山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

初夏 純白のドレス

2012-05-05 23:18:04 | 山歩き.散歩
立夏と相前後してこの山にはギンリョウソウが咲き始めます
このひと月の間、華麗な舞を披露してくれた春の女神たちはこれを境に山から姿を消すのです。
ひっそりと咲き始めたであろうギンリョウソウに逢い、去りゆく春の女神に別れを告げようと午前6時に登り始めました。

眩いほどの新緑、やっぱり春の山はいいですね!







ミツバツツジも花を落として山ツツジへと主役は交代します。







今日は牧馬峠からのル-トを選びました。







朝露を含んだカントウカンアオイの深緑が美しい!
葉の裏には来春の開演を待つ舞姫たちの卵が息づいていました。
卵から孵化した幼虫たちはカンアオイの葉を食べて成長し蛹となって落ち葉の下で厳しい冬を越すのです。
この山の、この営みが、健全に、永遠に、続いて欲しいと願わずにはいられません。




 






山ビルの被害がないようにと登山道は落ち葉がきれいに掃き清められています。
岐阜蝶を守る会の方々には頭の下がる思いでいつもこの道を歩いています。







ギンリョウソウ、別名ユウレイタケなどとも呼ばれているようですが

僕は純白のドレスを着た花嫁や貴婦人を連想してしまいます。
清純と妖艶を併せ持つこの透き通るような純白に魅了されてしまうのです。














この辺りから頂上までの急登が始まります。








ナラの大木の根の洞(うろ)に溜まった雨水が鏡のように新緑と青空を写していました。
自然の造形美、自然の造り出す偶然と必然、すべてが不思議の宝庫です。







頂上へと続く尾根道に出ました。
こんな平坦な稜線歩きだけならどんなにいいことでしょうか。








道草しながら2時間もかかったのに僕が一番乗りでした。
ほどなく4人の若い家族が登ってきました。
聞けば今日この山が5歳の息子さんの記念すべき初登頂なのだそうです。
4人並んだ記念写真のシャッタ-を押させていただきました。
これを機に山が好きになって、これからずっと山と触れ合っていかれればいいですね。







今日の朝食はラ-メン、味付け卵ととろとろの角煮が美味しかったあ
禁煙の薬の副作用を抑えるために今日は吐き気止めを飲んできました。







午前8時半から9時半まで断続的に3頭の舞姫が現れただけ。
終わりゆく季節を思うとなぜか寂しさが募ります。












10時前に下山するまでに会った登山者は9人
東海自然歩道を歩く人たちばかりで岐阜蝶に興味を示す方はおりませんでした。







山ビルがいなかったこの山にも数年前から被害が出始めました。
これから山ビルの活動期、僕はまたヒルがおとなしくなる秋と冬に歩こうと思います。





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32 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すれ違い (ゆっき-)
2012-05-06 10:09:45
この前のKzさんへのコメントを見て昨日登られたことを知って新しい記事のUPを待っていました。

私も昨日また登ったんですよ。
10時少し過ぎて頂上に到着した時には写真の左側のお二人はまだおりました。
ほんの数分違いで行き違ったんですね、残念です。
昨日は舞姫2頭に逢いました。
じっくり待ってやっと一枚写真に収めることができて嬉しいです。

始めてみるギンリョウソウの透明感のある美しさに感動しました。
また新しい目的ができて探しながら山を歩くことが楽しくなりそうです。
舞姫の卵、こんなちっちゃな卵から蛹になって越冬しあんなに美しい舞姫になるのですね。
元気に育って欲しいと思います。

高崎さんの写真はツツジもギンリョウソウもカンアオイも岐阜蝶もとても鮮明できれいです。撮り方を変えるとこのように鮮明に撮れるようになるのですか。

ヒルと出会うのはイヤですがギンリョウソウを探してもう一度登りたいと思います。
高崎さんの禁煙は辛そうですが頑張って下さいね。

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ギンリョウソウ (バッカス)
2012-05-06 11:57:10
ギンリョウソウ・・・

初めて知りました。綺麗ですねぇ~

還暦のゴールデンウィークも有意義な山歩きなさってるんですね。

私に蝶の趣味はありませんが、先輩の「女神」の話には心を動かされました。

マイ三毳山も小父さん小母さん達が何時も掃除して下さってます。傍を通り過ぎる時は「ご苦労様です。」とお礼を言うよう心がけております。
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季節 (Kz)
2012-05-06 11:59:55
春の女神が姿を消すと石砂の季節も終わりだね。
後は山仕事で入る地元のおじさんたちだけになる。
丹沢から運ばれてきたのかここ数年ヒルが増えてよく見かけるようになった。
ギンリョウソウもみたいけどヒルに会うのは気持ち悪いから俺も秋までお預けだね。

また夏が始まるけど安全第一で遊んでほしいな。
60.70代の人たちが先日北アルプスで何人も亡くなっているのをみると他人事ではない感じがします。
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すれ違い (高崎)
2012-05-06 14:59:35
ゆっき-さん

昨日は残念でしたね。
僕は仕事もあるし帰りが込み合うだろうからと早立ち早帰りしたのです。
同じコ-スならすれ違っていたかもしれませんね。

春の女神の姿をようやく撮れましたか?
それはそれは感動ものでしょうね。

今回の画像がきれいなのは別のデジカメを使ったからだと思います。
いつもは防水仕様のデジカメなので画質がちょっと劣っていたのかもしれません。

ギンリョウソウは登山道脇のちょっと湿った感じのところに咲いています。
ヒルに注意しながら探すのもまた楽しいかもね。

ヒル対策としては登山用具店に売っている『山ビルファイタ-』を
靴やズボンの裾、上着の襟首や袖口にスプレ-すれば効果覿面です。
ズボンの下にサポ-トタイツを履くのもええですね。



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ギンリョウソウ (高崎)
2012-05-06 15:03:50
バッカスちゃん

今回はちょっと時間が空いたので早立ちして半日だけの山遊びでした。

ギンリョウソウはちょっと山に入ればどこででも見られますよ。
湿った感じの場所を注意して探してみて下さい。

透き通るような妖艶さがこの花独特の美しさでしょうか。
見つけたらアップしてね。
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いいですね (太っちょボブ)
2012-05-06 15:25:37
またまた石砂とは!
今回は別ルートで行かれたのですね。
ギンリョウソウ、私もまだ見たことがありません。
何とも言えない美しさ、これまたギフチョウとは違う、春山の女神ですね。

大木の根のウロに溜まった水鏡に映った風景に気がつき写真に撮る素晴らしい感性に敬服です。
ではまた・・・
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山ビル (高崎)
2012-05-06 15:26:40
Kちゃん

昨日初めて石砂のヒルを見たよ
メガネを落ち葉の上に置いてギンリョウソウの写真を撮って
メガネを駆けようとしたらレンズの上を這ってた、おぞましかねえ!
山ビルファイタ-を噴射したら悶えながら地面に転落、山ビルファイタ-は効きますなあ。
ヒルを見たのは今年が初めて、丹沢から移住して増え始めているのかもね。

先日の北アルプスの遭難は考えられない事故だったね。
60.70代のベテラン揃いなんだろうにTシャツと雨合羽だけなんて。
5月の北アルプスはまだ冬山だし吹雪もあれば雪も降る、雪崩も怖いよね。

オイラは真夏でもツェルトとシュラフカバ-とダウンインナ-は必ずザックの中に入れてる。
もちろん酒と食料もだし最悪の事態を想定して山に入るべきだよね。

充分な装備をしていなければ最悪の事態が起きたら対処のしようがないものね。

Kちゃんの言うとおり安全第一、充分に注意して遊びます。

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ギンリョウソウ (高崎)
2012-05-06 15:46:58
ふとっちょボブさん

また行っちゃいましたあ
ギンリョウソウは注意深く探すとどの山でも見られますよ。
ちっちゃいけれど目を凝らすと透明感のある立ち姿がとても素敵です。

山ビルに注意しながら探してみて下さいね。
ちなみにこの写真は牧馬峠からの登山道右脇で見つけたものです。

6~7月に1泊はムリですか?
やさしい源流を釣りながら遡行し渓泊しませんか?
今のぼぶさんの状況では家を空けるのはムリですかねえ?
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釣り&渓泊 (太っちょボブ)
2012-05-06 16:45:50
今日は家でおとなしくして、ホエブスを
分解してみました。
先日の不完全燃焼の煤を落とし、漏れの
あった結合部を増し締めしました。
まだ使えるかもです。

源流(しかも優しい)釣りいいですね。
渓泊はちと難しい・・・かな・・?
少し時間を下さい、検討してみますです。
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牧馬峠 (相模の釣師)
2012-05-06 17:52:09
よく目にする牧馬峠ですが、私も今シーズンに登ってみたくなりました。
ギンリョウソウなども見ることができるんですね~ギフチョウも見てみたいです。
どうしても釣りばかりな生活になりますが、心行くまで山を満喫するのも良いですね♪

ラーメンが豪華っす!
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