東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

わら細工民具ほぼろのデザイン性を検討(2/2)

2022年09月17日 | 歴史探訪他ウォーキング

 わら細工民具ほぼろを作るにあたって、前回は藍染めした紐で底を編みました。今回は、同じく藍染めした紐で内側を編みました。そして、取っ手を付けて完成しました。内側を編むにあたってワラの端を切りそろえました。ほぼろの内側はワラの端が盛り上がって編みにくいためです。
 本来のほぼろは、ワラの長さに合わせて大きさが違うものなのです。長いワラを使えば大きなほぼろに、短いワラを使えば小さなほぼろになります。そのため、ほぼろの大きさを統一するならば、ワラの端を切ってそろえる必要があります。今回はワラの端をハサミで切って揃えました。ちなみに短いワラで大き目のほぼろを作ったため、内側をきちっと編めなかったほぼろを見たことがあります。そのようなほぼろは底が抜けがちになります。

           藍染めした紐を使って編んだほぼろ


 さて、内側に盛り上がったワラの端を切りそろえると、底が抜けないように紐で編み込んでいきました。底と同じように蜘蛛の巣のように外側から内側に向かって編み込んでいきました。ほぼろの内側に両手を差し入れて、曲がり針をほぼろの内側と底側を通します。そして、通しながら紐をきつく縛ります。ちなみに、紐は水で湿らせておきます。麻紐は湿らせると伸びて、乾燥すると縮みます。そのため、編み込みが終わって紐が乾燥すると締まるのです。

 曲がり針を使って編む    紐なしほぼろ完成   ほぼろに取っ手を付ける
  

 最後に取っ手を取り付けてほぼろが完成します。取っ手もワラを編んで作ってもよかったのですが、今回は市販の太めの三重麻紐を使いました。手さげになるように、適度な長さの紐を2本使いました。その紐の端を解いてほぼろの縁の四ヶ所に結び付けました。今回は手さげにしましたが、お好みによって肩掛けにもすることができます。去年の五月、肩掛け、手さげ、手持ち無しの三種類のほぼろを製作しました。
 なお、制作後に思いました。紐をより濃く藍染めした方が良かったかなとの思いと、底と内側の編み込み螺旋模様をもう少しデザイン的に良くすればとの思いです。

   ほぼろの内側の編み込み完了      手持ち紐を取り付けて完成
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする