午後から、函館中央図書館と五稜郭タワー主催の 「郷土の歴史講座」第41回函館文化発見企画の講演会「函館要塞と函館産業遺産研究会」に参加してきた。
講師は、元函館産業遺産研究会 幹事 星 守 氏
函館の近現代史の一面を語る土木遺産である「函館要塞」遺構だが、その現地調査に長年携わってきた「函館産業遺産研究会」が解散以降、市民の記憶から遠のきつつある。
今回は、北海道新幹線の開業を来春に控え、明治・大正・昭和の歴史を認識する機会として、「函館要塞」の歴史と現状、そして、同研究会の足跡を紹介してくれた。
いただいた資料の中に、貴重な砲台の復元鳥瞰図があったので、スキャナーで取り込んで記載しておく。現在でも断片的に見て歩ける部分や、立入禁止になっている部分があり、それぞれの砲台の全体像が分からなかったが、この復元図のお陰で、少しはイメージが膨らんだ。
ちなみに、函館要塞は明治31年(1898年)に起工し、明治35年に竣工している。市民に開放されたのは昭和21年(1946年)で、要塞としての48年の歴史を閉じた。
御殿山第ニ砲台復元鳥瞰図(ツツジ山駐車場上の公園として復元されているところ)
現在の写真
そこに設置されていた28cm榴弾砲
御殿山第一砲台復元鳥瞰図
(現在のアンテナ群や山頂の建物の下にあった。現在は立入禁止になっている)
その内部の貴重な写真
千畳敷砲台復元鳥瞰図
(ここは戦闘指令所のあったところで、現在でも、見て歩くことができる)
薬師山砲台復元鳥瞰図(ここも内部は何度も見ている)
平成8年から平成23年まで活動した「函館産業遺産研究会」の調査研究内容
「函館山要塞」を観光資源として整備・活用してほしいこと、さらに、研究会の研究成果や収集した歴史的遺物などが、まとめて保管・展示できるところが欲しいとのことで締めくくりとなった。