10月23日

 睦月都『Dance with the invisibles』を読んだ。
 
 美麗な装幀を愛でつつ。
 〈香水を手首にかける朝の戸に鈍き刃物の香もまじりたり〉
 〈わたしたちの定員二名の箱舟に猫も抱き寄す 沈みゆかなむ〉
 〈悲し、とふ言葉が今朝はうすあおき魚の骨格となりて漂ふ〉
 〈わが生まぬ少女薔薇園を駆けゆけりこの世の薔薇の棘鋭(と)からむに〉
 〈永遠に降るにはか雨、にはかあめ わたしは本を壊してしまふ〉
 〈秋雨の胸に庭あるごとくして苦しきときに顕(た)つ庭潦〉
 〈何万回でも逃げ出した猫追ひかける 七月、私たちの永久に続くトランジット〉
 〈ひと冬に少女が費やす砂糖菓子を煮詰めたやうな香水をもらふ〉
 

 

 

 

 

 おはよございます。 すっかり寒くなっちゃって(涙目)、寿がきやみそ煮込うどんの季節だ。備えはばっちり。みそ煮込うどんは地元の味。
 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 10月20日 10月25日 »