木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

台風情報にみる首都圏が全てのマスコミ姿勢

2013年10月18日 | Weblog

台風26号伊豆大島で多くの犠牲者。
早めの避難勧告が出せなかったことが悔やまれる。
島の人達は未明にこれほどの大雨になるとは予想できなかったようだ。
26号台風が首都圏や関東地方を襲うであろうことはテレビニュースで大々的に報道されていた。
中央のテレビ局にとって、東京とその周辺だけが日本で、ここがどうなるかが関心の全てになってしまっている。
だから報道の切り取り方が実に浅薄だ。都心に通勤するサラリーマン達の通勤手段がどうだとか、そのために会社近くのホテルに泊まるという勤め人を取材したり。
大嵐が来るというときに無理に出勤する必要などないだろう。
そんなくだらないことは別に見たくもないし、聞きたくもない。そういうことが報道する側にまるでわかっていないということが情けない。
こうなるとNHKの受信料は拒否されて当たり前。新聞は購読されなくなるのも仕方ない。
それなのに消費税には賛成、だけど新聞には「軽減税率を」と、どこまでも身勝手な連中だ。

アメリカ国債債務不履行辛うじて回避
台風情報と共に行方が注目されていたが、国が借金できる上限を3ヶ月ほどに限って引き上げることで民主・共和両党の上下両院が合意した。
できることなら税金はビタ一文払いたくない。生きるも死ぬも全て自己責任といった茶会派が今や中核をになう勢力となった共和党。
オバマケアと呼ばれる国民皆保険制度(不充分で骨抜きという批判もあるが)を自身の大統領としての使命としているオバマ氏。
この両者及び両党の対立はどこまでも平行線のように見えるが、そもそもアメリカの財政危機の主要原因はそのあまりに肥大した軍事費にある。
そして「小さな政府、自己責任」を叫ぶ連中も道路であるとか、電気・水道その他、毎日を安全に快適に暮らす公共システムをちゃっかり利用している。それは彼らだけの利用料金で成り立つシステムではない。
全国民がその収入に応じて税を負担することで成り立っている。
茶会派的思考をする連中は、仕事に就けず、公的な援助で日々の生活をしのいでいる人達を「怠け者」だとして、そんな連中を養う金は必要ないというが、親が貧しいためにまともな教育を受けられなかったり、病気や障害を抱えたり、と誰もが陥る不遇な状態を「自分には起こらない」と思えるおめでたい人達だ。
しかしこうした考え方は今日本にも広がっている。
生活保護受給者をバッシングし、在日韓国・朝鮮人を罵倒し、中国の脅威を煽って、ハリネズミのように毛を逆立てる人が増えている。

先週はノーベル賞受賞者がニュースになったが、
理系分野のことはよくわからないが、文学賞や経済学賞、平和賞にそれほどの権威は感じない。
文学賞では村上春樹の受賞はあるか?と言われたが、今年もそれはなく、カナダの女性作家に決まった。
この受賞者はもう80歳で、ガン治療中だとかで、存命中に受賞をという配慮もあったかなと思った。
村上春樹もどうでもいい小説をあきらめずに書いていればいつかは受賞するでしょう。それほどどうでもいい賞だと思う。
ノーベル賞に抱いていた尊敬の念(根拠があるわけではないのに)は平和賞のデタラメさですっかり崩れた。
ところで平和賞だけはノルウェーの財団が決めているという。どうしてそうなのかは知らないが。
沖縄返還の密約の張本人の佐藤栄作に、世界一の核大国アメリカの大統領オバマを選ぶ選考委員会の見識はノーベル賞の権威を下げるのに多いに貢献した。
ダイナマイトを発明したノーベルがその自分の発明品のために犠牲になった人達(戦争)へのいわば罪滅ぼしとしてその財産を基金として始ったノーベル賞。
スエーデンといえば日本人にとっては「社会福祉の充実した北欧の国」のイメージだが、武器輸出大国でもある。
ノーベル賞はそのままスエーデン自身の姿である。

コメント
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