2月16日(金)の午前9時ごろ、病棟で指示出しをしていると心不全の入院が来ると看護師さんがいっていた。呼吸困難の81歳男性が午前7時過ぎに救急搬入されて、昨日当直だった先生が診ていた。
現在3つの病棟のうち2つでCOVID-19の院内発症があり、急性期病棟だけ今のところ出ていない。ただ落ち着いている患者さんを地域包括ケア病棟やリハビリ病棟に回せないので、週明けまではできるだけ新規入院は避けたい状況だった。
患者さんは急性心筋梗塞の既往があった(ステント留置)。当院の循環器科に通院していて、担当医が開業する時に自分のクリニックに紹介としていた。(当時は循環器科があったが、現在は閉科)
酸素飽和度が60%台(室内気)で、酸素マスク10L/分投与で90%台になっていた。血圧は201/117mmHgと高値で、血管拡張薬や利尿薬が効きそうではある。
救急隊も陳旧性心筋梗塞・急性心不全と判断したので、地域の基幹病院へ連絡したが、満床で受け入れ困難だった。当直の内科の先生は循環器疾患は嫌いではないらしい。急変の可能性は家族(兄弟)に伝えていた。
胸部CTで見ると、両側肺に肺水腫を認めて(胸水も軽度)、教科書に載せたいような急性心不全像だった。