日産カルロス・ゴーン氏のいきなりの逮捕にはびっくりしましたが、私はゴーン氏の手法にはもともと違和感を持っていました。
「人には厳しいが自分には甘い」殆どの経営者の典型でしょう。
大企業病にかかっていたニッサンという会社を立て直すために彼を受け入れたのでしょう。
欧米の投資家は「会社は株主のもの」と言ってはばかりませんが、そんなばかなことはない。社会に必要とされるから企業は成り立つのであって、金ばかり持ってたって仕方ないでしょう。
企業は社員のもの、社会のもの、それがあって投資家にも利益が回って来るのでは?
資本家ばかりが総どりして働く人に回さない社会は行き詰ります。
日本でも戦前、財閥と不在地主の取り分があまりに大きいため社会は不穏になった。それなのにさらに強欲に儲けようと大陸への進出=侵略に乗り出した。欧米もそうでしたから。しかし日本は拡大主義を捨て「小日本で行くべきだ」と唱えたのが戦後短い期間ではあったが首相になった石橋湛山だ。
手ひどい失敗と犠牲の上に、当時の連合国側(おもにアメリカ)の主導で戦後の日本は財閥を解体し、農地解放により中間層を育てる政策に舵を切ってそれが成功し今日をむかえたのだけれど、また欧米流の強欲資本主義が巾をきかせるようになっている。
「ゴーン追放」はその意味ではよかったと思うけど、外国人労働者を強引に入れようとしている今の政権と経済界は強欲資本主義を捨てていない。
ところで、ゴーンはニッサンにまかせればいいが、当の日本の安倍首相のモリカケこそ税金の私物化で、東京地検特捜部はこちらこそ逮捕に踏み切るべきでしょう。