このSONY製トランジスタラジオ TR-724の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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とても古い自動車を修理したい時に、部品がどうしても手に入らないときがあります。このように修理部品が供給されない古い自動車を修理する場合、まったく同じ型の自動車を部品取り用として手に入れることがあります。そして、部品取り用自動車から部品を取り外して、直したい方の自動車に組み込んで修理します。
今回、SONY製の古いトランジスタラジオ TR-724を修理しようと思います。古い自動車を直す例のように、1台を修理用のラジオに、もう1台を部品取り用ラジオにしようと思います。うまくいけば、2台共に修理できるかも知れませんが。
左はわずかに動作するも大破した部品取り用ラジオ、右は修理用ラジオ
まずは、修理する前にラジオの部品を調査しました。いつものことですが、私は修理する前に製造年代やラジオ内の部品を調査します。まず、使われている電池は006P(9V)です。この小さな筺体でありながら、短波も受信できる設計になっています。私は短波放送はあまり聴きませんが、競馬、市況、天気概況などを放送しています。かつて私はよく登山をしていましたが、高層天気図を作るときに短波放送を聴いていたことがありました。
小さいながらよくまとめられている部品や基板
まずは、高周波関連の能動素子であるトランジスタを調査しました。まず、発信/混合/周波数変換には2SA123が使われていました。そして、中間周波段には2SC76が2個使われていました。
発信/混合/周波数変換段の2SA123 中間周波数増幅段の2SC76
次に低周波増幅段です。面白いことにすべて同じトランジスタ2SD66が使われていました。普通トランジスタラジオでは電圧増幅用と電力増幅では別のトランジスタが使われていることが多いです。このため、このラジオは珍しい例と言えます。
電圧増幅段の2SD66(2個) 電力増幅P.P段の2SD66(2個)