花好き・旅好き80代北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり、今は外国行きは見合わせている。

《8》 中国、インド

2007年02月23日 | 海外旅行 色々
 50歳代になってからは、中国、韓国、タイ、インドと、アジア地域に行くようになりました。
 西洋の先進国と違って東南アジア地域の発展途上国では、円の価値の大きさを知らされました。
 
 アジアで最初に行ったのは8月の中国でした。社会主義国を標榜している中国で、まさか乞食がいるとは想像していなかったのですが、田舎の農村に行くと、1ヶ月以上も入浴した事がない様な汚れた身体の子ども達が、私達に手を出す姿に出会いました。

 また、素晴らしい世界遺産の雲崗石窟寺院がある大同は、北京のエネルギー源となる石炭を産出する町ですが、戦時中、日本軍人の駐屯地がありました。
 添乗員から、日本人に対する治安が良くないからと、個人的な外出は禁止されました。
 帰国後、伯父が戦時中、大同の部隊にいたことを知りましたが、駐留当時、素晴らしい石窟寺院があることは知らなかったそうです。その石窟は規模も数も、数日前に見た龍門石窟を遙かに凌ぐ物でした。

 (北京から大同へは、8時間程かかる夜行列車に乗って行きました。中国の人達は夏休みのためか、普通列車に詰め込み状態で乗っていましたが、私達はコンパートメントの寝台列車でした。
 所が部屋に入った途端にその汚さに驚きました。ベットも窓側にあるテーブルも泥まみれだったのです。
 そんな列車に慣れていない私は、すぐに車掌に言って雑巾とバケツを借り、拭き掃除をしたのです。やっと座れる状態になった時、テーブル下に置いてあるお湯を入れるポットを見て、また、コルクの蓋の回りの汚さにびっくりしました。一生懸命洗面所で洗いましたが、あまり綺麗にはなりませんでした。
 「郷に入っては郷に従え」という言葉がありますが、あの時乗った寝台列車のその汚さに、私は我慢がならなかったのです。
 大同では、多くの家族が、山の中腹に開けた横穴を住まいとしている様でした。冬、温かいとは思いますが、まるで動物のような暮らし方をまだしている事に驚きました。)

 北京、西安近郊などへ行きましたが、文化大革命によって貴重な文化遺産が破壊されたり、保存に手が回らない状況が見て取れ、残念に思いました。
 (何故か『兵馬俑』だけは、莫大なお金を掛けて展示されていました。ここで兵馬俑を発見した農民の最後の生存者という男性と一緒に、写真を撮ることができました)

 人々は真夏の炎天下で地面にすいかを積み上げ、簡単な屋台で、蠅が飛び交う中、豚肉を売っていました。家庭には、まだほとんど冷蔵庫などは普及していない様子でした。
 中華料理は大抵、高温の油で処理し、味付けに酢を使う料理ですが、その時私は、その調理法が実は食中毒を防ぐために昔から中国人がして来た知恵なのではないだろうかと考えました。

 北京郊外の万里の長城の出店でこぶりの桃を買って食べました。日本円で一個40円位の桃でしたが、実が硬めでりんごの様にぱりっとした歯ごたえでとても美味しかったです。帰国後スーパーに行くと、お盆用に大きな桃が1個200円で売られているのを見て、私はそれからしばらく桃を買えなくなりました。
 

 その翌年の冬に行ったインドでは、1億人を超える数のホームレスが、家族単位でビニールシート上で路上生活をしている姿に、大きな衝撃を受けました。
 あちこちで私達に手を出す子ども達や、赤ん坊を抱えた女性の物乞いに応じたりすると、わっと大勢の物乞いに取り囲まれてしまいます。
 私は、悪いけれど見ない様にしました。インドは、私達一人二人の善意や力ではどうすることもできない様な極限の貧困に充ち溢れていました。
 その反対に、かってのマハラジャは、広大な敷地と豪華な家を有していて、それらがホテルになっていた所もありました。
 生まれながらに所属する社会階層がカースト制度によって決められている社会の、想像を絶する格差の存在に胸が痛みました。

 また、日中、大勢の人が行き交う街中でも、牛や豚、あひるやクジャク、猿などの動物が自由に放されていて驚きましたが、夜にはちゃんと飼い主の元に返るのだと聞きました。私はちょっとした物陰に沢山あるホームレスの排泄物を餌にしているのだろうなと思ったりしました。
 
 インドの中西部ムンバイのホテルで、朝、焼いて貰った目玉焼きには驚きました。黄身がほとんど白身に近い色をしていたのです。
 知識では、卵の黄身の色は鶏に与える餌の色で決まると知っていましたが、実際に私達が普段食べている鶏卵の常識とはかけ離れたものでした。
 日本で売られている鶏卵は、私達消費者が、最も新鮮で美味しそうに見える色にするため、鶏に食べさせる餌に色素を加えて調整している事を思い返しました。
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