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ふぉるもさキッチン(台湾厨房)

台湾あれやこれや、色々なトピックスをご紹介したいと思います。(すでに閉店してしまった施設、店舗もあります。悪しからず。)

平渓線菁桐駅

2010-01-20 22:36:00 | 町を訪ねて
 今回は台北縣の台湾鉄道の単線、平渓線の終点駅、菁桐駅とその周辺についてのご紹介です。


       
 平渓線は平日こそ利用客は少ないのですが、休日ともなるとお客さんでいっぱいになり、菁桐老街は大変にぎやかになります。けれども駅自体はこんなにのんびりしたムード。のどかな田舎の駅っていうかんじでしょ。


       
 駅舎はこんなふうに木造の古い造りです。


       
 駅舎のお隣にはこんなお土産物屋さんがありました。10年くらい前にも菁桐駅へ行ったことがあるのですが、その時はこんなお店なんかありませんでした。のどかな老街を求めて大勢お客さんが訪れるから、こういうのを作ったんでしょうね。レトロなお店にはお客さんが溢れ、皆さんお店の前で写真撮影なんかしていました。


       
 おおおおお!こういうのも売っているんですね!いっぱい並んでいると、色とりどりできれい!このお土産はミニランタンの飾りですね。ランタン飛ばしのメッカ平渓線ならではのグッズです。旧暦の1月15日にここ菁桐あたりで毎年ランタン飛ばし大会があるのですが、それにちなんだ商品も最近では売り出しているようです。


  
 あれれ?この木の筒みたいなものは何だろう?すごくいっぱいぶら下がっています。しかも、吊してあるのは使わなくなった古い列車の展示スペース!この木の筒、よく見てみると何か書いていますね。


       
 なんとこれは、「許願筒」というもので、これに願い事を書いて吊すようなんです。絵馬みたいなものですね。


       
 駅前にはいろいろなお店がありますが、飲食店も多いです。これはレストラン。木造の建物がいい雰囲気です。「紅寶礦工食堂」という名前のお店です。


             
 お店の脇にはこんなものがありました。うん?これはいったい何?灯籠かなあ?ガス灯だったのかな?骨董品っぽいです。


             
 これはコーヒーショップの看板。「煤」という名前です。そしてヘルメットをかぶったおじさんが笑顔でコーヒーを飲んでいる絵が描いてあります。そう、ここ菁桐はその昔、炭鉱の町だったんです。今はもう掘り出したりはしていませんが、元炭鉱の町をアピールしようと、菁桐では様々な取り組みが展開されていました。


       
 駅前の道路の、一番目立つ場所にはこんなモニュメントが。炭鉱夫の生活を描いた像ですね。


       
 駅のそばには「菁桐礦業館」という資料館がありました。この中には炭鉱業が盛んだった頃の写真や、資料、当時使われていた道具などが展示されていました。


       
 線路の北側には元炭鉱の入り口がありました。当時、使われていた建物も残っています。石炭処理に使われていた工場跡のようでした。


       
 菁桐駅から西に100メートルほど行ったところにも、炭鉱の入り口だった場所がありました。今ではもう入り口も封鎖されていますが、大きな炭鉱窟だったことがわかります。


       
 この辺りには日本統治時代、多くの日本人が炭鉱事業に携わっていたようで、日本式の家屋も残っています。これはその一つで太子賓館。今はレストランになっていますが、昔は炭鉱会社のクラブハウスだったとか。


       
 ここも日本式のおうちです。「皇宮」という名前のカフェレストランになっていますが、木造で純日本風の造りです。その昔、炭鉱業責任者の住まいだったということです。


       
 「北海道民宿」という民宿もありました。この門の中の建物は日本統治時代は、炭鉱業のために北海道からやって来た人達が住んでいた場所だそうです。


       
 菁桐駅のそばにこんな穴が空いている場所を発見!いったいこれは何でしょうか?防空壕の跡かもしれません。


  
 少し平渓駅よりの山の中腹にも防空壕の跡のようなものを発見しました!物騒だった時代の忘れ物を見たような気がしました。

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南庄老街は楽し!

2009-12-26 23:26:29 | 町を訪ねて
       
 苗栗縣南庄郷の老街に行ってきました!ここは台北縣瑞芳にある観光地、九份のような雰囲気が漂う、賑やかな観光ポイントです。違っているのは日本式と客家式の文化が混ざって溶け合ったような面白さが際だっていることでしょうか。


             
 老街の方向に歩いていくと、水がジャージャー流れている音が聞こえてきます。山からの湧き水でしょうか、溝に向かって流れています。地元の人はこの水を利用して皿を洗ったりしています。


       
 老街の入り口付近に来るとこんな水場がありました。これは生活用水っていうわけでもなく、噴水というわけでもない感じ。だけど、水が豊富にあるってことはよくわかります。


       
 更に老街に近づくと、おや?何だ何だ??溝の上に分厚い石の板が渡してあるんですけど・・・・木製の屋根もついているんだけど、いったいこれは何??


             
 おおおお!さっき見た水はこの溝にも引き入れられていたんですね。


       
 実はここ、「洗衫坑」という洗濯場なんです!南庄の人達がここで洗濯したり、野菜を洗ったり、鶏をさばいたりするために、1940年代頃作られた水場なんだとか。今でも昔同様、ここは南庄の庶民がお洗濯に使っているんですって!


       
 老街の入り口付近にはなんと、防空壕もあります。もちろん今は使われていませんが、日本統治時代に日本軍がここに作ったそうですよ。


       
 ちょっとわかりにくいですが、指をさしているあたりが防空壕跡です。今では遺跡の一つとなっています。

 老街のなかの文化路を進んでいくと、いろ~んなお店がいっぱいあって、とっても賑やか!もう歩いているだけでワクワクしちゃいます。


       
 ひときわ賑わっているお店を発見!ここは「江記花蜜」というお店。“桂花醸”というキンモクセイのシロップを売る老舗です。夏場はかき氷にシロップをかけ、冬場はお汁粉にシロップをかけて売っていますが、これがもう大人気!もちろんシロップも販売しています。


             
 「江記花蜜」の看板メニューの一つ、“大豆泥氷”を食べてみました。お豆の風味がふわ~っとひろがっておいしいかき氷でした。

       
 文化路を左に曲がって“桂花巷”という小道に入ってみました。う~ん、なんともレトロな雰囲気がします。  


       
 ちゃんと老街の見取り図も貼ってありますね。昔々、公務員が出勤途中にこっそりこの道沿いにある麺を食べていたらしいのですが、この道は狭くて見つかりにくかったそうです。それで友達を呼び出してお喋りしたり、買い食いしたりと、秘密の用事に使われていたとのことです。


        
 古い映画にも「桂花巷」という名の映画がありますが、おそらくここ南庄のお話だと思われます。


       
 ここ「桂花巷」には老舗の麺屋さんがあります。「桂花巷老麺店」です。40年以続いているこのお店の看板メニューはとろみのついたスープの麺!お椀の中にはつみれやタケノコ、ニンジンなどが入っています。優しい味わいに心惹かれる人も多いことでしょう。


             
 路地を進んで行きましょう!むむむむ、このお鍋の中に入っているものはなーんだ?ぺらっとした平たいものがたーくさん!そうです、ここは「丈母娘辣椒滷豆干」という豆干(トウガン)を売っているお店!台湾風味の醤油で煮込んだ豆干を辛いにんにく醤油であえて食べるんです。南庄老街の人気店なんだとか。


             
 中正路と民族街のコーナーにレトロな店構えを発見!看板には「永涼製氷」と書いてあります。


       
 このお店も老街の名物店なんです!アイスキャンディーを専門に販売している老舗です。40年以上もご主人がおいしいアイスキャンディーを作り続けているんです!パッションフルーツ味、パイナップル味、梅味、それに昔懐かしい金時豆アイスなど、すべて100%本当のフルーツやお豆から作っています。


       
 ローズ味なんていうアイスキャンディーもありましたが、これまた香りよく美味しかったです~。棒付きタイプのと、カップに入れてもらうのとがあるようでした。


             
 永涼アイスキャンディーのお店の向かいにある広場に、こんなものがありました。いったいこれは何??


       
 この丸いのは古井戸の跡ですね。日本統治時代の初期の頃に掘られたものだそうです。


             
 文化路との突き当たりのちょっと手前に、上の道路につながる階段がありました。一見、どうってことない石段なのですが・・・


 
 なんとこの階段、乃木希典が作らせた階段なんです!その名も「乃木崎」。「崎」というのは階段という意味があるんだそうですよ。明治30年、乃木将軍が南庄を訪れたとき、地元の人達が荷物を担いで坂道を苦労しつつ上っているのを見て、階段を作ったのだとか。


             
 階段の上にはこんな石碑もありました。乃木将軍の名前が刻んでありますね。


       
 乃木崎を上りきった向かい側に木造の建物がありました。ポストがありますが、ここは昔郵便局だったそうです。日本統治時代の1900年、「郵電所」としてオープンしたとのことで、開始からすでに100年たったとはいえ、和風の外観を留めています。修復された後は、郵便博物館となって解放されています。


       
 郵便局の斜め向かいにも、木造の和風建築家屋がありました。覗いてみるとお庭も立派です。ここは官舎だった建物で、南庄の庄長さんのお住まいだったようです。


       
 中正路の戻り中ほどまで歩いてくると、浴衣がずらーっと並んでいるお店を発見!「日式和服」という看板があります。ここは「建新布行」という浴衣を売っているお店なんだそうです。お店は創業45年、ずっと布地を扱ってきた老舗だということですが、何年か前にお土産の商品を売り出そうということで、浴衣の販売を始めたのだそうです。


       
 中山路のほうに行くと、レトロな映画館がありました。昔の映画を放映しているのでしょうか、看板がいかにも懐かしい感じ。


       
 ここは「南庄大戯院」という映画館なのですが、レストランにもなっているようでした。映画の放映は一日7回みたいですね。


       
 レトロなお土産も販売しています。有名人も多く訪れているようでした。


       
 こんなリヤカーもありました!宣伝用の自転車でしょうか。「何日君再来」のポスターと、原住民の女の子が主人公らしき映画のポスターが貼ってありました。


       
 南庄老街を一巡りしましたが、なかなか盛り沢山の内容で楽しく過ごせました!美味しいものもあって、目もお腹も満足しちゃう老街散策でした。興味のある方は是非南庄へ!

南庄老街行き方:
   列車で竹南駅下車、竹南から苗栗客運バスで南庄下車

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日本の面影を訪ねて宜蘭市へ

2009-10-06 16:53:51 | 町を訪ねて
 ご近所の台湾のかたで、日本大好きおじさんに宜蘭市に連れて行っていただきました。この日のテーマは「宜蘭市の中の日本を探そう!」です。はてさて、どんな旅になりますか・・・おじさんの車に乗せていただき、宜蘭に向けてレッツゴーです!


             
 まず、最初に我々が向かったのは蘭陽渓という川のほとり。この辺りは川沿いに長い土手が続いているのですが、川にかかる橋(蘭陽大橋)のすぐ近くにこんな石碑が建っていました。地図には「宜蘭濁水渓治水紀念碑」とあります。


             
 しかしおじさんの説明によると、この碑は“日本統治時代に宜蘭地区の責任者だった西郷菊次郎の栄誉をたたえたもの”なんだそうです。こうして記念碑となって台湾にその名を刻まれている日本人は少なくありません。


       
 次に向かったのは進士社区という地域。静かでのどかな田園地帯です。そんな緑豊かな土地にこんなドーム型の建物がぽつんと建っていました。いったいこれはなーに?


       
 建物のそばに説明書がありました。「進士1号機堡」と書いてあります。赤煉瓦で造られているからでしょうか、「赤蜻蛉」と呼ばれていたようです。
 そう、実はここ、その昔戦争の基地だったのです。当時は戦闘機が配備されていて、ここから兵隊さん達が飛び立っていったのです。
 つ・ま・り・・・・ここはあの“神風特攻隊”の基地だったのですね。第二次世界大戦中、多くの若い兵士が死に向かって旅立っていった場所だったのです。今ではひっそりと穏やかな田畑が広がる、一面のどかな風景なんですが・・・


       
 ドーム型の建物の真ん前に、緑色の草で覆われたこんもりとした塊がありました。よくよく見ると、それは飛行機の形をしています。当時の兵隊さんはこれくらいの大きさの戦闘機に乗って、こちらの方向へと飛び立っていったのでしょうか。


       
 神風特攻隊の基地「赤蜻蛉」の住所はこちらです。興味のある方は是非どうぞ。


       
 「進士1号機堡」から500メートルほど離れたところにも、もう一つドーム型の建物がありました。


       
 こちらは「進士2号機堡」と書いてあります。「進士1号機堡」とほぼ同じ大きさです。


       
 「進士2号機堡」の中にこの辺りの地図があるのを見つけました。これを見ると、当時は基地周辺に弾薬庫や燃料庫なんかがあったのがわかりました。


             
 地図の左横にこの地区についての説明書きがありました。この文によると、昔々この辺りは梅花鹿がいて、平埔族が暮らしていた所だったようです。そこへ漢人がやってきて田畑と家を造り、農作業をするようになったとか。
 そして後に日本人がやってきて、この地を戦争の基地にし、ここから「天皇陛下万歳!さよなら母さん!」と叫びながら飛んでいく悲しい歴史がありました、と続きます。そして戦争が終わり、神社は壊され、時は移り、経済も復興していき、緑の多い自然豊かな土地になりましたというよう文句で締めくくられていました。

 ところで、「進士1号機堡」や「進士2号機堡」から少し北に行ったところに「鑑湖堂」という古い住宅跡があります。ここは18世紀に中国福建省から台湾にやってきた陳計勃氏の子孫が、住んだお宅らしいです。陳氏一族はこの地域の発展に力を注いだ当時のお金持ちで、立派なお宅の回りには大きな池、庭園、書院まであります。


       
 その庭園の中に「落羽松園」という松の木がいっぱい!のお庭があるのですが、これがすごかったです!この地面からぴょこぴょこ飛び出しているのは根っこでしょうか?それとも若木でしょうか?


             
 とっても不思議で、且つ美しい庭園でした。広範囲にわたって松の木が植樹されていて、圧巻という感じすらしました。


       
 「落羽松園」のすぐ脇に、「竹管楽器工房」という小屋があったので入ってみました。ここには竹で作った木琴ならぬ‘竹琴’がたくさんありました。
 中でもこーんなに大きな竹の楽器が!いったいどうやって使うの??


             
 正解はこちら側から、竹筒のくちをスポンジのついたはたきで叩くと、音が出るってわけでした。やってみると、なかなか面白い~!

データ   
宜蘭濁水渓治水紀念碑:9号線沿いの蘭陽大橋北側地点からすぐ。
           最寄りの駅は台鐵二結駅。

「進士1号機堡」:宜蘭市進士路24ー2
        台鐵宜蘭駅より約3,5キロ東南。タクシーで行かれたほうがいいでしょう。

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三峡老街

2009-09-22 23:05:52 | 町を訪ねて
 三峡は台北近郊の町で、1DAYトリップするのにもってこいの場所。しかも、老街もあり、有名なお寺もありで、なかなか楽しい散策ができますよ!

       
 三峡老街は数年前にリニューアルオープンされました。それまでは古いレンガ造りの建物が建ち並ぶだけの通りだったのですが、補強工事されてからは観光老街として生まれ変わり、土日など休日ともなると大勢の人で賑わいます。


       
 やはり何と言っても目を引くのはこのレンガ造りの建物のずらっと並んだ様ですね。


              
 飾りの彫刻といい、アーチ型の走廊上部といい、優美さをを感じます。


       
 ここのお宅には小さなバルコニーがついています。趣味の良いデザインです。


             
 このお宅の彫刻も素晴らしい~!立派な造りに感心して見てしまいました。


       
 1階はほとんどお土産物屋さんになっています。このお店は急須などお茶の道具を売っているようですね。


       
 住所を示す彫刻もずいぶん凝ってるなぁ~。


       
 三峡は「牛角麺包」が名産品です。これは何かって?日本語に訳すとクロワッサンという意味なのですが、三峡クロワッサンの特徴は外側の皮がパリッとしていて、中を割るとバターの香ばしい香がすることです。昔風の懐かしいお味が台湾の皆さんに好まれています。そういうわけで、クロワッサンのお店も多いんですよ!
       

       
 面白いのはこのクロワッサンをソフトクリームのカップにして特製アイスを売っていること!ほら、こんなふうにして!


             
 なが~い渦巻きソフトクリーム!いろいろな味の種類があって楽しいっ!


        
 さて、我が家は三峡老街に来たら、必ず決まったお店にはいるのですが、お店の名前を忘れてしまった・・・・でも、見て見て!必ずこの麺を注文するんです。美味しいですよ~、「紅糟肉麺」!


       
 こちらの油飯もオススメです。上にかけてある赤いタレと、香菜がポイントです!


       
 三峡老街のもう一つの見所は清水祖師廟です。遠くから見ると台湾ではよくある寺院のようですが・・・

       
       
 三峡祖師廟のすごいところは彫刻の素晴らしさです。この木工彫刻をご覧ください!溜息が出ちゃいますね。


             
 柱に掘られた龍の姿も猛々しく、それでいて滑らかさがあって。


       
 この龍は球になっています。石の塊をこういう形に掘り出すのって、難しいだろうなあ。


       
 この彫刻も見事ですね!龍の口から伸びた舌の長いこと!寺院というより美術館と思って見学してもよさそうです。

三峡老街の行き方:台北から市バスの275,705,703などで「民生街口」下車。
         MRT永寧駅から916でもOK。
         MRT景安駅から908でもOK。

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ルカイ族の住む多納村

2009-08-09 22:43:02 | 町を訪ねて
 高雄縣茂林郷のルカイ族が住む集落を訪ねてきました。

 27号線から「茂林国家風景区」のゲートをくぐると、そこはもう茂林郷。ここからは原住民テイストが濃くなってきます。原住民独特のアートや標識などが目に映り、いよいよ山奥に入っていくな~と、興奮してきます。


        
 高132号線をどんどん奥に走っていくとこんな景色がお出迎え。山間に急カーブを描いて流れる川です。


       
 更に山に入ると「蛇頭山」が見えまーす。ここからもうしばらく走っていくと、目指すルカイ族の集落、多納村に到着です。


       
 到着後すぐ、村をぐるっと見て回りました。ルカイ族のおうちはこういう黒っぽい壁のものが多いようです。この黒いのはな~んだぁ?近づいてよく見てみると、それは黒い石を薄く平らに砕いたものでした。この砕いた石を上手に積み上げておうちを造っているのです~。


       
 この砕いた黒い石はいろいろなお宅で使われていました。ほら、このお宅も外壁の一部が砕いた黒い石です。


             
 このお宅などは全面的に砕いた黒い石を用いています。積み上げるの、大変だったろうなあ~。だけど、こうなったらもう住宅と言うよりもアートの域ですね。


       
 ここのお宅は玄関の横に砕いた黒い石で4本の柱を造っていますね。なんともアーティスティック!!


       
 ここは外壁に一部砕いた黒い石を用いていますが、その中にルカイ族の肖像を彫り込んでいて、インパクトの強い壁になっていまーす!


       
 これは何だと思いますか?なんとこの建物は集会所兼安親班(私立の児童預かり施設)なんですよ!集会所にしては見事な、アートな建物ですねえ!!コブラがぐるりにあしらわれていますが、蛇はルカイ族のシンボルなんだそうです。


       
 おおおおおお!この生け垣もナイスなデザインではあーりませんか!芸術的な生け垣に思わず見とれてしまいました。実はこれは小学校の生け垣なのですよ!


       
 ほ~ら、これが多納村国民小学校ですっ!校舎の建物の素敵なこと!!カッコイイじゃないですか!いいなあ、この学校の生徒は。こういう所で勉強できるんだもんねえ。


       
 逆光で見づらいのですが、校舎のデザインの素晴らしいことと言ったら!上部の彫刻も原住民テイストがよく表れていて、いいですねえ~~!!


       
 おっと、これは砕いた黒い石で造った窯じゃありませんか!そうです、ここは村のレストラン「櫻婷餐飲店」でした!では、中に入って何か食べてみましょう。


             
 あんまりお腹がすいていなかったのでたくさんは注文しませんでしたが、写真は烤山猪肉(手前)と、揚げたソーセージ(奥)です。このソーセージが香ばしくて、見た目よりかなり良かったですよ!


       
 これはベーコン入りチャーハン。ちょっとこってりしたお味でした。


        
 この日は多納村の民宿で泊まりました。1階の受付の所には女主人のお婆ちゃんが作った刺繍がたくさん飾ってありました。この壁掛けもお婆ちゃんの作品です。
 ルカイのアートには太陽、蛇、壺が描かれていますが、これはルカイの伝説によるものなのだそうです。“昔々、太陽の神様がこの世に壺を持って来た。その壺を割ると人が現れた。これがルカイ族の一番始めで、ルカイの祖先に当たる”とのことです。また蛇はシンボルであり、ルカイの守り神でもあるので、必ず描かれるようです。

 機会がありましたら是非、神秘的でアートな多納村へ!!

行き方:屏東から屏東客運バスで「多納」下車 1日3本のみ 
    屏東発 6:30、 11:00、 14:35

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古き良き町、美濃

2009-08-06 00:19:32 | 町を訪ねて
 高雄縣美濃鎮に行ってきました~!古き良き町、美濃をご紹介しちゃいま~す!

 
 まずは東門橋のたもとにあるこの建物ですが、「東門楼」という名前が付いています。清の乾隆20年(1756年)に建てられたっていうのですから、歴史のある建物ですね。高さは約10メートル。日本統治時代は火の見やぐらのような役割だったとのことです。


       
 永安路沿いにはたくさんの三合院という昔ながらの住居が残っています。古くなった壁はペンキを塗り直したり、壊れた箇所は修繕したりして、今でも人が住んでいるのが素敵です。
 写真の三合院は「林春雨門楼」。昔美濃で栄えたたばこ産業で財をなしたお金持ちの豪邸だそうです。今は住む人もなく、ひっそりとした佇まいを見せています。


       
 この橋は「美濃舊橋」です。その名の通り1930年に造られた古い橋です。


       
 説明書もありました。


      
 橋の両側には石造りの猿の鎮守がでーんと鎮座しています。が、橋の欄干に立ててある標識を見ると、車もバイクも自転車も人も通行禁止とあります!でも、みんな平気で渡っていたし、バイクもびゅんびゅん通っていました・・・・・いいのかなぁ???


       
 美濃鎮のほぼ中央に位置する中正湖。水面にはたくさんの水草が生えています。見晴台や遊歩道もあり、ちょっと散歩するにはいい場所です。


       
 湖の中にはこんなお花も咲いていました。うす紫色のお花ですが、何という花なのかな?


       
 美濃で有名な伝統工芸品といえばこの油紙傘!職人さんの手によって造られた傘の絵がとっても綺麗です。お土産に如何でしょう?


       
 美濃は実は客家エリアなんです。台湾で客家の人が住んでいるのは、桃園、新竹、苗栗という印象が強いのですが、ここ美濃は客家のいわば飛び地。というわけで、当然おいしい客家料理を期待しちゃいます。食堂に入って美濃板條や、客家小炒などを注文しました。中でも「高麗菜封」という料理には注目です。キャベツを丸ごとお鍋で長時間煮込んだ一品なのですが、食べたらキャベツの甘みがじわ~っとしみ出してきて美味でした!ちょっとロールキャベツみたいな感じがしました。ほかにもメニューには冬瓜を長時間煮込んだ「冬瓜封」というのもありました。是非お試しあれ!


             
 ここは成功路沿いにある「美濃驛桟」というお店。ここでは名物の擂茶のほか、独特の客家料理を出しています。平日食事する場合は要予約!


       
 店内は客家テイスト一色で、なかなか素敵な店構えです。


             
 店内には昔懐かしいお菓子などのほか、客家の衣装も展示してあります。希望すると着せてもらえますよ~!


       
 さて、美濃の郊外にも足を伸ばしてみました。ここは美濃北部にある黄蝶翠谷。6月から7月にかけて、この谷間に黄色い蝶々がたくさん現れるということを聞き、いそいそと見に行ったのですが、残念ながら蝶々はそんなにたくさん飛んでいませんでした。
 昔は線路の枕木に使っていた樹木をこの谷間付近にたくさん植えていたのだそうですが、今ではその木も減り、それにつれて木の葉を主食にしていた蝶の幼虫も減っていったということでした。ああ、残念・・・・

       
       
 黄色い蝶々が見られなかった腹いせに、美濃蝶々農場に行ってみました。ここに来ると、黄蝶翠谷よりは蝶がたくさん見られました。


       
 ここは美濃のやや東、竹門にある発電所です。1909年日本統治時代に造られたもので、バロック式の重々しい建物です。三級古蹟に指定されています。


       
 中の機械はドイツから輸入されたものだそうで、今でもこの発電所を造った人のお孫さんが1年に1回日本からメンテナンスに訪れるのだそうです。


             
 こちらは新威森林生態園区という森です。この森林公園の基礎を作ったのも昔の日本人だとか。
 ここにはこのような素敵なマホガニーの並木道があり、森林浴にピッタリ!ただこの日はすっごく暑かったので、木陰をぶらぶらっと歩いただけでしたが・・・マホガニーの並木は貼るが見頃だそうですよ。


       
 新威森林生態園区から高雄縣の町を見下ろしました。なんとも言えない絶景にしばし見とれました。


       
 森林公園の近くにこんな金ぴかのお寺を発見!


       
 天台山道場というお寺だそうです。中をちょっと散歩してみましたが、広くて綺麗な所です。観音様や済公さんの像が建ち並んでいて、巨大な岩もありました。

 どこか懐かしくなるような、そんな美濃の町に皆さんも是非!

行き方:
車で・・・高雄や台南方面からは28号線をまっすぐ東へ
公共交通で・・・高雄駅から高雄客運バス「高雄号」で約1時間半
        左営駅から高雄客運バス「高雄号」で約1時間
        屏東駅から高雄客運バスで約1時間

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モダンレトロな町、旗山

2009-07-22 00:01:35 | 町を訪ねて
 高雄縣旗山鎮にやってきました~~~!


       
 古くから開けた町だという旗山。まずは中心となる中山路を歩いてみました。すると、おおおおおおお!!ここは老街じゃあないですか!


       
 バロック式の建物が並び、よい眺めです。今もこれらの建物が店舗として使われているんですねえ。女兒牆と言われる飾り屋根のレリーフがやっぱりス・テ・キ!


             
 ここの女兒牆にはローマ字が彫られています。屋号だったのでしょうか??それにしてもどっしりとした造りですねえ。


       
 ここは「武徳殿」。日本統治時代には日本人がここで武道を練習していたんだそうな・・・ガイドブックによると、今ではレストランに改装されたということだったので行ってみると・・・お店はなんとつぶれていました。う~ん、残念・・・


       
 中山路を南に下りていくと、こんな風景が目に飛び込んできました。わあああ、素敵な亭仔腳です~!石で造られたなんとも重厚なアーチ型に引きこまれてしまいました。


             
 この亭仔腳は復新東街へとつながっています。亭仔腳のコーナーの所は喫茶店になっていました。ここのコーヒーとバナナティラミスケーキは看板メニューなんだそうです。


       
 喫茶店のテーブルを見てみると、あら、あら、あらあらあら、足踏みミシンを改造したものですね。レトロチックな雰囲気がよろしいわあ。


       
 向かい側にも「老街珈琲」の看板が。このおうちもずいぶん古そうですね。


       
 中山路の南の突き当たりに建物があるようですが、塀に囲まれていました。工事中なのかな?


       
 塀の隙間から中を窺うと、「旗山車站」と書いてあるのが見えました。ここはかつて精糖鉄道として使われていた駅だったようです。サトウキビで栄えた旗山の町には欠かせない鉄道だったのでしょう。高雄の九曲堂から美濃までの路線だったらしいですね。今はもうこの駅舎は使われていませんが、修復中とのこと。ずいぶんモダンな感じの駅舎です。


             
 こちらはとっても有名なお店「枝仔冰城」。旗山自慢のバナナなどの果物を使ったデザートが充実した甘いもの屋さんです。定食もあり、食事もできますよ。旗山のお土産も1階で販売しています~。


       
 これは旗山のサトウキビ工場の跡地です。今は公園になっていて、バナナアイスキャンディーなど、各種アイスクリームも販売しています。。この跡地に、昔使われていたサトウキビ列車が置いてありました。可愛い汽車ですね。

旗山への行き方:
高雄からなら高雄客運バスで約70分
左営からなら高雄客運の高旗号が出ています。
台南からなら高雄客運、興南客運、屏東客運のバスで約1時間半。
屏東からなら屏東客運バスで約1時間

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南投縣竹山鎮と鹿谷郷

2009-05-07 23:22:01 | 町を訪ねて
 南投縣鹿谷郷へ行ってきました!

 台湾の真ん中の縣なので「台湾のおへそ」と言われる南投縣ですが、一口に南投と言っても広うございまして、今回は南投の西エリア、竹山鎮と鹿谷郷方面を訪れてみました。


       
 まずは腹ごしらえです。今回は団体旅行だった為、みんなで円卓を囲み、竹山の料理を食べました。もちろんタケノコ料理もありました!

       
 まずは151号線から光復路のほうに入っていくと、竹林の道が待っていました。これは孟宗竹で、青々としたたくさんの竹の色が鮮やかです。さすが竹山!名前の通り竹がわんさかあります。


       
 竹はしなっててっぺんでは重なっているため、まるでトンネルのように見えます。竹林のトンネルを歩きながら、ちょっと京都を思い出し懐かしくなりました。


            
 これだけ竹があれば、いろんな遊びができます。ほ~ら、長い竹筒鉄砲だってありますよ。竹の節の下にあけた穴にガスバーナーを近づけると、上の口からボン!!!とすごい音が!!


       
 竹炭を作っている炭焼き小屋もありました。これはその大きな窯です。


       
 窯の中はこういうふうになっていました。竹炭を利用して、消臭剤や下着、化粧品、石鹸などを作っているようです。

 竹山からお隣の鹿谷へ移動しました。鹿谷というと、台湾土産ナンバー1の中国茶の故郷です。凍頂烏龍茶の栽培が盛んなことで有名な鹿谷ですから、お茶畑に行ってみました。


       
       
 うわあああ、辺り一面、ふんわりこんもりした緑のお茶畑が広がっていて、とっても癒されます~。


       
 このお茶畑は「御茶園」のコマーシャル(ビビアン・スーが出ているやつ)の撮影で使われたお茶畑だということで、本当に眺めがよく、いつまでも見ていたいくらい素晴らしい風景でした。


       
 わあ~、お茶のお花見~つけた!!白いお花なんですねえ。


       
 まるで葉祥明さんのイラストのような、優しい景色でした。

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西螺小鎮

2009-04-16 23:07:40 | 町を訪ねて
 雲林縣の西螺に行ってみました。西螺小鎮と言われていますから、古くからある町です。そういうわけで、西螺の古蹟巡りをしてきました。


       
 まず最初に訪れたのは、「振文書院」です。地元の人は学問の神様が祀られていると言っていました。


       
 1797年に建てられたということですから、相当歴史のあるお寺です。さすが三級古蹟に指定されているだけあって、味のある木造の書院造りですね。


            
  振文書院の中には古井戸もありました。今はもう使われていませんが、ちゃんと保存されています。


            
 次に、老街のほうに行ってみました。観音街という短い道沿いに建っているのは古い建物。ここは昔、映画館だったのだそうです。1930年頃の建築で、地元のお金持ちの方の投資で建てられたんだそうです。独特の屋根のデザインは、当時としては珍しかったようです。


       
 古い映画館のすぐ近くに「三角大水餃」というお店がありました。どうやら地元の名物のようです。ちょっと食べてみようかな・・・


            
 注文したらスープ餃子が出てきました。小さなお椀の中に餃子が1個入っていますが、名前の通り確かに大きな餃子です。かぶりつくようにして食べると、中には挽肉、タケノコなんかが入っていました。おいしいし、食べ応えがありました。


            
 腹ごしらえが済んだら延平路老街をお散歩です。うーん、この建物もずいぶん古そうです。時計台なんでしょうか、上の方に時計がついていますね。「鐘楼」っていうんだそうですが。バルコニー上部の造りを見ると、古いながらもなかなか洒落たデザインだということがわかりますね。


            
 老街には醤油屋さんもありました。ここ西螺は醤油の産地。西螺ブランドの「丸荘醤油」のお店です。西螺には80年もの醤油づくりの歴史があるのだそうです。


       
 ここのお宅も味わい深い建築ですね。鐘さんという方のお住まいだったんでしょうか。「安源商行」と言われているそうです。飾り屋根の模様が目を引きますね。


       
 ここは碗粿というB級グルメのお店。米を糊状にして固めた中におかずを入れた食べ物です。この店の扉に『日本の天皇は西螺のお米が好き』と書いてありました。


       
       
 ここは「佳聲唄片行」の建物です。昔はレコードやさんだったんでしょうね。この建物の“女兒牆”は素敵なデザインです。凝った造りにびっくり!きれいな洋風な模様と、動物を多く配置しているのが特徴でしょうか。


       
 老街沿いにあるお寺「福興宮」にも寄ってみました。ここも古い歴史を持つお寺で、媽祖の神様が祀ってあるそうです。西螺の人々にとってはなじみ深い、信仰の中心という感じがしました。


            
 濁水渓の近くに行くと、「泰山石敢當」という石像が建っていました。要するに、町の鎮守様というものなのでしょう。獅子が宝剣をくわえて、西螺の町を守っています。


       
 最終地点は「西螺大橋」です。お隣の彰化縣とここ雲林縣を結ぶ赤い橋です。1953年に完成した2キロ近くの長さのある橋なのだそうです。


            
 西螺大橋の下、 濁水渓沿いの砂地にはスイカ畑が広がっています。この時はまだスイカのなる時期ではありませんでしたが、苗が植えられているのがわかるでしょうか?スイカも西螺の名産品として有名なんだそうです。

 駆け足で西螺の町をぐるっと回ってきましたが、もう少し時間があればもうちょっとゆっくり町見物をしたかったです。いつかまた時間をかけて訪れたい町だと思いました。

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台湾コーヒーの故郷

2009-03-21 23:28:28 | 町を訪ねて
       
 台湾コーヒーの故郷、雲林縣古坑のご紹介です。


       
 台鐵の斗六駅、もしくは斗南駅から台西客運バスが出ています。斗南駅からのほうがバスの便が多いようですね。「華山」で下車すると、古坑の最も賑やかな場所です。


       
 まずは町巡りをしてみましょう。道沿いにたくさんのカフェやレストランがありますし、コーヒーで作ったお菓子などの販売店がずらーっと並んでいます。いろんなお店の食品を試食しながら歩くのも面白いです。


       
 おっと、これはコーヒーソーセージだああ!!早速買って食べてみました。確かにコーヒーの風味がします。お味はちょっと甘みがありますね。


       
 レストランに入って、コーヒー味の鶏肉セットを注文しました。あまりコーヒーの味はしませんでしたが、ほんのりとコーヒーの香がしました。


            
 古坑の町には珈琲歩道という洒落た散歩道もあります。ここを歩いてみると・・・・


       
       
 おやおやおやあ?この字は何だ?漢字を組み合わせた当て字のタイルが、道にはめ込まれていました。一つ一つ見て歩くと、結構面白いです。


       
 珈琲歩道にはコーヒーの木がたくさん植わっています。コーヒーの赤い実も、ほら、たくさん顔を覗かせていますよ。


       
 なんと、コーヒーのお花も咲いていました。お花は白いのですね!


       
 さらに奥へ進むと、コーヒーの木と同じくらいたくさんのビンローの木が!


       
 歩道の階段を上っていくと、うわあ~、いい眺め!とても見晴らしが良くて、空気がきれい!晴れた日の夜には、ここから澎湖島まで見えるんですって!

 台湾コーヒーを味わいたくなったら、是非古坑へどうぞ!

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