つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

2010年08月26日 | 日記・エッセイ・コラム

今朝起きて雨戸を開けた途端、この黒猫と目が合いました。真っ黒の体に黄色い目・・あまりの美しさに二階の部屋から携帯で写真を撮ってみましたが、これでは何もお伝えできませんねぇ

もちろん野良猫、けれど若く毛並みが生き生きとし この暑さの中にあっても 黒がさわやかに

感じられその美しさに息をのみました。

こちらは先日佐橋と愛知県内の王滝渓谷にハイキングに出かけたときに出会った

川 トンボ科のハグロトンボです。ひらひらと蝶のように舞うトンボで沢などで多く見受けられる

Dvc00053ようですが、この翅の色は見事に真っ黒!!

黒蝶とはまた違い

翅の黒いトンボというのにも はじめは違和感を感じますがその違和感こそ黒の美しさなのだと思えました。

黒ほど難しく美しい色はありません。

多くの画家が黒という色づくりに挑戦し 墨を含め

その処理に多くの時間を費やし自分の作品の世界を作り上げてきました。

日本画家の墨、黒の扱いはもちろんのこと

たとえばヨーロッパの画家たちの作品のなかの黒と

日本の油絵作品のなかの黒はずいぶんと違っているように感じられます。

乾いた黒と湿った黒と言えばいいのでしょうか?黒の扱いを比べるだけでもその作家の特色、力量が測れる気がいたします。

日本には絵画ばかりでなく 黒茶碗(瀬戸黒)といわれる 日本独自の技法で作られた茶碗がありそのつややかな黒は例えば桃山から現代の時間の経過を感じさせない美しさを放っています。

白と黒を色と呼んでいいのか?少し抵抗がありますが・・・

自然界に生まれる黒の美しさと芸術に用いられた黒を比べながらこの秋も各展覧会回りをしたいと思っています。

 

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