Number Webに粕谷秀樹氏のマンUに関するコラムが掲載されていて、その中にファーギーズ・フレッジリングス(ファーガソンのひな鳥たち)という選手たち、つまりポール・スコールズ、ライアン・ギグス、ニッキー・バット、デビッド・ベッカム、ギャリー・ネビルなどを重用したサー・アレックスを称賛している。
2000年のシドニー五輪の前の年、つまり1999年だったと思うが、シドニー・オリンピックスタジアムのこけら落としとして、マンU対オーストラリア代表の試合があり、筆者はまだ小さかった子供たちを連れて見に行った。オーストラリア代表はハリー・キュエル、マーク・ボスニッチが現役だった。
マンUは、ベッカム、スコールズは来なかったが、ギグス、シェリングハム、キーンなどは来た。このころのマンUは強かったなあ。何しろ、サー・アレックスが1986年に監督に就任して以降、退任する2014年までに13回もEPLを制覇している。それ以降は一度も優勝していない。
どうしてこんなにマンUは弱くなったのか。監督がころころ変わるから、金は使うが役に立たない補強ばかりなどなど、いろいろ理由はあるだろう。しかしコラムの中で、粕谷氏は「目の前の1勝にこだわらず、若手の育成に主眼を置いた中長期の強化策こそが最良のリスタートだ。イブラヒモビッチに「ビジネス色が強すぎる」と批判されたオーナーのグレイザー・ファミリーは、ある程度の時間をテンハフに与えるべきだと書いている。
しかしこれをするには最低でも3年から5年はかかるだろうし、監督を毎年交代させるオーナーがそんな時間をくれるとは思えない。仮にテンハフ監督に3年間は結果にこだわらずに好きにやってくださいと託したとして、それで降格してしまったらどうするだろうか。
マンUのように世界中にファンがいて、イングランドといえばマンUである。スペインにレアルマドリードとバルサ、ドイツにバイエルン、イタリアにインテルとユーべというようにイングランドにはマンUだろう。
この際、サー・アレックスに復帰してもらってはどうか。御年80才。あと2シーズンくらいできるだろう。
まだできるでしょう。