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【へこんだ「双子のバブル」の丈を戻す策はドル無限増刷のみ?】株と債券「双子のバブル」がヤバい理由⑥

2018-02-25 00:02:09 | アメリカ

前回からの続き)

 先週21日の米市場ではダウ平均が前日比167ドル安、そして米国債価格も急降下し、長期金利は前日から6bpも跳ねて2.95%と、いよいよ3%に接近してきました。先に懸念した株で利食ったマネー等でも国債を消化しきれない「株↓債券↓現象」がまたも起こったわけで、アメリカの「双子のバブル」(私的造語:株と債券のバブル)が崩壊ステージに入っていることがあらためて示されたと考えています。

 これまで綴ったように、旺盛な米個人消費は、この「双子のバブル」を前提とした巨額ローンによって成り立っていました。長年にわたって築いてしまったその当然の土台「適温相場」がこうして崩れたら・・・米家計に残るのは借金の山、金融システムに残るのは不良債権の山、ということで、米経済と市民生活はすさまじい資産デフレと高金利で危機に向かうしかありません(?)。

 では、これを防ぐにはどうするか・・・って、以下のイメージ図を見れば明らかです。へこんでしまった「双子」の丈を再び伸ばしてあげる、つまりFRBによるQEマネーの投入です、4回目の・・・。おそらくFRBは今後、毎年1兆ドルを超えるスケールで振り出される米国債の大半(?)を食いあげてドルを吐き出しまくるでしょう(?)。こうしなければ「双子」はもとに戻らないし、アメリカは上記破局を免れないためです・・・

 こうして、いつもの結論になりますが、アメリカではQEが永遠に繰り返され、そのたびにドルが市中に洪水のようにあふれ出す・・・ってインフレドル価値の止めどもない低下)になる、という次第です。やはりコレしかないでしょう、同国とドルが向かう先は(?)。にもかかわらず、相変わらずFRBとか市場関係者の間には「米経済は好調だから年内に34回利上げ」という見方があるようですが、とんでもないのでは? そんなことをしたら―――さらに金融引き締めをしたら、アメリカ(の借金バブル)を支える「双子」は逝ってしまいますよ!?

 以上から、FRBが金融正常化(≒過度の介入をしなくても自動調整機能が働く金融市場に戻すこと[株や債券の価格が上記「適正価格帯」の範囲を上下するくらいにもっていくこと])を進めるのはもはや不可能だと思っています。その意味することは、FRBの中銀としての能力の喪失。まあ当たり前でしょう、同機能が利く範囲を大きく逸脱して通貨増刷に走ってしまったのだから。あとは麻薬常習者がひたすら麻薬に頼るように、不可逆的にインフレを起こし続ける以外に手がない、つまり「お手上げ」というわけです。でも世界にとって、バラまいたドルの回収がFRBにできないことが分かるって、けっこう衝撃的な出来事でしょうね(?)。

 ・・・では今後、いったい誰がFRBやドルの役割を担うのでしょう―――といった議論が近々、巻き起こる・・・よりも先に、市場の「見えざる手」がその答えをさっさと見つけ出すような気がしてなりません・・・

(「株と債券『双子のバブル』がヤバい理由」おわり)

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