癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

41日目〈すだち館〉~12焼山寺~11藤井寺~10切幡寺~〉〈ビジネスホテル八幡〉(阿波市)〈29.4km〉〈合計1348.1km〉

2018年04月20日 | 登山・旅行

5:10スタート~15:10(10
時間)〈47388歩〉

◎最後の最大の難関、焼山寺越えで12~10の3ヶ寺を打つ

 いよいよゴールが見えてきた。その前に立ちはだかるのが最後の難所、12焼山寺~11藤井寺の間の13kmである。ほとんどが自然道で、「最後まで残った空海の道」と言われ、1200年前の空海が歩いた自然がそのまま残るへんろ道である。最難関のコースに上げられ、「へんろ転がし」と言われている。
 ところが、登山大好き人間にとっては、舗装道路の長い道を歩くよりずっとうれしい登山モードの行程である。
 印象としては、これまでいろいろなところで歩いてきたいろいろなタイプの自然のままの道をここに凝縮して、復習している感じである。

 スタートのすだち館(240m )から660mの焼山寺へ登り、その後、420まで下り、さらに最高地点の一本杉の浄蓮庵の750mへ登り、30mの藤井寺まで下る。まさに縦走登山である。
 前回は、焼山寺~藤井寺間を4時間10分で歩いている。今回も偶然同じ時間だった。しかし、ここは逆打ちの方が楽である。30mの藤井寺から750mの浄蓮庵までの登りと下りの違いである。時間が同じということは、前回の方が馬力があったということだ。
 
 藤井寺へ下りてから、できれば9か8まで行きたかった。しかし、その区間に宿がないので、10切幡寺の2km ほど手前の宿を予約、切幡寺を打ち戻ってゴールとした。
 距離は短いが、登山モードの上、暑かったこともあり、珍しく疲れを感じた1日だった。

◎まずは、コース中の最難関で遍路転がしと言われる焼山寺越え

 時間が掛かりそうなので、5:10にスタート。宿から少し県道を歩き、自然の遍路道へ入る。

     
 明らかに、岩を削って造った道もある。

     
 あちこちで見られるヒメシャガの大群生

     
 6:35、11番霊場焼山寺へ到着。

     
 境内で、宿で作ってくれた朝食のおにぎり弁当を食べる

     
 平地ではすでに終わっているいろいろな種類の八重桜が咲いていた。

     
 岩盤が剥き出しの道もある。

 420mまで下り、橋を渡ると浄蓮庵への登りとなる。

     
 標高450ほどの所にある集落。まさに、天空の郷である。

     
 行き倒れ遍路の墓。江戸時代のものが多い。
 そもそもお遍路の白装束は死に装束で、金剛杖は上の方に梵字が刻まれ、なくなったときの墓標になるものである。昔の人は、行き倒れを覚悟してお遍路に出たそうだ。

     
 最高地点の浄蓮庵の上にある杉の巨木の前に立つ弘法大師像。
 ここからは、一部登り返しはあるが、藤井寺までは下りである。距離は2/3ほどある。

     
 距離的にも時間的にも中間地点となる柳水庵

     
 掘れた道を向かい側から登ってくる外国人の男性

     
 長戸庵の手前の展望台から、眼下に広がる吉野川を挟んだ手前の吉野川市と向こうの阿波市を眺める。どちらも町村合併によってできた14年前にはなかった新しい市名である。

     
 長戸庵で休む夫婦連れお遍路さん

     
 11:10、11番霊場藤井寺に到着。

◎吉野川を渡って、10切幡寺を打つ

     
 吉野川に架かる沈下橋の川島橋を渡り、阿波市へ入る。
 ちなみに、焼山寺は神山町で、藤井寺は吉野川市である。
 この沈下橋、狭いので車が来ると欄干がないので恐い。

     
 ついに目にしたキャベツの花~菜の花にしては時期が遅い。近づいて見たら、なんと、生まれて初めて目にしたキャベツの花だった。
 白菜の花も目にしたので、もしかしたらキャベツの花も見れるのではないかと思っていたが、見事実現した。しかし、白菜は葉の真ん中から花茎が伸びていたが、キャベツは根元から伸びていた。

     
 それを眺めていたら、後ろから来た車が停まり、助手席から、上品なご婦人が「お接待です。どうぞ」とケーキをいただいた。
 「北海道では、キャベツも白菜も収穫しないで放っておくと寒さや雪で腐ってしまい、花を見ることはありません。どちらも初めて目にしました。どちらも菜の花のような黄色の花が咲くんですね」と言ったら、「私も最近知ったのですが、どちらのアブラナ科なので菜の花と同じような花が咲くみたいですよ」とのこと。

     
 吉野川の支流のやはり沈下橋を渡ると、花壇の前に「お遍路さんいつまでもお元気で」という立て札が立っていた。子供会の作品らしい。うれしいものだ。

 切幡寺の2kmほど手前のビジネスホテル八幡にリュックを預けて、切幡寺へ向かう。

      
 途中で、葉を見るとタンポポだが、花びらの先が尖った花の群生を見つけた。ちょっと調べてみたが分からなかった。

     
 山の中腹に見える切幡寺の大塔。あそこまで登らなければならない。

     
 坂道を登っていくと、さらに333段の階段があった。暑い中の焼山寺越えで疲れていることが分かった。

     
 14:15、大塔が上に聳える10番霊場切幡寺に到着。

     
 15:10、うどん屋と旅館とビジネスホテルを経営している宿に到着。
 泊まりは、昨年できたばかりのビジネスホテル八幡。素泊まりで5720円とちょっと高めだが、中も新しくて、モダンな作りでとても気持ちがよかった。部屋は和室で、トイレとバスが別々で、バスは家庭用のようなデラックスな作りだった。食事は同じ経営のうどん亭八幡で食べてほしいとのこと。

     
 名物手打ち八幡うどん大盛り(780円+ビール480円+消費税=1360円)。美味かった。
 ブログも早くできたし、昨夜は相部屋で熟睡できなかったので、今夜は早く寝る。