なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

貧血Hb3.7g/dL

2024年02月13日 | 血液疾患

 2月9日(金)、27歳女性が入院してきた。20歳代の入院は珍しい。20歳代の入院だと、大抵はインフルエンザで高熱・食欲不振とか、急性腸炎で下痢頻回・食欲不振などウイルス感染症になる。

 

 今回は極度の貧血だった。前日の外来で診た先生が、2日間入院して輸血をすることにしていた(濃厚赤血球2単位を2日行う)。

 精神科の診療所に通院していて、処方は抗精神薬・抗うつ薬・抗不安薬3種、それに抗てんかん薬(気分安定薬として?)とかなりの種類・量が出ている。

 東京の大学に行っていた時からの精神科に通院していたようだ。担当医が埼玉県の診療所に転勤したので、通院もそちらに替えていた。貧血を指摘されて、内科を受診するようにいわれたらしい。

 症状は立ちくらみ、動悸だった。Hb3.7g/dLと重度の貧血だが、白血球・血小板は正常域で、白血球分画も問題なかった。MCVが65.5と小球性貧血で、血清鉄4μg/dL・血清フェリチン1.5ng/mLと鉄欠乏貧血で間違いない。

 消化管出血や過多月経などはなさそうで、摂取不足らしい。身長160cm・体重64kgで現在はやせていないが、40kgだったこともある。摂食障害なのかもしれない。

 ここまで下がると、たまたま消化管出血などが併発するとショックで致命的になる。とりあえず、輸血でHbを5~6g/dlくらいにはしたい。輸血をする2日間だけの入院で、その後は外来で鉄剤を連日静注で投与することにしていた。

 精神科の主治医はいるので、内科では貧血だけ担当すればいい、ということになる。精神科の部分に関しては、内科では到底手に負えない。

 

 3連休だったが、病院からまったく連絡がなかった。金曜日は外部の先生が当直に来るまでの遅番をしていた。金土と内科の当番だったが、入院はなかった。(連休中病棟はいっぱいで入院不可となっていたが、受診後に要入院となることもある)

 入院の誰かが発熱して連絡がくることが多いが、それもなかった。ただ、昨日長期間透析で入院している患者さんが高熱を出してCOVID-19と判明した。職員からの感染が疑われた。(当方の担当患者も同室だった)

 

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