癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

ダイナミック(動的)ストレッチ

2016年12月20日 | ウォーキング・ジョギング・マラソン

ダイナミック(動的)ストレッチ

 ここ数年、耳にするようになった「ダイナミック(動的)ストレッチ」・・・それに合わせて、「今までのストレッチは、運動前に行うことは不適。運動前に筋肉を伸ばし切ってしまうと、弾性エネルギー(バネ)が失われ、かえってパフォーマンスが低下する」という有害説が近年広まってきている。

 確かに、最近、TVでサッカー選手の試合前の準備運動を見ていると、このダイナミック(動的)ストレッチを取り入れていることが分かる。

 これまで、ストレッチというと、下の図のように、筋肉を伸ばしたまま数十秒静止することが多かった。しかし、これは、厳密にはスタティック(静的)ストレッチと呼ばれるものである。

これまで多くやってきたスタティック(静的)ストレッチ

 もともと、レース以外に準備運動はしない方だが、これを耳にした2年ほど前から、ランニングやほかの運動前にはストレッチはしないで、軽い屈伸運動くらいだけでスタートしている。それでも、特に走りに影響はないし、怪我も故障もしていない。これからは、もっとダイナミック(動的)ストレッチを意識的に取り入れようと思っている。

 ことの発端は、2000年に発表されたDr. Herbert Popeという研究者の論文とのこと。この研究によると、運動前に静的ストレッチをしてもしなくてもケガの発生とは全く関係ないことがわかったそうだ。(※すでに故障持ちの方は例外)
 その後、一気に研究が進んで、静的ストレッチあるなしで比較をして、実は静的ストレッチをするとかえって垂直跳びや陸上タイムなどのパフォーマンスが落ちる!という研究報告が、いろんな独立した研究から出できたそうだ。

 最近、日本でも、急速に研究が進み、運動前の静的ストレッチはパフォーマンスを下げる(特に瞬発系)という科学的根拠が多数報告されて、運動前は静的ストレッチではなく動的ストレッチを取りいれるようになっている。そして静的ストレッチをするなら運動後がいいとのこと。

<ダイナミック(動的)ストレッチ>
◎動きの中で筋肉を伸ばしていく。
目的
・柔軟性の向上(静的ストレッチよりは低い)
・ウォーミングアップ
・筋力の向上など

<スタテック(静的)ストレッチ>
◎動きを止めて筋肉を伸ばす。
目的
・柔軟性を高める
・疲労回復
・リラックス効果など

 基本的には、就寝前などは静的ストレッチ、活動前などは動的ストレッチが適しているとのこと。朝起きたら動的ストレッチをやって、寝る前には静的ストレッチをやる、そんな生活リズムを作ったらとても健康的だという。ラジオ体操が、そういう面では見直されてきているらしい。ただ、ラジオ体操の欠点は、下半身の運動が少ないことだという。

 これまでを振り返ってみると、スポーツ界では、昔良かれと思ってやってきたことが、今ではかえって有害ということが良くある。体育の時間にやったウサギ跳びや「運動中は水を飲んだらダメ」などは、その典型だろう。