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sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

4月のつぶやき:後半

2020-05-15 | つぶやき
まだ片思いみたいな気持ちのままななんだけど、
これってもしかしてこの先もずっとそうなのか、それはいやだなぁ。


わたしもケチで自分本意な人間ですけど、それを恥ずかしいと思うし
少しでもなくしたいと思うけど、
自分のケチくささ、せこさ、狭量さ、無慈悲で、税金払ってない人は助けないでいい、
間違ってますか?とか平気で言うような人間には驚くわ。

家族が税金アホほど払ってる身として何度でも言うけど、
税金払ってる払ってないで人を差別するなですよ。
税金アホほど払ってる人たちはそんなせこいことより、
莫大な税金を有害な政府に無駄遣いされることの方がに怒ってると思うわ。
あと、そういうせこいこと言う人権意識のない馬鹿どもに。


時間を読むのが下手なのは、わたしだけではないな。


ヴィーニョヴェルデ、素晴らしいなー。コスパ的にあかんかったことがない。
安くて、スパークリングじゃないのに微発砲で爽やかで、でもトロピカルな濃さもあって、
冷凍した苺とか入れても揺るがないフルーティさ。安いし、夏に向けてたくさん買うか。
うちにいる人はワインを全く飲まないので、ひとりでくぴくぴ飲んでて、
ちょっと引け目みたいなものはあるんですけど、
元々機嫌のいい人間のテンションが上がるのは、面白いでしょう?
(うるさいだけかもしれん…


財源は財源は?と言う声もみかけるけど、大体の場合どうとでもなると思っていいきがする。
だってどうでもいいことに呆れるくらい使ってるし、
人材より大事なものなんて国にも世界にもないし。何を削っても人を救う方が大事では?

このご時世に戦争を仕掛ける体力のある国も、図太さ極まる国もないだろうし、
国防費からなんとかするだけでも、どれだけ浮くか。


あるもので急いで炊いた炊き込みご飯がとても美味しくて、
これだけで誰でもわたしと結婚したがるよね、と言ってみたけど鼻で笑われた気がする。
美味しいのに…


文句あるなら国に帰れ、と言う人はすべからくただの、
人権意識のない差別主義者の馬鹿者と扱って良い。
その醜い馬鹿者を、うじゃうじゃと見かけるTwitter。
リアルでも、言葉に出さなくてもそういう人がたくさんいるから、
この政権がこんなに続いてるんだなと思うと、悲観論者になるしかない。
毎日毎日いくらでもわいてくるもんなぁ


スマホの誘惑に流されて大事な老犬を後回しにしてしまった少年の話を読んで
ボロボロ泣いてる。今、そばにいる猫と人をもっと大事にしよう。

子どもが、つい、新しい興味に惹かれてしまうのはよくわかる。
子供に罪はない…でも悲しい話だなぁ。この前の話も悲しかった。
子どもを失った夫婦の話。同じような事故で幼い子どもを失った友達がいるので、つらすぎた。


かっこいい女の子の出てくる映画を見て、わたしもしっかりしよう、と何となく思う。


外食が恋しいなぁ。作って食べて作って食べてがずっと続くと、
自分の作らないものを食べたいなぁ。


実家の母の引っ越しの手伝い。同居の弟家族の家を出て、うち徒歩5分の、
母名義で誰も住んでなかったマンションへ。思いついたらすぐやる母で、いろいろ振り回される。
一人暮らしは初めてなので、あれこれ構うことになるだろうな。


二日酔いはなくてお昼もガッツリ食べたし胃の調子が悪いわけではないのに、
なんかエネルギー切れの感じ。ぷつっと緊張が途切れた感じで、横になるけど眠れない。


仕事行かなきゃならない人は家にいたいと言ってるし、
家にいる人は外に出たいなと言ってるし、
結局どっちにしろ選択の自由がないことがつらいんだよねと思う。


なんでこんなにエネルギー切れ?と思ったら微熱発生中だった。。。これはでも、よくあるやつ。
疲れるとすぐ熱が出るけど一晩寝たら治る。風邪でさえないので、
お風呂には入れるし、わりと普通に動ける。


空き地とかのこういうモサモサと雑多に生えて伸びてくる草の景色が好きだなー。


どのお店も開いてなくなってから、ご飯は三食大体作ってるけど、
それ以外は生活が随分シンプルになったように思う。
シンプルすぎて、政府に怒るのと新型肺炎を怖がること以外呟くことがないという、
ツイ廃卒業の事態である。


ひと月に映画館で8本とか見て、美術館2つ、ギャラリー3つ、ライブ1つ、
合間に何かのイベント2つ、友だちと飲むの3つ、くらいのことを
仕事しながらなんとなくこなしてたのにゼロですよ、ゼロ。
仕事も半分で帰ることが多いし。そりゃ、シンプルな生活になるわ。
でもこういう生活も好きだし、
毎日元気でいられるだけで、すごくありがたいので、これはこれでいいんですけどね。
映画館は恋しいわ。美術館も恋しいな。


書き言葉と話し言葉は違って、
SNSや気楽な書き物はほぼ話し言葉と同じように書いてるつもりでも、
実際に話すときは本当にうまく喋れなくて、
無駄な言葉ばかり多く大事なことを忘れて要領を得ない感じになることが多い。
わりとよく喋る方だと思うけど、中身はひどい下手で困る。


今、政府に怒っている友だちはたくさんいるけど、
ずっと激しく怒り続けてきてもうすっかり怒り疲れたわたしは、
そういう人たちから見るとなんかあまり怒ってない淡々とした人のようになってるかもしれない。
今怒り出した人たちの、新鮮な怒り、羨ましいわ。

安倍政権長すぎや。ずっと怒っててほんまに疲れたわ。


今日こそプリンを作るぞ。夕ご飯作らなくてもプリンは作る!

プリンについての会話。ほっとするなー。


お風呂入ろうと裸になったときに、お風呂の前にトイレ掃除しようと
ウォシュレットの掃除を始めたら、ノズルの何かのコントロールがおかしくなって、
いきなりピャーッと水が飛び出して、そこら中に飛び散ってしまった。
裸のままあちこち拭き拭きして除菌して、お風呂へ。疲れた。


電車乗らないので、お化粧しない日が多い。
会社への通勤は人のあまりいない道の徒歩5分だし、
会社でも弟と二人だし、マスクしてないことが多いけどスーパー行く時はマスクするし、
お化粧いらないんだけど、数日お化粧しないでいると気持ちが老けるのよねぇ。
お化粧といってもファンデ塗ってマスカラつけるくらいで、
人から見たらすっぴんと変わりないくらいかもしれないけど、気持ちの問題でねぇ。


帰ったら、昨日作ったプリンがあると思うと、気持ち潤うなー


夢を思い出した。外国で、帰れない夢を。なんか、カマウチさんと一緒に飲んでて、
途中何か探しに行って、カマウチさんあんまり飲まないのに長く待たせた。
飛行機のチケットを買ってなくて空港で右往左往した。
ホテルにプールがあるけど、夢の中もうっすらコロナ世界で、なんとか帰りたいと焦ってる夢。

猫が半年ぶりくらいに膝の上に来て丸まって寝てる。
1歳過ぎてから一度も来なくなってたのに、なんだろう。ぬくいなう。


こんなに寂しい思いをするとは。


前に息子がアメリカ行く時もヨーロッパから帰ってくる時も
飛行機がビジネスにアップグレードされて、
運を沢山使っちゃったなと言うと、おかあさん、雲は使えば使うほどわいてくるねんで、
と言われたことを思い出した。けだし名言と思ったんだけど、
運だけじゃなくなんでもそうだなと思うわ。減るもんじゃない。


バッハで蓋をする
心の静けさと平静を取り戻したいときはバッハがいい気がしますが、
いろんな蓋がありますね。


ピザ焼くつもりが猫をお腹に乗せて寝てしまった。


久しぶりに息子と会話して(LINEだけど)自分がお母さんだったことを思い出した。
うーん。


自分は相当気が散りやすい人間なので、目の前のものに集中しすぎて、
他のあらゆることに気が散って集中できなくなりがちだということを、久しぶりに思い出した。
こたつをしまったから、ゆるゆるしすぎず考えることができるな。


ちょっとスプーンが面白くなってきた。わたしの好きな本朗読してる子がいたので聞きにいったら、
なぜかその子の恋バナ相談になって、二回りも年上の人への片想いの話を聞いた。
きゅんとするなー。ワカモノめ。笑
しかし、そんなわかものの相談でも、面白い子だと得るものはあるな。ふーむ。


こんなに予定のないスケジュール帳は何年ぶりだろう。引きこもり力が非常に高いので、
なんとなく楽しく過ごしてたけど、実はすごくとまどってる部分があったかもしれない。
選択肢というものがない状態に。


今ある自分から、ありたい自分の方向をいつも見てたのに(見てるだけで全然進まないけど)、
ステイホームの毎日の間にすっかり迷走してたなぁと、昨夜は突然気がついた。

基本的に自分はいつも、もっと良い人間になりたいと思っているのだけど、
良いとはどういうことかは漠然としているので、漠然とした方向を漠然と見ているだけで、
実際にはどうということもないですけどね。
この「良い」というのが、世間一般的な「良い」とは違うことはよくある。


年をとっても良く間違える。


人の弱さって、単に鬱陶しい時と、かわいい時があるんだけど、
それは相手への好意のあるなしの違いだけじゃなく、
物欲しそうな弱さからは逃げたくなるってことかな。
自分の弱さに向かい合って静かに語る人には惹かれるし、強い人にこそそういう部分がある。


過去の自分に教えられるなー。過去の自分よありがとう。


ここで少しだけ言及した「イミテーション・ゲーム」についての自分の感想を見直したら、
また過去の自分に教えられることがあって、しつこい記録癖も役に立つものだなと思った。
自分の目指していたもののこと。
二十歳の自分にも教えられる。若い頃の自分なんか、ほんと絶対友達になりたくない
ややこしいだけの馬鹿だけど、それにさえ教えてもらうことがあるとは。


猫が甘えて乗っかってくるのはかわいいんだけど、
すっかりくつろいで寝てしまってトイレに行けないし仕事に行けない…(行くけど


読みかけで2年ほど放置してた本を、読みかけの場所までやっと読み直して、
ここから初めてのところに入る。大きな物語はない感じで、
ひたすら主人公がニューヨークの街を歩きまわり考えるだけなんだけど、
もっと教養がないとわからない部分もあるなぁ。

ディテールが全て、という感じで、ぼーっと読むと頭に入らないので、
お風呂の中でぼそぼそと音読しながらゆっくり読む。


買いたくて買う本もあるけど、なんとなく買う本もあって、なんとなく買う本を積ん読してて
何気なく手にとって作者が誰でなんという本かよくみずに読み始めることも多い。


休みの日って時間割を作らないとしらんまに終わるよね


段ボールとか少し片付けて、本棚の部屋を片付けたいんだけど、
いつも通り部屋の中で佇んで、唸って、見なかったことにするやつアゲイン


その言語の最後の一人という人たちが、「ある者は孤独のために、
またある者は孤独を予想する孤独のために少しずつ正気を失っていった。」


年をとってたくさん続けて寝ることができなくなって、ちょっと具合の悪いときに横になってるのが苦痛で、
でも動けないし退屈だし。本や映画を見るのは少しエネルギーがいるので具合が悪くて
寝てる時は難しいし、こういうときにテレビはいいのかもなぁと少し思う。

それでもテレビがない生活の方がいいので、
具合の悪い時は退屈を我慢しながら寝てる。ラジオという手はある。


>「理解」は手間のかかる作業だから、横になるときに脱ぐ帽子みたいに、
>疲れると真っ先に投げ捨てるようにできてるの。
キム・エラン『覆い隠す手』

4月のつぶやき:前半

2020-05-14 | つぶやき
魯肉飯弁当。昨夜作って、今朝も同じもの食べたけど、同じものが続くのわりと平気です。


なんでもすぐ決められないというのは自分の良くないところだけど、
すぐに決めない方がいい時に限ってすぐに決めてしまう。
なんでこんなに落ち着きがないんだろ。


ダイニングのテーブルを買いたいのに、結局買えない。買い物が苦手だ。


酒の肴と単品ご飯しか作れなくなってしまって久しいけど、
久しぶりに献立ということを考え出したらあらやだ楽しい。
組み合わせるって大体面白い遊びだよね。
と言いつつ、今夜もちょう単品。鶏手羽肉のエスニック焼き。
漬け込んでおいたのをグリルで焼くだけですが。


一部閉館している映画館も増えてきて、寂しいことだなぁと思う。
映画は普通の人より多めに見てると思うけど、自分では暇つぶしと思ってて
全然自分を映画好きの人とは思ってないんだけど、そもそも人生そのものが暇つぶしだしな。

というわけで、暇つぶしを軽く見たらあかんということよ。


マスクして誰とも話さずガラガラの映画館で前向いて座って映画一本見て帰ってくるだけでも
なんだか気疲れするようになってきた。もうね、街の雰囲気も暗くてね。
仕方ないんだけど。不要不急と言われると、人生のほとんどのことは不要不急だけどね。


あかんなぁ。これってまだ何か恨みのようなものが残ってるのかな。
ほとんどダメにしてしまった20代30代を、あとからでも取り戻せなかった
自分の不甲斐なさに対しての恨みか、情けなさ。引け目。そんな感じなんかなぁ。
自分の馬鹿さに対しての言い訳の効かない情けなさか。
若い頃のエネルギーがあって上向きだった自分が、今のそういう自分を冷ややかに見つめるのよ。。。
好きなだけ今の場所にいて静かに暮らすぞ!と思ってても、なんで前に進まない?と。
いつか幸せに生きることが最大の復讐、って若い頃は思ってたけど、
そもそも復讐したいわけじゃ全然ないし。笑


コロナ騒ぎが持ち上がるまで、自分たちはすごい頑張ってる、自分の力で頑張ってるのだ、
生活保護受給者は甘えてる、やっぱり安倍さんしかいない、と言ってた個人事業主の人たちが、
ここにきてやっと安倍批判を始めたけど、
この人らこの騒ぎが終わったらまた元に戻る気はする。

とか沈んでると、猫が変なところから落っこちて、手とかぶつけたみたいで
舐めながらこっちに甘えにきた。痛かったねー、びっくりしたねーと撫でてやりながら笑う。
猫はえらいなぁ。


人間のお腹の上のお布団の上で、真剣に踏み踏みする猫。
子猫時代は踏み踏み動作はしたことなかったのに最近突然するようになった。


掃除機をかけたら猫がだいぶそれ嫌だったみたいで、
その後ズッとつきまとって抱っこさせる、。。


ここ数日、元カレや、元々元カレや昔ちょっとあった人や
もっと昔ちょっとあった人からなどから連絡が続けてあるんだけど、
「オレ最近モテてちゃってさー体がもたないよ」と言ってきたのは、
全く元カレでも何でもないただの飲み友達のオッサン。


昨夜は雄蕊と雌蕊について少し読んだので、花を見ると覗き込んでしまう。
失礼しますねと言いながら。
蕊というのは、なんかヤラシイ漢字だなと(褒めてる)思ってたけど、
草冠の下は心が3つか。中々悩ましい漢字である。


おかずも残り物ですが、ワインもおとといのヴィーニョヴェルデの残り。
発泡ワインは翌日には泡が寂しいことになって間が抜けたりするけど、
元々微発泡のヴィーニョヴェルでは案外平気。というわけで酔っ払い。


その割にzoomの株価上がってないと、すでに買ってた弟が言うけど、それはあれよ、
専門の人や先端の人が知ってることを、わたしくらいの周りに賢い人がいるのがやりはじめて、
しばらくしてみんながやり始めてもう終わりだな〜と思ってからが世の中の本当のブームってやつ。


ちょっと美味しいものを食べたり飲んだりするだけで、うわー幸せと思って溢れそうになるので
わたしの幸せは安い幸せやけど、もしかして今って100パーセントの幸せ?
と思うような気がする時間があると、それはそれで、それをなくすことが怖くなるのよね。

元々ベースに何も持ってなかったわたしは、失くすことに割と無頓着で、
それが確かにつらくてもどこかで他人事のように、これもまた栄養かと思って、
そのつらさをモグモグ食べたりごっくんと飲み込んだりしてきたんだけど。

失くすのが怖いって、疲れることだなぁ。死にたくないというのと同じくらい疲れる。
どっちも平気だった頃の自分の軽やかな孤独が懐かしい。いや、戻りたくないけど。

心の体力がないので、ニュース見て怒る気力もなくなってきて、逃避です逃避。
家事に逃避。
天気のいい春の日に冬の毛布洗ったり温かいスープ作ったり、健全なことの中に逃げるわ。


「恐怖というものが、賢いことはめったにないし、親切であることは決してない」ル=グウィン


ムサカを初めて作った。ナツメグの他に、クローブ、シナモン、ローリエという
スパイスが入るのがギリシャ風なのかな。美味しかった。でもこれカロリー怖いよね。笑


まだよく考えてないけど、災害を戦争に例えるのは好きじゃない。
戦争は人と人との殺し合いのことだもん。


都会に出る気になれないので、近くのテラスでビール。風は強いけどまだ暖かいわ。


非常に狭い範囲で生息しているので、映画館と本屋とバーや立ち飲みが閉まると、
ほんまに行くところがない。家と職場(徒歩数分)の往復だけだわ。
元々ひきこもりなので個人的にはわりと楽しいけど、世の中の閉塞感は苦しい。


桜が半分散って、でも先週まだ新芽しかなかったハナミズキがもう咲き始めてる。
ケヤキもあおくなってきた。夏が死ぬほど苦手なので春になるのも少しこわいんだけど、
草木を見ると、毎年気持ちは弾むし、すごいなぁきれいなぁ、と感心する。


一時間で終わる用だったけど、すごい肩凝って疲れた。
普段ならほっとして一杯飲んで帰るんだけど、
このご時世なので真っ直ぐ帰っておうちで泡開けようかな。明日休みだし。


だれとどこで会っても、今はコロナの話しかないし、先の見えない暗い話しかないし、
当分誰にも会えなくても、その方が良い気がしてきた。


日に日に、普通の生活はできなくなったんだなぁ、
そしてその普通が戻る日がいつ来るのかわからないんだなぁという
遠かった実感がじわじわと近くなってくる。


猫の愛情表現は難しい


桜も終わり、ユキヤナギも終わり、街には人がいなくて、
花屋さんもいくつか閉まってしまった春。


政治の問題でも社会の問題でも、わからないこともわからないなりに、そのうちに
自分の意見や立場ができてきて、そこからあれこれ言いたいことも言えるようになるんだけど、
今回のコロナに関しては、いまだにどうするべきでそしてどうなるのか、
全然よくわかってなくて何も言えず右往左往している心。


雨だし、どうにもさびしいなぁ。
こういう時は時間のある時にやろうと思ってたことなどをすると良いのだけど、
それが中々できないものなのよねぇ。


「希望は戦争」の人がコロナ問題に対して言ってることを見ると、変わってないなーと思う。


近所の飲食店がテイクアウトを始めて、いやうちはしばらく休んでもいいんですけど
仕入れ先が困るから、せめてテイクアウト分だけでもやって注文続けなきゃと思って、と言ってた。
飲食店だけの問題じゃなくて、なんでも繋がってるからねぇ。


みんな結構ケーキ焼いてる。
コロナ太りしようとも、心の安定には甘い匂いと甘い味が必要なんやな。


ボリスジョンソンなんてろくでもない差別主義者で、コロナ感染は気の毒だけど
中身のろくでもなさは同じなのに、突然優しいおじさんみたいな動画とか流れて
いい人扱いで同情されてなんやねんそれ?と思うけど、それよりひどいのがこっちかという…
いい人、って言い方にはほんまに気をつけたほうがいい。
ひどい独裁者でも、血も涙もない虐殺者でも、身近な人には優しかったりご
近所ではいい人と信頼されてたりするし、どんな悪党にもちゃんといい人の部分はあるから。

だからね、今頃初めて怒ってる皆さん、昔から安倍はこうだったのよ。
それをここまでのさばらせた自分たちを恥じてほしい。


とある男子とのリアル飲みを延期したら、ではzoom飲みしませんかと言われたけど、
いやあなた既婚者でしょ?と思う。別に知られて困ることはないけど、
そばに配偶者や恋人がいるところで、サシ飲みって面白いか?

わたしは人間関係は基本個人対個人なので、男の人と二人で飲むときには、
恋愛関係でなくてもそれはそれで一つの特別な関係と思って尊重してるし、
そこでしかできない話もあるだろうし、他の人が横にいるのは落ち着かないんだけど。

もちろん最初から複数で飲みましょうということなら、
相手の配偶者であろうと友達であろうと全然良くて、それはそれで、楽しいんだけど、
サシ飲みはプライベートな場と思ってるので、また別よねぇ。



好きな人というのは、家にいるとうれしくて楽しいし、
家にいなくてひとりになったらなったでのびのびーっと、ひとりはいいなぁと楽しい。
いても楽しい、いなくても楽しい、良いものだなぁとしみじみ思う。


元々自分はベーシックインカムを前向きに考えるべきと思ってたので、
ほんと、それやっとけば、と今更のように思う。


暇でお金も仕事もないなら勉強ですよ、と言ってる人がいて、
勉強いいねと思うけど、仕事は、まだ普通にあるわたし。


うっかり白ワインを開けてしまった。半分飲んだのがまだあるのに。
すごくトロピカルな香りのイタリアのシャルドネ。ワインアプリを見ると、トリノの近く。
世界中の素人のレビューや、産地の地図、ワイナリーの特色など見ながら飲むのが楽しいな。
トロピカルな白ワインが好きだったわけではないけど、
前に飲んだポルトガルのヴィーニョヴェルデにあったすごいバナナの風味が面白くて、
それっぽいのを見ると買ってしまう。これはまさにそれだったわ。
ヴィーニョヴェルデより、少しだけ高いけど、その分ボディがしっかりしてる気がする。


ああもう、自己責任ということで誰かを断罪する人は(中にはその通りのケースもあるかもしれませんが)
ほぼ、ブロックして関わらないのがよい気がする。不寛容で狭量で何より意地悪だ。
もちろん、自分の中にもそれはある。たっぷりある。人よりたくさんあるかもしれない。
だからこそ気をつけたいんだよ。意地悪な人間になりたくないんだよ。

心を閉じていい相手。「自己責任」と、もう一つは「行きすぎた自由」「行きすぎた人権」。
自由も人権も行きすぎたりせんわ!抑圧と搾取は、いつも行きすぎるけどな。



小一時間探し物をしてヘトヘトながら、見つかったので、よし。
しかし家の中で探し物をしている時間ほど無駄なものはないよねぇ。片付けなくては。。。


具合の悪い人におかゆを作ったけど、元気な自分のお昼ご飯はワイン。
チーズが切れて、あー、都会にチーズ買いに行きたいなー。
チーズは発酵食品だし、タンパク質だし、素晴らしいよね。
とりあえず3種類あると安心なんだけど、まあワイン飲みすぎる問題は常にある。。


わたしでさえ、日常のつぶやきが好きなので政治的な話をしないでほしいとか言われるので
わかるんだけどねぇ。というか政治的な話は、自分的にはものすごい抑えてやってるんだけど。
いっそ暴れていいですか、という気持ちになる。まあいまさらですよ。いまさら。


飲み込んできた怒り。今初めて怒り出してる人を見ると、
自分がずっと飲み込んだりなだめたりしてきた自分の怒りに申し訳なくなる。
選挙権もない、ということに甘えてきたので。
マイノリティであることに甘えてきたので。お前らがちゃんとしろよ、と人のせいにしてきたので。
それでもやっぱり、健やかに怒れる、選挙権のある国民と呼ばれる人たちに、
自分は卑屈な思いを抱くんだけどさ。

怒るのも呆れるのも疲れたけどなー。

有名人の死

2020-05-13 | Weblog
子供の頃よく知ってた芸能人でもテレビのない生活が長くなると遠い人になる。
会ったこともない芸能人が亡くなって結構大きな喪失感にとらわれる人が多かったのに驚く。
テレビの影響ってこういうところにもあるのね。
亡くなった方がどうこうではなく、それについてショックを受ける大勢の人たちのことが
特に思い入れのないわたしには遠い物語のようだけど。

しかし、そもそも有名な芸能人が亡くなって、ここにきて初めて危機感を持った人が多いって
色々とリテラシーにかけてるとしか…
テレビの有名人だから、みんなよく知ってるつもりになって
それぞれ個人的な思い入れはあっていいと思うけど、
それまでに亡くなった人が何人いても危機感を感じてなかったのなら、
それは想像力がなさすぎるよね。

隣の市で亡くなった人より、テレビの中の有名人の死の方がインパクトが強いのはわかるけど、
どっちにより危機感がと言うと、隣の市の知らない人の死だと思うけど…

言葉をなくした時のこと

2020-05-12 | Weblog
先月だったか、実家で結構、自分の話をした。生の感じの。父がいた時にはありえない感じ。
そんな話聞いたことない、と家族みんなに驚かれた元夫の話。
一番つらかった時には、Twitterどころか、世界中の誰にも話せなかったからね。
今、思うと、なんでだろう?と思うけど、話せなかったのよ。
実家から家に帰って、一人になった時に
中学生の頃に一度、合宿先でひとことも話せなくなった三日間を思い出した。
萎縮が極まると口がきけなくなった10代に、旅先で声を全く出せなくなった3日ほど。

あれはなんだったんだろうと今も思う。
自分はここにいて世界はそこにあって、友達もその間にいるのに、声が出ない恐怖。
話せない。
話しかけられても返事ができずかたまって、頷くしかできなくて
まわりがどんどんおかしなものを見るようにわたしを避け始める。
その瞬間に友達まで怖くなったあの、言葉を失った数日、
自分はこのまま話せなくなるのだろうかと驚きながら、それでも声が出ない、話せない、
簡単なこともなにも、とにかく発声ができなくなった数日がありました。
声が出ないので、頷くか、首を横に振るかしかできなくなって、
わけがわからないまま言葉も思考も硬直して、自分でもどかしくて焦ったし、困った。
自分が壊れて病んだのは20代からと思ってたけど、
根っこは15歳くらいの頃にはあったのだなぁと、今は思う。
15歳の頃にはすでに、自分のいた女子校はわたしには地獄のようなところだったしなぁ。

今の自分は、その頃に比べるとなんと生きやすく過ごしてることか。
30年経って、自分が悪かったのではないとやっと思えるようになったし
それがわかったら、ひとりでも全然平気で生きていけるし、
今身近にいるみんなありがとう、と思うと
間違った場所にいて自分をすり減らしてただけの自分に優しくしてあげたくなる。
今は大体合ってる場所にいる。でも、多分もっと合ってる場所もあるかもしれない。
それはまあ、おいおい自分の想像できない60代や70代が連れてってくれると思ってる。
生きてればねー。

モラルと美意識

2020-05-11 | Weblog
大抵のモラルには懐疑的だけど、美意識には逆らえないところがあって、
それのおかげでわたしもある程度以上のモラル崩落には陥らないのだろうと思ってたけど、
最近実は自分は思ってたより案外普通に道徳的な人間なのではという疑惑が。

自分の一番譲れない価値観は、誠意、誠実さだと昔から思ってて、
単に人を傷つけたくないという以上に、
誰にも知られなくてもそれは守るべきという気持ちがあるのは、
あくまでも美意識故で、モラルではないと思ってたんだけど、最近わからなくなってきた。

昔、まだわたしが高校生くらいの頃、
お正月に祖母の家で当時大学生くらいだった叔父が書いた?ラブレター?を
集まっていた従兄弟たち(みんな年下の小中学生)が見つけて、キャッキャ盛り上がって
こっそり見てたことがあったんだけど、わたしひとり、そこには加わらず、
もうしまっときなさいとだけ言ったことがあります。
バレなくても誰も困らなくても、人の手紙やプライバシーを勝手に覗くことの不快感で。
従姉妹たちは、まあ子どもだったので何の悪気もなく、
ラブレターというものに好奇心があって興味津々だっただけなのはわかるけど、
子どもの罪のない好奇心であっても、不快感が拭えなかったのは、
あれは、わたしの美意識だったのか、誠実さというモラルだったのか。
ずっと美意識だと思ってきたけど。
誰にも知られなくても自分で自分に恥ずかしいと思うようなことを、
わたしも本当にたくさんしてきたし今もしていると思うし、
何一つ恥ずかしくない人間は遠すぎてなれそうにないけど。
でもそれは美意識なのかモラルなのか両方なのか。
まあどっちでもいいことですけどね。

2019年映画リンクとひとこと感想まとめ

2020-05-10 | 映画感想リンク集
映画館で見た映画の感想リンク
「ピアソラ」タンゴの神のドキュメンタリー
「ヴィヴィアン・ウェストウッド」独立系ブランドのトップデザイナーのドキュメンタリー
「喜望峰の風に乗せて」愛するコリン・ファース主演だけどつらい上にまとまりのない映画
「マチルド翼を広げて」アメリ的な映画ではなかった。
「メリーポピンズ」何十年ぶりの続編だけど俳優も物語も映像も音楽も予想以上に楽しい!
「バハールの涙」よくある社会派映画以上のとても心揺さぶられる映画
「金子文子と朴烈」主人公に魅力があるなぁ。理想のために死ねる人の話。
 映画の後の話で、男はちょっとずるいというかなんというか、だけど。
「女王陛下のお気に入り」聖なる鹿殺しや「ロブスターの監督!こわい!女優3人すごい!
 京都人も逃げ出す底意地の悪さ。洗練と異常。最高。
「ビールストリートの恋人たち」黒人差別が書かれているけどとてもかわいい恋人たちの悲しい映画
「サスペリア」元祖も見ました。ぐにゃぐにゃ、こわい。
「ギルティ」脚本素晴らしいけどネタバレ禁止の映画。でも映画でなく舞台でいいような。
「マルジェラ」エルメスのデザイナーで一番好きなデザイナーのソキュメンタリーだけどなにか足りない
「立ち上がる女」活動家の女性主人公が強くて信念があってすごく好きだわ。映画も大好き。
「グリーン・ブック」誰にでも勧められる映画の王道。
「ナディアの誓い」ドキュメンタリー。戦う少女の迷いと惑い。しっかり支えたい。
「リヴァプール最後の恋」身を引くとか病気とか、メロドラマの王道的な。
「YUKIGUNI」というカクテルを作ったバーテンダーのドキュメンタリー
「マイ・ブックショップ」惜しい感じの映画なんだけど本屋映画なので許すか。
「ROMA」別格に最高!最高!最高!の映画
「麻雀放浪記2020」うーん。斎藤工くんは最高。かわいい。かっこいい、いい男。映画は…
「シネマ歌舞伎:桜の森の満開の下」
「希望の灯り」大型スーパーのフォークリフトを動かす映像が印象的。地味ながらいい味のある映画。
「幸福なラザロ」与えることしか知らない無垢なラザロの瞳!
「荒野にて」天涯孤独になった少年の旅の話で途中だいぶつらい話だけど、映像素晴らしい
「名探偵ピカチュー」小さかった息子と見ていたポケモンを思い出して見てしまった。笑
「コレット」夫のゴーストライターから抜け出して自立を模索する人気作家。コレットの本は読んだことがある。
「主戦場」いいドキュメンタリーなんだけどこの映画のことでツイッターで修正主義者とやりあって疲れた。
「アベンジャーズ エンドゲーム」シリーズの最後を飾るのにふさわしい面白さ。オールスター楽しいな。
「ゴジラ(新しいやつ」
「パドマーワト」豪華さはあるけど「バーフバリ」には映画として及ばない。
「MIBインターナショナル」やはり、最初の映画が一番面白かったなぁと思うけど、クリスくんかわいくて許す
「僕たちは希望という名の列車に乗った」あなたならどうする?という問いを突きつけてくる
「ブラック・クランズマン」差別主義者トランプへのスパイク・リーからの痛烈な批判映画
「こはく」アラタくん好きだけど映画は・・・。邦画頑張れ・・・
「新聞記者」メッセージと気概と勇気は最高、映画としては全然ダメだけど。
「COLD WAR」素晴らしくスタイリッシュな黒白映像だけどわたしにはロマンチックすぎる
「ニューヨーク公共図書館」図書館の地域での多様な取り組みを描いたいいドキュメンタリーですが長い。
「ソウルフラワートレイン」父親の介入しすぎがきもい。それ以外はいいんだけどなぁ。
「芳華」中国のこういう映画好きだなぁ。自由の制限された体制下でみみずみずしい青春はあり人生は長く深い
「天守物語」(シネマ歌舞伎)
「さらば愛しきアウトロー」若い頃本当に美しい男だったレッドフォード。年取っても中身はかっこいいままだな。
「天気の子」アニメ見慣れないんだけど、これは案外よかった。ラストも好きかな。
「ロケットマン」ロックスターの栄光と破滅系映画だけど主人公がまだ生きてて幸せになってるのは珍しい
「ライオンキング」実写風になってても、なんともディズニーで、ディズニー苦手・・・
「ブラインドスポッティング」黒人差別問題や友情の複雑さを緊張感を持って丁寧に描いてる良作
「カーマイン・ストリート・ギター」ゆるいけど心休まるドキュメンタリー
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」ブラピかっこいいなぁ
「火口のふたり」わたしはボロカスにけなしたけどキネ旬の邦画ランク1位って…
「帰れないふたり」ダメな男に強くて健気な女。叙情あふれる中国映画好き
「工作 黒金星と呼ばれた男」渋すぎるほど渋いスパイ映画だけど最後は泣く
「存在のない子供たち」子供が苦しむ映画は本当に辛いけど見るべきなのよね
「プライベートウォー」こちらは「バハールの涙」に出てた記者の方が主人公の話。好演。
シネマ歌舞伎「幽玄」太鼓にやられた。惚れるわ。
「ビル・エヴァンス タイムリメンバード」ドキュメンタリー。見た後にジャズバーに寄った。
「ジョーカー」話題作だけど、個人的にはまあまあ。
「春画と日本」春画展を実現させるまでのドキュメンタリー。」日本の美術界、頭固い。。。
「細い目」15年ほど前のマレーシア映画でわたしには何もかも懐かしい
「アイリッシュマン」ネットフリックスの映画はハズレがないなぁ。俳優3人とも素晴らしい。
「第三夫人と髪飾り」欧米人が好きそうなアジア映画だなぁ。でももう一歩まだまだ。
「ラフィキ」同性愛が違法のケニアの女の子同士のラブストーリー。すごくドキドキした。
 映画のスケールは大きくないけど、少女たちが狭い世界から飛び出す勇気を描いてて熱い。
「ターミネーター ニューフェイト」リンダ・ハミルトン、かっこいいなー
「私の小さなお葬式」ゆるふわ映画ではない、見かけによらずどっしりした硬派の映画。でもかわいい。
「シュヴァルの理想宮」アール・ブリュット作品として有名な、石の建築を作ったシュバルの話。いい妻がいたんだな
「ジョアン・ジルベルトを探して」映画として中途半端なドキュメンタリーだけどいいのか?
「パラサイト」すごい映画だけど韓国映画もっとすごいのもたくさんで、底力あるな。
「イエスタデイ」ビートルズが存在しなかった世界に迷い込んでスターになって。愛のある映画!

DVDで観た映画:
「牯嶺街((クーリンチェ)少年殺人事件」エドワード・ヤン監督。
「ビガイルド」女たちを手玉に取ったつもりが・・・ザマアミロ的な話。女たちの世界きれいでこわい。
「スクエア」なんとも後味の悪い映画・・・
「ポリーナ、わたしを踊る」ダンス映画も好きなのよねぇ。
「君への距離1万キロ」ロボットを通じてすこしずつ通う心。ロボット可愛いしいい映画でした
「メリー・ポピンズ」(オリジナルの方)やっぱり名作よねぇ。
「ライオン25年目のただいま」5歳くらいで環境がかわると全部忘れちゃうのよね、と思った
「サスペリア」(オリジナルの方)
「シャアの逆襲」こんなにムカつく女久しぶりというほど嫌な女が出てくる。笑
「麻雀放浪記」
「アベンジャーズインフィニティウォー」
「アベンジャーズ」
「アイアンマン」
「素敵なダイナマイト・スキャンダル」柄本祐がどうにも好きになれなくて、映画もよくわかんない
「クレイジーリッチ」シンガポールの金持ち一家の息子と、アメリカの母一人子一人家族の女の子の恋愛。
「ウィンストン・チャーチル」ヒトラーに勝てば自国の帝国主義は棚に上げていいんか?ともやもや。
「ゴジラ(2014)」
「英国総督の最後の家」どんなにいい人でも帝国主義支配者は支配者だと思ってモヤモヤ
「シャル・ウィ・ダンス」何度目かで見たけど本当によくできたいい映画だなぁ
「悲しみに、今日は」小さな子がつらい映画はしんどいけど、少女の感情や行動にすごくリアル感がある
「心と体と」静かに圧倒される不思議な映画。好き。
「タリーとわたしの秘密の時間」大好きなシャーリーズ・セロンだけど身につまされる映画ではある
「ロイドの用心無用」
「言の葉の庭」
「ああ爆弾」弾けてるはちゃめちゃ映画。面白かった。
「青いパパイヤの香り」わたしのオールウェイズベスト5に入ってると思うベトナム映画
「フロリダプロジェクト」やりきれない貧困シングルマザーの話。つらいわ
「サクロモンテの丘」
「ペパーミントキャンディ」韓国映画の名作と言われるし、悪くないけど私には今一つピンとこない
 女性の描かれ方が古すぎるからかな。
「リトルフォレスト夏秋」これ、こんなにいいと思わなかった。びっくり。
「リトルフォレスト冬春」女の子の一人暮らしで自給自足に近い生活。でもなんという充足。
「ファイトクラブ」これはすごい映画だなぁ。韓国映画が目指してるのはこれだろうなとか思う
「うどん」
「Nothing changes」特に有名ではないアーティストのドキュメンタリーでこういうの見たかった
「ホリディ」大大好きな恋愛映画。
「始まりはヒップホップ」
「アイ、トーニャ」わがままで激しい性格のトーニャだけど応援してしまう。
「エターナル」イ・ビョンホンのプロモーション映画か、と思ったらラストに仕掛けが。
「ラッキー」地味でコンパクトながら、こういうアメリカ映画が好みです
「グエムル 漢川の怪物」話題の「パラサイト」の監督作品。さすがの出来。

正しさへの躊躇

2020-05-09 | Weblog
Twitterには正論の世界に住んでいる人たちがいて正しいことを言ってくれるけど、
現実は全然そこまで行ってなくて、古い価値観についても
ありえないついていけないなどとはっきり言いきれない世界がまだまだある。

もちろんあるべき方へ変わっていくべきなんだけど、
あるべき世界に生きている人たちの正論を言い切るそのはっきりした言い方は、
そうでない世界から未だ逃げられない人たちには遠くて、つらいことだろうなと思う。
正しくなさに対する怒りを持つのは良いことだけど、
正しさを言い切る時になんらかの躊躇のある人の方が自分は好きだな。
あー、でも、そういう自分のこれもトーンポリシングなのかもなぁ。
うーん。
弱い側の口を封じるようなことだけはしたくないんだけど、
これもそうなることがあるのかもしれないなぁ。

胃潰瘍

2020-05-07 | Weblog
4月の最後の日、朝から胃の調子が悪かったけどいつものことなので普通に仕事に行き
普通にご飯作って食べ、12時頃にベッドに入ったけど、それからどんどん痛くなった。
胃痙攣が数分おきに続いて、今回はいつものキューっという差し込みではなく
喉の入り口から腰のあたりまでずんと来る痙攣の仕方で、その度に吐きそうになる。
疲れてうとうとしかけても、すぐに胃痙攣と吐き気で目覚める。
明け方頃まで一睡もできずにソファで丸くなっていたけど、とうとう吐き始め
夜が開けるまでに7回嘔吐。でももう胃液しか出ない。血の混じった赤い胃液ばかり。
じっとしてるとマシだけど寝返りでも打つと胃が暴れて、痙攣のたびに息を止めて我慢したり
陣痛の時のような呼吸で痛みを逃そうとしたけど、一晩続いて体力切れでふらふら。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍で病院にかかったことは何度もあって、
ひどい時は待合室で痛さのあまり号泣してうずくまったこともあるけど
それでも慣れているといえば慣れていて、また来たかという感じだったんだけど
今回のは初めてのタイプの痛さで、これは救急車読んでもいいのでは?と何度も思った。
でも、我慢しちゃうんですよねぇ。
特に新型コロナで世の中も病院も大変だし、まだ我慢できるしと思ってしまった。

体は寒いのに汗をかき続けて体温は34.8度まで下がり、
痛みを逃すためにハアハア呼吸をするので息も切れて、呼吸も苦しくて
このまま行くとお産の時みたいに急に高熱が出て意識不明になるかなぁと思いながら
朝まで必死でこらえてから、自転車で5分ちょっとの場所にある病院へ。
もうとても歩ける状態じゃなかったので自転車も怖いけど、なんとか乗っていけました。

受付ではもう立っていられなくて、受付のベンチに斜めになってぐったりしながら
痛みは続くのでハアハアと痛みを逃すためにまだ体力を使う。
この病院は、8年前にひどい胃腸炎になったときにも来て、
その時もその場で胃カメラ検査をしてもらったので、今回もそうしてもらいました。
夜中何度も吐いて血の混じった胃液しか出ないからっぽの胃だったので検査できたのです。
そして、ここは麻酔してやってくれるからラク。麻酔の間、やっと眠れて2時間後に目が覚めたら
痛みは変わらないものの、体力的には少し楽に。
そして、ひどいことになってますね、驚いた、こんなの見たことないと医者に言われる
真っ黒な胃壁の胃カメラ写真にわたしも驚いた。なんだこれ。なんでこんなことになぁ・・・。

今まで何度も潰瘍はやってきてるけど、こんな真っ黒なの見たことないです。
胃壁中に胃潰瘍ができてただれては少し治り、の繰り返しでこうなったのかな。
胃壁の粘膜が黒っぽいとかではなく、もう炭の色なのです。真っ黒。
新しい赤いただれも少し見えるけど、それ以外はほぼ黒い。ひー。
救急車呼んでもよかった気がしてきた。
画像貼りたいけど、エグいので我慢します。笑

点滴して、以前も飲んだことのある薬を貰ってヨロヨロと帰宅。
薬は30分くらいで効いてきて、ぐったりと午前中眠れました。
その日はおかゆしか食べず。お薬をちゃんと飲んで、胃痙攣が減ってきて
翌日の夕方からなんとか胃痙攣がおさまって、やっと一息。スーパーの買い物と散歩を少ししました。
胃痙攣が治ると、もうすっかり治った気持ちになるけど、
依然胃は重く痛く、でもこれがデフォルトになって麻痺してるので、
あんなに真っ黒になるまで胃潰瘍を作りまくってしまうのだなぁと、反省。
我慢しすぎは良くないってわかってるし、人にならそう言えるんだけど
それでも自分は我慢してしまうんですよね。
病院着いた途端に開腹手術になった病気の時も、痛みで気が狂いそうだったのに
救急車呼ばずにタクシーに乗ってしまって渋滞で遅くなって死ぬかと思った。
いつか我慢しすぎで死ぬ気がする。。。

今回は、その後1週間くらい経って、胃の痛みも重さもなくなってきたけど
消化のいいもの食べて、お酒も当分禁止で、ちゃんと治したいと思います。
新型コロナ肺炎対策としても、免疫力つけないといけないしね。

しかし
毎回言ってるけど、結構虚弱で、胃潰瘍・十二指腸潰瘍常連でいつも胃腸の調子が悪いのに、
なんでわたしは儚げで華奢でないのだ?なぜ痩せないのだろう。。。
息も絶え絶えなのに、ほっぺた赤くふっくらして健康そうなデブにしか見えない。
早く治ってカツカレーとか食べたい、おいしいワイン飲みたいとかばっかり考えてるからか。
でもまあ、健康が一番よね。養生します。

月記:2020年4月

2020-05-06 | 月記
新型肺炎の自粛で、空いてる店もどんどんなくなり行ける場所もどんどん減って
何処へも行けない日々が始まった。
こんなにスケジュールが真っ白の日々って初めてかもしれないので、
ここにメモすることもないかな。映画館も開いてないし。。。
毎日淡々と料理して食べて料理して食べてだけの日々。

・4月始め頃から同居人ができて、結構1日3食作る。
規則正しい生活です。
・10年ほど会ってない元夫との法的離婚について弁護士を通して粛々と進めています。
・先月買ったチェストが届く。2年ほど悩んだものだけど送料無料期間に買った。
かなり満足。

映画館で観た映画:「コロンバス」この後映画館も休業になってしまった。

DVDで観た映画:「ドラゴンタトゥーの女」「復活の日」「工作 黒金星と呼ばれた男」など

Happy boring

2020-05-05 | Weblog
耳をすませて、その場の人たちの所作を見て、空気を味わうようなことをした。

友達のイラストレーターさんに、そのまた友達の写真展とそこでのお茶会に誘われて
お茶の心得は全くないのですが、台湾茶の日もあったので気楽なものかなと参加しました。
写真は素敵で、どこか自分の写真に似てるなと思ったし、なによりお茶会が記憶に残るものでした。

ギャラリーの奥に畳が敷かれて、上から吊られた布で区切ってある空間がお茶室。

靴を脱いで輪になって座り、まずはお茶をいただきます。(台湾茶ではありませんでした)
友達もわたしもお茶席は初めてで、よくわからないまま進んだのですが
そういうことは気にしないでいい場のようでした。酒饅頭もすごくおいしかった。

他の方は慣れてらっしゃる感じ。

そしてそのあと、丸い盆が真ん中に置かれて、なんと呼んでらしたか、草花の遊びが始まりました。
置き花、と呼んでらっしゃったかな。シンプルな遊びです。
切ったお花や枝や木の実、葉っぱなどがあって、順番に盆の上に置いていくだけなのです。
でも静かな中、静かな心で、考えたり感じたりしながら順番に置いていくと、
静かな心のままテンションががるというか、研ぎ澄まされて行きます。
前の人の意図を崩したり邪魔したりもするし、意図を継いだり外したり広げたり閉じたり。
でも何をしても他の方に対しての尊重と適度な距離感は保つ心地よさ。

よく聞く、よく見る、よく感じるというのは簡単なはずなのにできてないことですよね。

お茶席の亭主の方は若い男性で、ボソボソと小さい声で話される人。
多分大きな声でもはしゃいでいても、こんな感じのまま、静かに話す人なんだろう。
耳が良くないので、一生懸命聞きました。
その人が、こういう遊びには happy boring 幸せな退屈という言葉があると言われた。
あら、それ素敵。
時間ができたらこの方にお茶を習いに行こうと思いました。

「外は夏」

2020-05-04 | 本とか
キム・エラン著の短編集「外は夏」
2篇目が少年と犬の話で、かなり泣かされて(少年と犬、というだけでヤバイよね)
重松清風の泣かせるエンタメかな、などと思ったら全然違った。
ゆっくりと味わって読む本だったし、基本的に全部つらい話。
喪失がテーマだから仕方ないけど。希望があんまり見えない閉塞感、喪失感。
韓国の作家をあまり知らないけど、例えばハン・ガンとどこかに同じ空気があるように思うのは
韓国人作家だからか、韓国の人の喪失感に共通した匂いがあるのか。
冷たく厳しく空疎で寂しい中に、痛いような繊細な優しさがある感じ。
この小説は繊細というほど線の細い感じではないけど、
絶望の中に仄見える優しさ、寂しげな優しさのある話が多い気がしました。

少年と犬の話では、つい自分の興味を大事な犬より優先させてしまった孤独な少年の
深い後悔の切なさにおいおい泣いたのだけど、
「沈黙の未来」という話はもっと緻密な文章で、スラスラとは読めなかった。
これは世界から失われた「言語」が自分について語る形の話で
その言語の最後の語り手、その語り手の最後の場所、いかに集められいかに滅ぼされたか
「中央」と呼ばれる権力機構が望む統治形態の下での運命を詩的に語っている話でした。
ある国同士は百五十回以上も形を変える。それはプリズムに当たった光のように幾筋にも枝分かれして屈折する。単語が音に反射して精神に虹を映し出す。ある民族にとって愛は接続詞、その隣の部族にとっては助詞なのだ。しかしまた別の部族では本来そういうものに名前をつけるべきではないとして、名札は一切つけない。ある民族の「会いたい」は一音節で用が足りる。だが別の部族の言葉では十を超える文章で表現される。それだけではない。ある寒い地方では吐く息の形も単語の役割をしている。(沈黙の未来)

子供を失った人の話、夫を失った妻の話、愛を失くした夫婦の話…
とにかく喪失に次ぐ喪失で、続けて読んでると、ずいぶん寂しい気持ちになりますが
喪失の話はつらいけど嫌いじゃないのです。
以前「人生はビギナーズ」という邦題最低、中身は最高の映画を見た時に書いた感想がこれ。
喪失感は素敵。
喪失感って、以前はあった、一度はあったってことだから、
とても贅沢なものだと思うんです。
最初から与えられなかった者や、持っていなかった者には味わえないんだもの。
大事なものを無くした悲しさは、まっすぐで誰にでもよく届き理解される。
家族や愛するひと、こと、ものを、持っていたことのある人って多いんだなぁ。
自分は大事な家族は持っていなかったし(今は息子がいるけど)
喪失の痛みとは、あまり関わりなく、
代わりにあらかじめ与えられた空虚を抱えて生きてきました。
だから、喪失を悲しめる人を羨ましく思うことが多いです。
つらいだろうけど、贅沢なつらさだ。
一度は、大事なものを持てたわけだから。

わたしって、いじけた人間ですね。笑

もう一箇所、心に残った一行をここに。
「理解」は手間のかかる作業だから、横になるときに脱ぐ帽子みたいに、疲れると真っ先に投げ捨てるようにできてるの。(覆い隠す手)

かわいい食べ物

2020-05-03 | お弁当や食べ物
スパークリングワインは、ロゼがあるとロゼを頼んでしまうんだけど(だってかわいいもん)
同じ価格帯の普通のを飲むとそっちの方が美味しいことが多いのよねぇ。
(今もそれを思い知らされている)

人間でもきれいな人を見るのは、目が喜んでしまうけど、
外見は、全体的な好き嫌いには、ほとんど影響しない。
いわゆるイケメンに恋したことはほとんどないし、
女友達はみんな美人と思うけど、それが一般的な評価かどうかはわかんないし
どうでもいいと思っています。
ただ、かわいい食べ物にはすごく弱い。弱すぎる。
かわいくて、ちょっとユーモアがあるようなお菓子とか、もう弱すぎる。
甘いものは日常的に食べるほどは好きじゃないのに、かわいいお菓子を見ると買ってしまう。
熊さんの形の最中とか、もう美味しくなくても許してしまう。
というわけで、ワインは辛口のロゼにすごく弱い。
でも辛口のロゼのスパークリングやシャンパンで本当に美味しいのは
普段飲みの価格帯では中々ないんですよねぇ。
高いのはもちろん美味しいけど。
でもまあ、かわいいからいいのです。

「結婚式のメンバー」

2020-05-02 | 本とか
Amazonのおすすめに出てきた作家。カーソン・マッカラーズといえば、
名前は知ってて学生時代読んだかもしれないアメリカ人作家ですが、
電車が30分も遅れてるホームに立ったまま読み始めて、これは良いと思った。
12歳の少女の夏?みたいな話なんだけど、
そういう少女の成長物語にある、わたしの個人的に嫌なところがないのでした。
「あるいは淡い色合いの春の夕暮れのあと、甘くて苦い塵と花の香りが空中に漂い、あたりは暗くなって窓に灯がともり、夕食ですよと告げる語尾を引きずった声が聞こえ、エントツアマツバメたちが群れ集い、街の上空を飛び回るのだが、ツバメたちがひとかたまりになって、どこかねぐらに帰っていくと、空がとたんにがらんと広くなってしまう。この季節特有の長い黄昏が終わると、フランキーは街の歩道を歩きまわったが、ジャズに似た悲しみに神経を揺さぶられ、心がかたまって、そのまま止まってしまいそうになった。」
少女は特別に背が高い12歳。
母親はすぐに亡くなって、父親と住んでいる。
家には家事をする黒人女性ベレニスがいて、この女性のキャラクターやエピソードが
生き生きとして一番面白いです。
特に美しくないけど何度も結婚し、今も優しい崇拝者がいて、自分の魅力を信じている女。
少女とベレニスと、近くに住む親戚の男の子(5歳くらい?)ジョン・ヘンリーとの
台所での会話を中心に話は進みます。
台所では食べたりなにかしたりしながら、いろんな会話をするけど
三人がそれぞれ全能の神だったらと語る話が印象に残る。
小さい男の子ジョン・ヘンリーの全能の世界はは脈絡のない好きなものでできていて、
黒人メイドのベレニスは黒人も白人もなく全て皆褐色の肌の世界で、戦争もなく、
そしてそこには最初の夫、唯一愛した夫が生きているという世界、
主人公の少女はベレニスに似ているけど、誰でも船と飛行機を持っているもっとカラフルな世界を作る。

ベレニスの過去の話がすごく面白い。12歳の少女に、愛とは、男とは、など語るのですが、
最初の男との幸せな結婚のあとにその男が死んでしまって、
男と似た潰れた親指のろくでなしや、
男とそっくりの後ろ姿で男の持ってた古着のコートを着ていたダメ男などと
つい不幸な結婚をしてしまった話を、歌うように語るのです。
そういう男たちに関する話に、半世紀以上経って遠く離れた日本で、ひとりすごく納得するなど。

主人公の少女は、とにかくここを出てどこか、世界へ出て行きたい子で、
兄が結婚式をしに戻るので、兄夫婦が自分を連れて行ってくれると信じていて
それは不思議なくらい強い思い込みになって、そのためにあれこれ準備したりします。
その、どこかへ行きたいというのは、具体的につらいことがあるというより
今の生活に倦んで、閉塞感に耐えきれなくなってる感じですね。
それで「結婚式」というものに恋をするように夢中になって、その先の生活を夢見てる。

ここからラストのネタバレ

ラストでは、それまでの彼女の思考や、台所での長い会話や、ぐるぐると歩く町の話から
結婚式の顛末、その後の家出、ベレニスがやめて出て行くこと、ジョン・ヘンリーの死、と
大きな出来事がわりとあっさり語られます。
でも少女には親しい友達ができ、空想の世界や自分の思考だけの世界は一旦過去に押しやって
現実の世界へ幸せな気分とともに向かうのでした。
幸せな気分で向かうのだけど、読んでいるこちらがなんとなく寂しいような虚しいような
不思議な気分になるのは、ジョン・ヘンリーの死もあるけど、
少女の、ある特別な時代の終わりを見ているからでしょうかね。

作者の自伝的要素のある小説ということだけど、
この主人公の12歳女子は、見ている方向は真逆ながら、
自分なりに物を考えるまだ未熟なこの年の女の子の言葉遣いや思考の飛躍や
それを繋ぐ論理の不思議な理屈っぽさは、あれだ。赤毛のアンだな、とふと思いました。
この本の翻訳をした村上春樹は、樋口一葉の「たけくらべ」のみどりに似ていると
あとがきに書いてたけど、そうかな。
「たけくらべ」あまり覚えていないけど、今度読み返してみよう。

あと映画「レディ・バード」の主人公とも似ていると思いました。
自分を別の名前で呼べと言い張り、不器用にギクシャクした自意識に振り回されながら
突き進む不安定なエネルギー。自分は世界を知らないということをまだ知らない強さ。
そして、もろさ。
この映画は、無様で不器用でやたら尖ってた自分の思春期思い出しちゃって、
なんかもう恥ずかしくていたたまれない部分が多くて、見た直後は
あまり好きじゃないと思ったものの、でもそれだけいい映画だったなぁと、落ち着いてから思います。
その映画にも、少し似てるなぁ。
わたしも以前同じようなところがたくさんあった、少女というもの。

「小松とうさちゃん」

2020-05-01 | 本とか
「小松とうさちゃん」は、前半3人の登場人物の話がそれぞれ入れ替わり出てきて
ぷつぷつと途切れるリズムが短くて、集中しにくかったけど後半にそれぞれが関わり始めて
最後は一つの話になって読みやすくなり、ラストはまあちょっと出来過ぎの話だけど
すっきりして読後感はとてもいいです。ハッピーエンド。

小松は大学の非常勤講師。超低収入で実家住まいの超さえない50男。
うさちゃんは大手企業勤めの少し年下で、妻子もあり海外駐在経験もあり
将棋の駒のような顔なのに、小松からしたらなんでも持ってる人生。
居酒屋で知り合い、時々飲むようになった友達どうしですが、
小松がみどりさんというわけあり女性と知り合ったところから話が進み出します。
小松はみどりさんを好きになるのですが、低収入、実家住まい、外見はおっさん、という引け目もあり
思い切ったことができないのを、うさちゃんに励まされて一歩進むのです。
うさちゃんは、ネットゲームにはまってて、それが後半に効いてくるんだけど
仕事はできそうだけど、わたしには特に魅力的ではない。気楽に浮気もするしね。
でも小松には好感を持ちました。何より誠実でやさしい。
時におろおろと物慣れず頼りなく見えるけど、時にどっしりと動じないところもあって
好きな相手の問題も丸ごと受け入れる包容力もある。中々いい男と思う。

もうひとつの掌編が、この話の元になったもので、そのあとこれが書かれたんだけど
作者にとって愛着のある二人なのでしょうね。

残りのもう一編は、クラゲの話で、この話は好きです。
動物やものを擬人化した話ってわりと苦手なのですが
擬人化の具合によっては受け入れられるものもある。
人間化しすぎてない、特に感情の部分で人間っぽくなかったり
論理がへんてこだったり人間的には意味が通じなかったりしながら
不思議なリアリティが少しでもある、というものなら、大丈夫かな。
たとえば西加奈子の「しずく」という短編集の中の猫の会話は、
猫が話せたら確かにこんな感じかもなと思わせて好きだし
このクラゲの話もそうです。
クラゲは思考はするけど意思はない、というところとか。
その特別なクラゲと心だけクラゲの内側に入った人間の女性の話で、
女性が若い人でなく還暦くらい、というところもいいよね。

わたしも心だけになって、クラゲの中に入って、クラゲに笑うってどう言うことか教えて、
そして一緒に笑いたいな。

絲山秋子「小松とうさちゃん」