国内で巨大洋上風力発電の計画が進んでいる。
東京ガスと日立製作所が、茨城県沖合で首都圏最大級となる洋
上風力発電の建設に乗り出すことがわかった。20万~30万
キロ・ワットの発電能力を見込み、2020年台半ばの稼働を
目指す。建設を通じて技術力を高め、国内でまだ少ない洋上風
力発電の普及に弾みをつけたい。
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候補地は茨城県神栖市の数百メートル沖合になる。出力5000キ
ロ・ワットの風力であれば、40基~60基が並ぶ。平均的な家庭で
最大約15万世帯の年間の電力消費をまかなうことができる。
事業費は1000億円を超える見通しだ。
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風量が年間を通じて安定している洋上では、陸上に比べて風力発
電の発電効率が高い。近くに民家がなく、騒音問題も起きにくい。
洋上での風力建設や送電線の設置に多額の費用がかかることが
課題だった。しかし、再生可能エネルギーによる電気を電力会社に
買い取らせる「固定価格買い取り制度」で、2014年度から洋上
風力発電は1キロ・ワット時あたり36円と陸上の同20円程度より
高く設定されており、東京ガスと日立製作所は巨額の事業費となっ
ても採算が合うと判断した。年内にも具体的な計画を固める。
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日立製作所は、風力など風力発電設備の国内大手で技術力を高
められる。東京ガスは、首都圏で電力の小売り事業に参入しており
、売電拡大に向けて洋上風力発電も活用する狙いがある。
15万世帯の年間消費電力をまかなうこのプロジェクト。幾多の苦
難があるかもしれないが成功させてくれることを願いたい。
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