昨日は当直だった。22歳女性の急性虫垂炎を外科にお願いしたくらいで、比較的平穏だった。
97歳女性。それまで自宅で這って動いていたが、動けなくなったということで家族が救急要請した。外科外来に乳癌で通院していたが、手術不能だった。左前胸部に乳癌が不整な隆起として盛り上がっていて、表面は崩れて化膿と出血のため、ガーゼと尿とりパットを当てていた。今時お目にかからない病状だった。意識は清明で特に麻痺はない。両側膝関節が変形拘縮していた。動けないのは膝のためかと思われたが、炎症反応(白血球数・CRP)が高値だった。肺炎はなかった。尿は軽度に混濁していたが、腎盂腎炎とも言い難い。乳癌周囲の皮膚に発赤・腫脹・熱感を認め、前胸壁に蜂窩織炎をきたしている。入院して抗菌薬(セファゾリン)で経過をみることにした。今日外来で診ている外科医から外科で診ますといわれたので、そのままお願いした。