東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

がっくり、稲の穂発芽

2005年10月19日 | 田舎暮らし
 この秋の長雨で、お米が穂に付いたまま発芽してしまいました。写真で、一つ一つのお米から突起のようなものが出ているのが分かると思います。これはお米の芽です。稲刈りする前に穂に付いたまま発芽することを「穂発芽」といいます。このような稲を収穫しても、お米としての価値はありません。このような品質が低下したお米の出荷は困難です。

 今回作ったうるち米の「キヌヒカリ」は、美味しくて台風などに強い長所があるものの穂発芽しやすい短所があります。その短所が今回の長雨ではからずも出てしまいました。おそらく収穫してお米にしても、いったん発芽したお米は美味しくありません。

 去年は台風,日照り,そして鳥害で収穫がほとんど無くて今年こそはと思っていたのに、穂発芽してしまってほんとにがっくりです。田んぼの「キヌヒカリ」をすべて調べてみましたが、ほとんどの稲が穂発芽していました。せっかく晴れて、稲刈りしようとしたやさきなのにがっくり。農業は自然に対して本当にもろいことを痛感しました。

 美味しくなくても悪天候に強いお米を作った方がいいのか、美味しくても悪天候や鳥害に弱いお米を作った方がいいのか・・・・。4年前に作った「日本晴」はとても作りやすく悪天候に強い品種でしたが、「まずい」との評価で今の品種にした経緯があります。どちらがいいのか、とても迷うところです。
コメント (2)
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