『いまも、君を想う』(新潮社刊 1200円+税)
街歩き系、昭和系の著書を愛読している川本三郎氏の最新刊である。2年前に亡くなった奥様とその結婚生活、そして今を綴ったエッセイ集だ。
妻を亡くすということの悲しさ、せつなさ、戸惑い、難しさが、川本さん独特の文体でジワリと滲みてくる。亡くなった後の普通の生活の中でふと回想されるシーンに胸が熱くなる。ちょっとしたエピソードに泣かされる。
たとえば、奥様が買い物をしていた豆腐店のおかみさん、リフォームにやってきた若い大工さんとのやりとりなどは、静かなだけに余計に深く心に響いた。
でもそれは、お二人の結婚生活がいかに素晴らしいものだったかを物語っていることにほかならないのだが。
川本さんは「よく眠るほう」らしい。そして「最近、眠る新しい楽しさが加わった」と書いている。
それは「夢で時折、家内に会えること」だという。こんな素敵なフレーズも出てくる、おやじ泣かせの一冊である。
ちなみにウチは僕の方が10も年上だから妻が先に逝く心配ないと思っていたら、「七歳年下の家内がこんなにも早く逝ってしまうとは」と書かれていて、不安になってきた。見た目は、そうとう元気だけど(笑)。
毎日暑くて体力消耗しちゃってるところですのに、
こちらもお熱くてまいっちゃいました^^
この日のタイトル、それほど深い意味は
なかったんですけどね(笑)。
ウチは、確かに“暑い”夫婦です。