NHKスペシャル「ランドラッシュ」。
近い将来予想される「食糧危機」。それに備えて今世界の主要国は自国だけではまかなえない食糧確保のために他国の広大な農地を確保することに国のレベルで乗り出している様子が報道されていた。
これは形を変えた「植民地主義」だ。
「食糧危機」の原因は人口の増加、温暖化による気候変動のため食糧生産が不安定化している、に加えて何と言っても人々の「食べ方の変化」が大きいという。
世界のあらゆる地域の人々が「肉食嗜好」になった。家畜達は大量のエサになる穀物を食べ、肥育され、人間の口に入るように加工される。
肉食のために穀物が足りなくなる。これの解決策は「食い改める」しかないと、専門家は言う。
食い改めることによって、穀物の不足が解決され、かつ糖尿病などの成人病を減らすことができる。
クロマグロの漁獲制限が言われているが、魚売り場でも刺身用マグロの値段が一段と上がっている。
庶民にとってはぜいたくな食べ物と言える「刺身」は、値段が高ければ買い控えするだけだが、穀物はそういうわけにはいかない。
エネルギーの源である穀物は確保されなければならない。
就職難の時代に考える企業とは、経済活動とは。
とかく生き残りだの、競争だのばかりが強調されるが、企業は何のために存在するのか、経済活動は何かを改めて見直さないと、先が見えてこない気がする。
以前見たテレビ番組で取り上げられていた企業の例。
従業員数70人程度の豊橋市のプラスチックメーカー。
内部留保は不景気の時に使う。これによって非情なリストラを回避することができる。
とにかく身の丈に合った仕事をする。借金はしない。これがこのメーカーの経営者の哲学。
「物を作る前に人を作れ」というわけで、人材育成に力を入れている。
規模の小さい工場ということもあって、採用試験はなしで学歴も不問の熱意重視。
先輩の技術を後輩に伝えることに重きを置いているという。
長野県の伊那市の食品メーカー、ここもまた急成長を会社のファクターにせず、無理をしない、が会社の方針。
某医薬品の原料メーカーのコンセプトは「研究に性急な結果を求めない」。戦略的な非上場を貫き、独自の製品で社会貢献し、従業員の生活の安定を確保している。
急成長する会社には何か裏があると考えたほうがいいし、従業員を使い捨てする会社にも未来はない。
市場の株価ばかりに気を取られるのも馬鹿げてる。
それと同時に、耕作放棄地の解消をどうするのか、獣害対策の問題、なども先行して解決を迫られている問題だと思います。
6ヘクタールの篠ノ井地区公園のような問題も他にもたくさんあるような気がします。
トウモロコシなどをバイオ燃料に変える動きは、やや下火になったようですね。
やはり時間がかかるとは思いますが、製造業から農業および介護・福祉の分野への転換が必要だと思います。