昨日、今日と所属の静岡山岳自然ガイド協会
(SMNGA)の研修で霧ヶ峰古道の観音沢で霧ヶ峰へ。
今月の担当講師はベテランガイドの上野さん。
自然、文化、歴史、美味しいお店など多岐にわたって
知識豊富な上野さんから霧ヶ峰で一番美しい
ルートを使って研修を行ってもらいました。
参加者はこのルート初体験の2名と私を含め数回
体験している3名。季節を変えて訪れる楽しみも
あります。
昨日はまず諏訪大社下社の御柱祭で使う木落とし坂に
立ち寄り、里引きのルートを車で走り大平集落跡へ。
ここが観音沢コースのスタート。
(ちなみにこのコースはハイキング気分で行くコース
ではありません。危険箇所もあり、ガイドが同行がして
楽しめる場所です。)
すぐに香る良い匂い。カツラの葉がたくさん落ちて
いてこれが香っています。
マルトールという物質がこの香りの原因物質。
葉が老化段階に入ったり、乾燥したりすると増加するようです。
大平集落跡には建物の跡やワサビ田の跡、
牧場跡、畑のための石垣のある平坦地、
ギョウジャニンニクの畑などがあります。
岩の上にシマリスが出てきて写真の被写体に。
(岩の上にいるけれど見えるかな)
紅葉もまずまず
小さな沢を渡りながら登ります。
岩や木々にコケたちが生き生きと生えています。
ハミズゴケ、コウヤノマンネングサ
一度林道に出てここからがハイライト。
植生も変わり、炭焼き窯跡もあります。
チドリノキ、カエデの仲間。
葉は大きな切れ込みはありません。
屏風岩の岩穴には千手観音像
(わかるかな?)
この日は水量が多く、渡渉も一苦労。
橋は流れていませんが滑りやすく注意。
観音沢は八島ヶ原湿原と車山湿原が水源。
その合流点の二股。
二股から八島ヶ原湿原方向へ木漏れ日と沢の流れと紅葉に満足。
勾配が緩やかになり、ビーナスラインの構造物が
見えれば間も無く旧御射山神社のある昔の競技場跡。
下社の奥宮があった場所で奉納試合が行われた
いわゆるスタジアム。
ヒュッテみさやまでコーヒータイム。
カフェタイムが過ぎてしまったけれど快くオーダー
を受けていただいたオーナーに感謝。
ヒュッテみさやまの脇にあるマユミの実が綺麗。
泊まりはもちろんヒュッテジャヴェル。
文化人も通っていた霧ヶ峰では古い山小屋で、
詩人の尾崎喜八氏の直筆の詩や
画家の熊谷守一氏の絵画など貴重な作品が
飾られています。
漆芸術家の高橋節郎氏(長野オリンピックの
メダルデザイナー)を叔父に持つ現オーナーの
高橋保夫さんは第14次南極越冬隊員。
こちらの宿も何度か宿泊しています。
今日は朝からあいにくのガス。
見通しも悪く、ビジターセンターで霧ヶ峰の自然を学び、
諏訪大社下社秋宮、春宮、万治の石仏、青塚古墳、
中山道の町歩きに変更。今まで行っていない場所や
お店にも立ち寄れて引き出しの中身も増えました。
じっくり歩いて、見て充実した2日間になりました。
みなさん、お疲れ様でした。