本が好き!な、りなっこのダイアリーです。週末は旦那と食べ歩き。そちらの報告も。
本読みの日々つらつら
貸本喫茶へ行ってみた。
昨日からだーさんが宿泊付きの同窓会ゆえ、珍しく一人の土日を過ごす。昨日は静の一日だったので、今日は動の日にするべく作戦を練った。
本日の作戦とは…。
関西に越してきた当初から行ってみたかった、大阪は堀江にある「貸本喫茶 ちょうちょぼっこ」へお邪魔すること。再度の試みである。金曜の夜と土日しか営業してないので、そりゃあなかなか足が向けられない。そして以前(去年秋ごろ?)張り切って訪れてみたら、営業日のはずなのにお留守だったのだ…。
梅田で地下鉄に乗り換えて、四ツ橋駅から歩くことしばし。
その名も“鳥かごビルヂング”は、本当にその名にふさわしく、すこぶる小ぢんまりしたビルなので階段が急! 私は若干階段恐怖症なので、必死で4階までをよじ登った。 でも、こんな入口が見えてきたらそれだけで和む~。明らかに営業中なので嬉しくて、わくわくしながらドアを押し開けた私。
二人ずれのお客さんと入れ替わるようにして、窓に向かい合った席に落ち着く。飲みもののオーダーは、ついついビール。 想像してた以上に鼻息の荒くなるお店だったよ…! ふがふがふが…! 岸田今日子を引っ張り出し、小堀安奴に金井美恵子…。
隅っこに座ってもこんな眺めが。
座ったままで離れた位置の本棚を見まわしたら、倉橋由美子に久坂葉子に城夏子が集まった一角が見えたり、その少し下あたりに尾崎翠が棲んでいたり…! 胸に抱きしめたまま階段を転げ落ちて持ち去りたい本もあったけれど、そんな危険なことは思いつくだけにしておこう…。
結局ビールだけで1時間半ほど居させてもらったが、読書そのものが捗る場所とははなはだ言い難かった。だってさあ、ちょっと横を向いたらこんな内容の本棚なのだもの。 「中原淳一 シャンソン詩歌集」にも目を通したし、エドワード・ゴーリーの絵本に宇野亜喜良さんの古い作品集(凄まじくエロかった)も堪能した。
そうそう、「おれがあいつであいつがおれで」の文庫本を見付けたときには、懐かしさで吹っ飛びそうだった。
金井さんのエッセイ集『添寝の悪夢午睡の夢』を読んでいたら「兎」のことが出てきたので、目の前にあった作品集『兎』の表題作だけを一気読みした。
いや、何年ぶりに読んだろう…。やっぱり「兎」は凄くて、不気味にエロティックで暴力的でとんでもなく野蛮なのでガツンとやられた。…ガツン。それですっかりその場での気持ちが、飽和に達してしまった。
呑み終えたグラスをカウンターに返してから、西岡兄妹のポストカードを何枚か選んで購入する。いっそ、全種類欲しいくらいだった。
シュールで猥雑なものならば何でも好きという訳でもないが、この作風は堪らなくツボである。つい最近、「兎とよばれた女」の表紙も気に行ったばかりだ(また“兎”よ!)。
途中しばらくカップルが来ていたけれど、30分ほどで帰ってしまって後はずっと私一人だった。エアコンの効きが悪いのが辛かったものの、いつまでも居たくなる小部屋のようなお店に後ろ髪をひかれた。
この後も日傘で果敢に移動をし、心斎橋の「COMES MART」にて『ミーナの行進』のマッチなどを物色するなど。
間違えて淀橋駅で地下鉄を降りてしまい、またまた一駅分(しかも遠回り)歩いた。そして梅田でだーさんと落ち合って、「ニュー・トーキョー」にてがっつりな夕食。ああ…。充実して疲れた一日。
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「あわせて読みたい」から来ました。
面白そうねお店ですね。
こんなところが近くにあれば、一日中入り浸っていそうです。
わーーすごいよすごいよ、ここ。
棚を見ても
ガーリッシュのみならず
ツボ押しまくられるもの。
城夏子があるという文章だけでもそそられるし
あとこの緑色の枯葉色のショール、懐かしい(ってか本棚捜索してあること指さし確認中・笑)
下の方の画集っぽいところもすごい品揃えだし。
鼻血流しそうよ、ここに行ったら。
ここっていうのは
この中で読まなくちゃいけないのね?
こんにちは、はじめまして。
一日中入り浸りたい…ですよね。まったく同感です。
椅子がやや硬かったですけれど(笑)。
>友吉さん
兎だ!(笑)
ああ、緑色の枯葉色のショール(ん?)をお持ちなのですね。 素敵ですわ~。
画集も凄かったし絵本もいいところが押さえられているようでしたよ。 ある記事で見かけた『日本緊縛写真史』は見つかりませんでしたけれど(笑)。
ガーリッシュもあるけれど甘過ぎないところが、大変に好ましかったです。
あ、1冊100円で1週間借りられるみたいです。 200円で2週間。 年間会員費が300円ほど。
ただ私も、来週かさ来週に必ず返しに来ます!というのはちょっとしんどいかな~と思い、今回は何も借りませんでした。 いつか借りてみたいけれど、それを決めるのも大変そうですねぇ。
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