がってきたとのこと。

大阿原湿原を一周する頃にはすっかり雨も上がって少し青空も。
林道を歩きながら下山。
カラマツに縦下がるサルオガセがびっしり。ここまで覆われている
のも初めて。
林道脇にハナイカリ、ちょっと地味かな。

地形や地質に着目しながら山の成り立ちを考え、展望を見ながら
歩く入笠山、天気の良い日にお客様とご一緒したいですね。

富樫さんありがとうございました。お疲れ様でした。

燧ヶ岳

2019-09-21 22:19:49 | 
立山から尾瀬へ。
昨日、今日と会津の友人のりちゃんと燧ヶ岳
尾瀬ヶ原、尾瀬沼を周遊。


奥只見シルバーラインを走り、銀山湖をなぞるように
クネクネ道を走り、ようやく登山口の御池へ。
どこからも遠い。。。
ここでのりちゃんと合流、とーっても久しぶりだけど
お互い変わらず。(たぶん)
いざ出発!

まずは苔むした岩場やぬかるみのルートを登って
緩やかになったあたりが広沢田代。
湿原にはモウセンゴケが目立ちます。


さらに登っていくと池塘が点在する眺めのいい
緩やかな熊沢田代。吹き抜ける風は冷たい。

少し登って振り返ると会津駒ケ岳が綺麗に見えます。
(後方の山)

さらに高度を上げていくと賑やかな俎嵓に到着。
良い展望です!富士山も見えましたが、うまく写らず。

一旦下って山頂の柴安嵓へ。
こちらからは尾瀬ヶ原と至仏山が良く見えます。

下りは見晴新道で尾瀬ヶ原へ。
ぬかるみがすごい悪路と聞いていたので構えていたけれど
それほどでもなかった(雨の時は通りたくないけれど)
途中で大きな実をつけたテツカエデ。

宿泊は入り口から至仏山と尾瀬ヶ原が目の前に
広がる弥四郎小屋。お部屋の畳縁も尾瀬。

尾瀬ヶ原を少し散歩。
ウメバチソウ、オクトリカブトが旬。
ミズギク、アケボノソウ、イワショウブなど終盤。

ヤチヤナギは初めて出会いました。
調べたら葉をこすると香りが良いとの事、試さなかった〜残念!

夕方の至仏山

今日は朝からどんよりとした天気。
雨の降る前に行動と、まずは尾瀬沼へ。
しばらくは森歩き。タマゴダケ発見。

中間地点に休憩所。昨年再建したとの事。
湿原と沼を見る絶好の立地。
でも雪の重みで土台が傾くのだそう。
下にジャッキをいくつも入れているとか。
池塘にはヒツジグサがあるのだけれど時間的に
咲いている姿はみられず。
午後2時ごろを表す未(ひつじ)、その頃に花を開くらしい。
ナガバノモウセンゴケも結構ありました。(お初!)
触ってみたらねば〜っとたくさん糸を引く結果に。


尾瀬沼の中心地に着く頃はかなりガスが。。。

小雨が降ったり止んだりでしたが、尾瀬沼からは沼山峠へ。
午前中のうちに到着。
御池までは電気自動車のシャトルバスで。
なかなか可愛いラッピングバスでした。

のりちゃん、2日間ありがとう。お疲れ様!また行こう。

歩くアルペンルート

2019-09-19 21:34:21 | 
立山へ!
そして室堂から歩いて下ってみました。



立山駅からケーブルカー&高原バスを乗り継いて室堂へ。
チケット窓口の方に番安くなるチケットの買い方を
アドバイスされたのでその方法で購入。
(立山ー弥陀ヶ原往復+弥陀ヶ原ー室堂片道)

中腹はガスの中だったけれど天狗平付近から青空!
室堂から見渡せる立山三山の展望はバッチリ。
チングルマの葉は少しずつ紅葉が始まっていました。

景色に後ろ髪引かれつつ下っていきます。
静か(笑)
木道にはホシガラスの食べ跡が。

イワイチョウも黄色に変化。ミネカエデも色づき始め。(奥大日岳をバックに)

雲海に浮かぶ鍬崎山とその後ろに白山(ズーム!)

薬師岳も

この時期の花はエゾリンドウが目立ってます。
イワショウブは赤い実になって、こちらも目立ちます。

獅子ヶ鼻岩周辺は鎖場や沢を渡る部分もあるので
登山装備で歩きましょう。


弥陀ヶ原と大日平はラムサール条約湿地に登録
されています。
溶岩台地上に形成された池塘が点在する湿原は
国際的にも重要な湿地の証です。

弥陀ヶ原から先は時間の関係でバスで美女平まで。
今度は歩いてみよう。
美女平の立山スギとブナの森の探勝コースへ。
天然の立山スギ、見事です!
あがりこ状の太い大木は見ごたえありです。

スギの切り株に生える木々たち

育っていくと切り株(や朽木)を覆うように、また朽ちた部分からも
太い根を出して地面まで伸びてます。


そして切り株や朽木が地面の栄養になる頃は独り立ち。
(キリンの脚のよう。。。)

天気にも恵まれ、ひと味違う立山を満喫。

地図読み講習会のお知らせ

2019-09-18 10:33:40 | お知らせ
所属している静岡山岳自然ガイド協会とホールアース自然学校との
コラボ事業のお知らせです。
テーマは「地図読み」 

人について行くだけ、連れて行ってもらうだけ からステップアップ。
自立した山歩きのための一歩を踏み出しましょう。

申し込みは以下からお願いします。 ぜひご参加ください!!
*私もサポートに行く予定です。

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主催開催のお知らせです!
静岡山岳自然ガイド協会×ホールアース自然学校(富士宮市)がコラボし、
自然を楽しみながら、地図読み講習会を開催することになりました。
地図は「見る」ものではなくて、「読む」ものだと言われています。
地図読みは「先き」読み。未来を予測することです。地図が読めるようになると、
登山はもっと楽しくなり、地図読みは山登りの新しい世界を広げてくれます!!

今回の講師は、当協会ガイドの三上氏。
「やぶ山をこよなく愛する登山ガイド」 三ちゃんの愛称で親しまれています。
*山と渓谷9月号にプロに教わる地図の活用方法(実践編)の記事が掲載。

下記のお問合せ先より、お申込みください。
https://wens.gr.jp/individual/outdoor/map_reading.html

*開催日:11月27日(水)、12月7日(土) (各日同じ内容です)
 (基本1日の講習・実習で、2回の開催を予定しています。)
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金山

2019-09-15 18:07:28 | ガイドツアー報告
雨飾荘からほど近い登山口から金山へ。
朝は良い天気でした!
北アルプス一望のザレ場から。


初めはブナの森の急登を行きます。

所々で開ける景色に期待が高まります。(高妻山、乙妻山)

V字の沢、細尾根、ザレ場、ぬかるみなど
「こんなにひどい(笑)登山道は初めてかも」と言わしめた
登山道を淡々と奥へ奥へ進みます。もちろん楽しんでいただきましたよ。
(ちゃんと整備はされています。念の為)

先週と花々はそれほど変わらず、天狗原山から
金山にかけての稜線歩きは花を愛でながら。
残念ながらこの区間、雲が湧いて焼山、妙高山など展望は得られず。

金山山頂まで誰にも会わずに到達。
昨年雨飾山から見た金山を見て、あそこに行きたい!と
言ってくれたちほちゃん。
どのルートからも長い、地味な玄人好みの山ですが、
7月、8月の花の時期は素晴らしいのです。

往路下山で3組5名とすれ違い。連休中日でもこの静けさ。
ほど予定通りの時間で下山し、温泉で汗を流して、
また「カフェ十三月」へ寄り道。

大変お疲れ様でした。

糸魚川の戸倉山

2019-09-14 17:49:56 | ガイドツアー報告
三連休初日は糸魚川の戸倉山へ。
塩の道から外れて登っていくと展望の山頂。
海谷山塊と雨飾山が間近に。


しろ池の森駐車場からしろ池経由で角間池へ。
途中から見える戸倉山。
しろ池からは塩の道に合流。ブナ林のウトウという
人や牛、馬が通った道が削れてU字になっている道を進みます。

しろ池も良い展望。

角間池から登山道に入ります。

ブナ林をトラバースして最後は直登。
春はイワウチワ、イワカガミの群生が素敵なコースです。
山頂が雲があるものの素晴らしい景色。

下山後は雨飾荘に泊まるので移動ですが、途中で寄り道。
古民家カフェへ。

自家焙煎コーヒーとスイーツを楽しみました。

熊出没注意

2019-09-12 07:46:53 | 暮らし
町の放送でも頻繁に
「○○にクマの出没情報があります。ご注意ください。」
と放送されていますが、
今朝は山から我が家の畑を通り道路を渡って
ゆっくりと下の集落へ移動していきました。
窓越しに写真を。

栗の木の下を通り、栗を取り

ブルーベリー畑を横切り
県道へ

普通にある、あまり驚かない風景ですが(笑)
そこそこ大きい個体でした。


扇沢周回

2019-09-10 20:52:22 | 
8月までにトレーニング山行して山小屋泊縦走を
目指していたRさん、残念ながら風邪をこじらせ断念(涙)
ぽっかり空いてしまった日程を有意義に、ということで
台風一過の青空を期待して扇沢周回へ。

昨日は少しゆっくり目に扇沢をスタートして雨をやり過ごそう
をしたけれど、微妙に降ったり止んだりで出発早々雨具着用。
その後雨は止み、夏道を登っていきます。

目印に鯉のぼり。

飛び石、橋で何度か沢を渡り雪渓上部へ。
花々が出迎えてくれました。
ミヤマコゴメグサ、キバナノカワラマツバ
シナノオトギリ、ウメバチソウ
クロクモソウ、ミヤマタネツケバナ
ウサギギク、ミヤマダイモンジソウ
ヨツバシオガマ、イワギキョウ
ミヤマリンドウ、イワツメクサ

針ノ木峠までは急登のつづら折り。
宿泊は泊まってみたかった針ノ木小屋。
ここの看板は善光寺境内の寛慶寺改修の際に取り外された150年程前の
破風板を使っているそうです。

昼前に着いたので蓮華岳へ。
なかなかガスが取りきれずでしたが紅葉の始まったウラシマツツジが綺麗。

大町市にある若一王子神社の奥宮があります。
そして山頂。しばらく粘ってみたけれど360度の展望はお預け。

宿でのんびりしていると七倉山方面が見えてきて。
一瞬槍ヶ岳も見えたけれど、それ以降は雲の中。。。

そして向かう先の稜線、スバリ岳、赤沢岳、鳴沢岳方面

お待ちかねの夕食。宿泊者も少ないので少し早めに。
サバの味噌煮がご飯に合う!
高野豆腐と干し椎茸の煮物も嬉しい
日本語が流暢なネパール人のスタッフ2名も楽しい。
(この日扇沢まで下って荷揚げしてました)
親不知から100km縦走目指して縦走してきたSガイド&お客様
と色々お話しできて楽しい食事時になりました。

今朝の朝焼け

チングルマの果穂も揺れています

まずは針ノ木岳へ。登って行く途中で日の出。
陽も当たって良い感じ!

でも山頂はガスの中。。。。。。

一旦降りて登り返したスバリ岳山頂もガスの中。。。。。。おいおい


そんな天気だからライチョウも現れる!

どうも山頂付近に雲がかかっているようで、コルでは黒部湖が見える。

赤沢岳山頂も微妙な感じですが、ガスはうっすら。
なので(?)ここら辺でもライチョウ遭遇。

続いて鳴沢岳。やっと景色見えてきたー
とはいえ立山、劔方面も山頂付近は見えず


新越山荘付近は晩夏〜秋の花。
ハクサンフウロ、オヤマリンドウ
ミヤマコウゾリナ、ミヤマオトコヨモギ
ヤマハハコ、などなど

振り返れば歩いてきたルートが

蓮華岳と、一瞬針ノ木岳も見えた!(と思う)

種池山荘に向かって進むとヤマトリカブトが見事。

種池山荘までは最後登りで到着。
ここからは柏原新道へ。雲が多くなってきたけれど雨に降られず無事下山。

また花の時期に、展望を楽しみに行きたいものです。