ブログ 「ごまめの歯軋り」

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医療問題 アメリカのホスピタリスト制度とは?

2010年08月02日 | 時事問題
医療に関する提言・レポートfrom KUROFUNet(2010年7月27日)「ホスピタリストの使命ー医療の質の向上」 永松聡一郎 ミネソタ大学病院呼吸器内科フェロー より

 時代の要請に答えた形で「ホスピタリスト」は全米で2009年には7万人となった。彼らの報酬は平均で年収2000万円を超える。個々の医師は病院に直接雇用されるのではなく、病院は医師グループと契約し(委託業務)、医師は病院に派遣されるのである。連続一週間病院に勤務すると次の1週間は休暇をとり、研究、休息など何に従事してもいいというワークライフバランスをとる。ホスピタリスト医師グループは病院と契約を結び、病院の戦略的目標達成(院内感染の防止、診療の質の向上など)の成功報酬を得る。「ホスピタリスト」の診療の質を確保するため、2010年より認定資格制度が開始された。質の向上QIのため各種の「パフォーマンス評価」がなされている。そしてその成績は病院ごとに公表され、患者が医療機関を選ぶ際の判断基準となっている。「ホスピタリスト」が生まれて10年経つが、その実力を評価する調査を医学雑誌が実施した。有意差は大きいとはいえないが、入院期間が短くなった、入院費用が安くなったという経済効果のほかに、治療成績が優れているなどの評価が与えられた。



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