甘味処で中華皿のカレー

秋の気配もしてきたので、久しぶりに菊坂下の甘味処『ゑちごや』さんへ。
期待通りというか、当たり前だと思うが、ゑちごやの異臭は全くなくて安心した。そのぶんお客さんも多い（これが本来の姿のはず）ので、早めに頼んだほうが賢明だろうと、ろくにメニューも見ずに「カレーの大盛り」と伝える。
座ってから、いやぁここはやっぱり改めて炒飯だったかな、おっ卵焼き定食ってぇのもあるじゃん、野菜炒めかぁ、ラーメンもよかったかな…などとメニューを見直すのだが、ここは間違いなく甘味処。
店頭のショーケースには、ずらりとおいしそうな和菓子が並び、それを求めるお客さんも結構やってくるのだ。
さて、カレーは水分多い系だが、厚い豚肉の脂身も入っている懐かしい味。
しかし、その器をよく見ると、渦巻きを角張らせたようなあの中華柄がぐるりと縁を飾っている。
ただし、形状は紛れもなくカレー用の器。しかも、食べ進めると「ゑちごや」の文字や電話番号も入っているではないか。


もう、何がなんだかわかりません。
中華皿なのか、カレー皿なのか、中華柄のカレー皿をわざわさ注文してこさえてもらったのか…。
ただ一つ言えることは、どんなにみんなが炒飯や野菜炒めや焼き魚定食ばかり頼もうと、ここはやっぱり老舗の甘味処だということである。