東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

カカシのある風景、台風対策の稲結び

2011年09月25日 | 稲:その他

 久しぶりの休日のため、田んぼに散歩に行ってきました。稲刈りにはまだ早いので、台風の影響を調べるための調査も兼ねた散歩です。すると、私が支援してきた小学生が田植えした田んぼ草取りした田んぼはあまり稲が倒れていませんでした。また、耕運を手伝った田んぼ田植えを手伝った田んぼも被害はありませんでした。被害が少なかった理由は、植えた稲の品種(キヌヒカリ)が背丈の低く風に倒れにくい性質があるためです。10年ほど前にコシヒカリを作って台風で倒れたことがありました。この有名な品種であるコシヒカリは背丈が高いのでちょっとした風で倒れてしまいます。私はこのコシヒカリの失敗後ずっとキヌヒカリを作っています。なお、古代米にも倒れやすい品種があります。

               台風が過ぎ去った後、初めて訪れた田んぼ


 調査のために田んぼを進むと、あちこちで稲が倒れていました。そして、ある田んぼでは台風対策として稲が倒れないように稲同士が結んでありました。おそらく、この田んぼの耕作者が暴風雨の中で稲が倒れないように、稲と稲を結びつけたのでしょう。このような稲作の苦労を見ると頭が下がります。

                 倒れないように稲同士が結びつけられた田んぼ


 稲がべったりと倒れると、地表の水分やその後の雨で穂発芽したり、病気が出たりします。結果として米の等級が下がります。ここの田んぼは販売を目的として稲作をしているわけではないため実質的な被害は少ないです。しかし、稲作を収入源としている農家は大打撃です。

      風で倒れてしまった田んぼ         倒れた稲のそばで咲く彼岸花
 

 田んぼの一箇所にカカシが立っていました。しかし、台風が来る前と姿が違っていました。帽子が飛んでしまったり、肩が垂れたり、向きが変わったりしていました。暴風雨で衣服の一部が飛んでしまったり、向きが変わってしまったのでしょう。ちょっと無様で不思議なカカシになっていました。

            台風後、倒れかかった稲と無様な姿になったカカシ


           台風前、上の写真と比較すると稲とカカシの変貌は明らか


 台風の惨禍は田んぼだけではありませんでした。小川が一部削れしかも氾濫したのか、小川から田んぼへ大量の落ち葉が流れ込んだ跡がありました。しかし、10年ほど前のように小川が決壊したり崩れたりしなかったのは幸いでした。

     水が流れ込んだ勢いで倒れた稲     小川から水が溢れ流れ込んだ跡
 

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