天の茶助

一人の少女を救うために天界から男が舞い降りてきた・・・自分の一言で、死んでしまうシナリオになってしまったために・・・でもその男はシナリオ書きじゃなくてお茶くみだけど。

久しぶりのＳＡＢＵ監督ですけど、前半の走るシーンは流石です。話は面白い発想なんだけど・・・辻褄は・・・合わないですよねぇ・・・。でも、沖縄の雰囲気で最後までいきましたからね。

松山はこういう役柄は似合ってるね、大杉さんと伊勢谷もなかなかの脇役だし、寺島さんはＳＡＢＵ作品には欠かせないし、大野いとは今回新しい役柄ですけど、これはこれでハマってたんでこれからに期待ということで。

で、なんでこれでＰＧ１２なのか・・・？

三人吉三

シネマ歌舞伎の最新作。コクーン歌舞伎からの映像化。ただ3時間を超えるものを2時間半に編集してますけどね・・・。

これはタイトルは知ってたけど、内容は全く知らなかったんで、結構ショッキングな内容なんですねぇ・・・。

で、役者陣ですけど、勘九郎は良し、七之助も良し・・・・で、一番なのは笹野高史さんですね・・・この人が一番歌舞伎者じゃないかと思うくらいに・・・。

シネマ歌舞伎はもっともっと新作が観たいんですけどね・・・。

愛を積むひと

立ちいかなくなった工場を畳んで、妻の希望もあって北海道の美瑛に住むことになった夫婦。妻の希望もあって石塀を積み立てていくことになるが・・・妻は急逝してしまう。残った夫は、妻の残した手紙により石塀作りを続けることに・・・。

朝原監督が優しく丁寧に撮った作品です。出演陣もベテランが多いので、ツボを押さえたいい作品です。物語の前半を若い2人の話に、後半を娘との話になっていますけど、杉咲花と柄本明の存在感が際立ちます・・・佐藤さんがちょっと年齢より上の役なんでちょっとだけ違和感はあるですけどね・・・。

でも出演者はこれくらい少ない方が丁度いい作品でした。

極道大戦争

ヤクザとヴァンパイアと謎の組織と・・・でなんと言って説明したらよいのか・・・。

まぁある意味、三池監督らしい作品なんだけどね。前半のリリーさんやでんでんさんの件は勢いがあって面白かったんですけどね・・・後半のカッパとＫＡＥＲＵくんあたりから話の風呂敷を広げすぎて、ちょっと失速しちゃうのが残念！

噛まれたらヤクザが伝染するっていう発想は良かったんだけど・・・そうすると一つの町だけじゃ収まらないからねぇ・・・それと高島礼子の件は何だったのか？とか、成海璃子の立ち位置は？とかいろいろあるけど、市原隼人の勢いだけじゃ収まらんかったのね・・・しかし、市原は自ら役柄を限定していってないか？

でも、これは渋川さんが主役かもしれん・・・。

海街ｄｉａｒｙ

家を出た父が死んだ・・・葬儀に出た3姉妹はそこで、腹違いの妹を引き取ることに・・・彼女が鎌倉に来てからの1年間。4人が本当の家族になるまでの話。

是枝監督らしいやさしい話です。もちろん原作があるんですけど是枝色が強い気がしました。綾瀬はるかと長澤まさみの初共演なんですけど、この2人に樹木希林と大竹しのぶが一緒の画に収まってるシーンがあるけど、これが数十年後にすごい価値になるようになればいいな・・・。

物語のポイントになる広瀬すずはこれだけのメンバーの中でも新鮮さを全面に出していて良かった・・・実際彼女じゃなきゃこの作品は成立しなかったんじゃないかと思うくらいに・・・。

葬儀から始まって葬儀で終わる話なんですけど、始まりと終わりで4人の表情が変わっていくのがとっても心地いい作品でした・・・この4姉妹の5年後話が観てみたい・・・。


ちょっと話が逸れるけど、前田旺志郎はこの年代のいい脇役になっていってるねぇ（兄と共に・・・）。もう「まえだまえだ」はやらんのかしら？