東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

栃木県・茨城県旅行(1/6) 那須 衣服&神事用大麻の博物館を見学

2023年08月07日 | 綿栽培,糸つむぎ,織り,染色

 先月、関東の栃木県や茨城県などに行ってきました。最初に、栃木県那須にある大麻博物館に行きました。この博物館は在来大麻に関する資料や現物を展示しています。大麻と言うと、今や麻薬のことを指しています。そのため、密かに栽培して逮捕者が出ているニュースをよく聞きます。
 この博物館に展示してある大麻は在来の麻薬成分が少ない大麻です。古代には紡いで衣服にされたり、今でも神事に使われています。その繊維の取り方ははカラムシによく似ています。しかし、今の日本で栽培している所はわずかしかありません。

          栃木県那須にある大麻博物館を訪れる


 20年ほど前に何度か訪れた新潟県美麻村、当時はたくさん大麻が栽培されていました。倉庫に大量に貯蔵されていた大麻を思い出します。その美麻村でも生産が少なくなっているそうです。古代に貴重な繊維だった大麻が無くなるのは寂しいものです。ちなみに、栃木県で大麻の繊維を取ったり紡ぐ体験をする場所があるそうです。来年体験してみたいと思っています。

 大麻の繊維のサンプル   天井に展示された大麻    たくさんの資料
  

 ちなみに、「麻」は古代には「お」と発音していました。田布施町の「麻郷」は今でも「おごう」と呼ばれています。田布施は古代の古墳がとても多い地域です。そのため、当時の麻郷地区では大麻を栽培して衣服を生産していたのではないかと思われます。
 今の麻郷地区は、大麻栽培の痕跡や言い伝えが全くありません。残っているのは土地名「おごう」だけです。明日香時代、周防国の中心が防府になった頃に生産を止めたか移ったのでしょうか。

       大麻の繊維を紡ぐ足踏み紡ぎ機、※スピンドルも展示


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