アパートに入居したお客さんから電話があった。
「Ｍアパート２０１号に入ったＨです。玄関のカギが最初は
よかったんですが、徐々に開きにくくなったんです。」
「わかりました。すぐに見にいきましょう」
当社がシリンダーの交換をやったんですが、今までにそんなク
レームはなかったので一抹の不安がありました。
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夕方５時前にアパート前で待っていると、予定より１０分程遅
れてＨさんが仕事から帰ってきました。
アパートに行く前に、同タイプのシリンダー交換のネットを何
度か見て、どこに注意が必要かチェックをしておきました。
工具箱からプラスドライバーとレンチを出し、アパート部屋に
行きＨさんからカギを借りました。そして開けようとすると、
引っかかりあったのでちょっと加減をすると開きました。
しかしＨさんには、そのちょっとした加減はできないので何も
しなくてもスムーズに開くようにしなくてはいけません。
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よく見るとシリンダーの下が若干開いていたので、もう一度最
初からばらしてから下の部分が開かないようにビス止めの調整
をすると、スムーズに開け閉めできるようになりました。
「Ｈさん、ちょっと開け閉めしてもらいませんか」
・・・「あら、直ったみたい。どこが悪かったんですか」
「調整が悪かったようでした。申し訳ございませんでした」
・
たくさんのカギ交換をやってきましたが、アパートも２０年以
上も経つと色々と癖がつくものです。しかしその癖を見抜くの
も大切な仕事なので、今回はいい勉強になりました。
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