6月1日(水)のつぶやき(読んだ本、『偽りの書簡』)

@rinakko 09:50
【偽りの書簡 (創元推理文庫)/ロサ・リーバス 他】を読んだ本に追加
偽りの書簡 (創元推理文庫)
クリエーター情報なし
東京創元社
 面白かった。うおん。“文章、それは指紋に匹敵する手がかり” なんて言われたら読まずにおられぬ…と楽しみにしていた作品。独裁政権下のバルセロナで起きた無惨な殺人、被害者は有名な女性だった。社交欄を担当させられてきた新聞記者のアナは、ついに犯罪事件の記事を書くことになる。それは始め、窃盗目的によると見られていたが…。
 文献学者ベアトリズの博学ぶりや、アナとベアトリズのコンビぶりと2人のカタルーニャ気質も好ましくて引き込まれた。厳しく検閲され政府の認める記事しか書けない記者、亡命先から帰国後も大学に戻れない元教授。侭ならぬ境遇の2人が追い詰められても最後まで諦めない姿、はらはらしてぐっときた。
 表紙に使われている写真、雰囲気が内容にぴったりでお気に入り。
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