寝ずの番

マキノ雅彦（津川雅彦）監督、最高ですこの作品！

上方落語界の重鎮、笑満亭橋鶴が亡くなった。さあお通夜の晩は弟子たちによる寝ずの番です。師匠の思いでを笑いに変えて一晩中の大騒ぎ・・・。

ものすごく面白い！予告編を見ただけなら下ネタ連発の、ただ面白いだけの作品かと思ってたけど、いやいや確かに絶対にＴＶでは放送出来ない禁止用語が多く出てきますがそれがなんとも「粋」な使い方で、そして亡くなった人への込められた思いが溢れてきて涙が止まらないようになってきました。死んでいる師匠を抱えての「死人のカンカン踊り」や艶話ばかりの歌合戦などなど、笑いながらも泣けてきます。最後には、おかみさんが唄ってたなにげない都々逸があとあとになって心に響いてきます・・・。

主役の中井貴一・木村佳乃をはじめ、笹野高史・岸部一徳・冨司純子・堺正章などなどこれ以上ないような配役です。これはオススメです（といっても、Ｒ－１５なんですけどね・・・というか１５歳以下の子供にはこれの面白さはわからないだろうなぁ・・・）。

帰りの道すがら、「ち○ぽ」や「ま○こ」や「お○そ」という言葉を口ずさんでしまう私がいる・・・（やっぱり、凄く耳に残るのよ＾＾；）。

立食師列伝

戦後の闇市の頃から現れては消える「立食（本当は口へんなんですけど・・・）師」たちの様子を描いた作品。押井守監督が昔からもっていたネタらしいけどね・・・。

まあとりあえず変わった作品です。映像も変わってるし、出演者も変わってる（ほとんどが業界人です）し、セリフのほとんどが屁理屈だし＾＾（山寺さんはさすがにいい声なんですが・・・）。『うる星やつら』を作ってた頃の押井監督を思い出させるような感じです。

立食師たちのエピソードよりも、その時代の事件の紹介の方が面白かったんですが（「ハンバーガー猫肉事件」とか「モスラ東京タワー襲撃」とか・・・）、約２時間の講談みたいな屁理屈に付き合える方は是非どうぞ！