この日も500円玉ひとつ握りしめ、「大門」か「ひょうたんそば」どっちにしようかなとベイスターズ通りを海に向かって歩いていたのだ。
ところが、またしても『香港酒家 景記』の立て看の日替わりメニューに引っかかってしまった（笑）。
C 豚肉と玉子と長ネギ炒め 630円
D 麻婆もやし 500円
Cは「豚肉」「玉子」「長ネギ」と大好きなワードばかりが並び、いきなりヨダレ洪水注意報が発令された。
しかし、Dの「もやし」も捨てがたい。もやしのみというところが潔いではないか。口の中でもやしの食感のイメージが広がっていくよ。
う～ん、頭を抱えながらの入店だ（蕎麦はどーした？）。
悩んだ挙句、Dに決定。
やっぱり、もやしが好きなんだなぁ、オレ。
もやしにして、正解（孤独のグルメ風に）。
想像通りうまかった。スーパーで売ってるもやし１袋以上のボリュームがたまらない。挽肉、ニラ、人参と共にピリ辛に炒されていて、まずいわけないよね。たっぷりあるので、一度にたくさん口に詰め込んでも大丈夫。もうその度に口の周りについちゃう油なんか気にしてられるか、どんぶりご飯と交互にひたすらワッシワッシとかっ込むのみだ。
それにしても、これでスープ、漬物、杏仁豆腐、さらに食後にコーヒーまでついてきてワンコインって、なんだか悪い気がしてくるなぁ。
そして、立ち上がりながらテーブルの上の伝票を手にした時、ゾッとしたのである。
だって500円玉ひとつしか持ってなかってんだもん！
Cなんか、そもそも選択肢になかったんだ。あぁ、アブナイアブナイ。もう200円位は余分に持って出ないとダメじゃん。
辛さとうまさ、一気にかっ込んだエネルギーで噴出された汗に、冷や汗まで加わって、帰り道はエライことになったのである。